ホラー小説– category –
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ホラー小説
『天狗岳怪死事件まとめファイル』- そのファイルを開いた瞬間、もう事件の外側にはいられない【読書日記】
山の怪死事件。 失踪した登山サークルの男女六人。 警察が早々に幕を引いた事故扱い。 そして、一年後に浮かび上がる新聞記事の小さな食い違い。 もう、この並びだけで嫌な予感(ワクワク)がする。しかも舞台は八ヶ岳連峰の天狗岳である。 天狗岳。名前か... -
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小田雅久仁『禍』- 怖いのに目をそらせない、奇妙に美しい災厄【読書日記】
新刊情報を追っていて小田雅久仁の名前が見えると、私の中の空気が毎回ちょっと空気が変わる。 待ってました、という気持ちもあるし、今度はどこまで連れていかれるのかという妙な緊張もある。 この人はたくさん書くタイプではない。むしろ寡作で、そのぶ... -
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トマス・リゴッティ『悪夢工場』- 世界そのものが悪夢として立ち上がる、文学的ホラーの黒い到達点
ホラー小説には、読んだあと電気を消すのが嫌になるタイプの作品がある。 背後が気になる。カーテンの隙間が気になる。廊下の暗がりが、やけに意味ありげに見えてくる。 まあ、それはそれで困るのだが、まだ生活に戻れる恐怖ではある。 だがトマス・リゴッ... -
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月影朔『とある村の奇妙な求人広告』- 求人票が異界への入口になるモキュメンタリーホラー【読書日記】
求人広告というものは、本来であれば現実的な情報である。 勤務地、勤務時間、給与、福利厚生、必要なスキル。そこに並んでいるのは、あくまで生活のための条件だ。 時給はいくらか。交通費は出るのか。週何日から働けるのか。怖い要素など普通はない。む... -
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寝舟はやせ『XXX日後に呪われるだけの誰かさんの日記』- 呪いより会社のほうが怖いかもしれない、生あたたかホラーの変な愛しさ【読書日記】
「XXX日後に呪われる」と言われたら、普通は大事件である。いや、普通ならまず仕事どころではない。 即座に有給を取り、寺社仏閣を巡り、霊能者を検索し、ついでに生命保険の内容も確認する。 ところが、寝舟はやせ『XXX日後に呪われるだけの誰かさんの日... -
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『呪いの☒☒』- 令和の呪いは、井戸からではなくインフラと紙と職場からやってくる【読書日記】
呪いという言葉を聞くと、古びた藁人形、丑の刻参り、封印された村の祠、絶対に開けてはいけない箱、みたいなものを思い浮かべがちだと思う。 もちろん私はそういうタイプのホラーも大好物だ。できれば旧家の蔵から、何かよくない巻物の一本くらいは出てき... -
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2026年4月に読んでに特に面白かった本29冊 – 高原英理『抒情的恐怖群』ほか
2026年4月に読んだ本の中から、特にこれは面白い!と思った29冊の記録である。 他の月はこちら 2026年3月に読んでに特に面白かった本17冊 – 飛鳥部勝則『封鎖館の魔』ほか 2026年2月に読んで特に面白かった本23冊 – 飴村行『粘膜大戦』ほか 2026年1月に読... -
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ホラー映画好き必読の書『男と女とチェーンソー』- 悲鳴と血しぶきの奥で、ホラーの定番を理論へ変える【読書日記】
ホラー映画というジャンルは、どうにも誤解されやすい。 血が出る。人が叫ぶ。 マスクを被った殺人鬼が出る。 逃げる若者たちはなぜか地下室へ行く。どう考えても行かないほうがいいのに、律儀に行く。 観ているこちらは「そっちはダメだって!」と何度も... -
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【ホラー小説おすすめ60選②】本当に怖くて面白い日本の傑作・名作選Part2【61冊〜120冊】
ホラー小説というジャンルは、ただ怖がらせるためだけにあるわけではない。 怪異にぞっとする作品もあれば、人間そのものの嫌さに背筋が冷える作品もある。読んでいるあいだずっと不穏で、最後の一文だけが鋭く突き刺さるものもあれば、日常の足元がゆっく... -
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『鬼門の村』- 理解することは、救いではない。櫛木理宇が仕掛ける逃げられない地獄絵図【読書日記】
山奥の村、古い因習、一家惨殺事件のあった家、そして絶対に口にしてはいけない土地の水と食べ物。 もう、この材料だけでかなり怖い。というか、ホラー好きならこの時点で読みたいスイッチが入る。 もちろん、現実なら絶対に行かない。行かないのだが、小...
