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『此方より 小林泰三未収録短編集』- 未収録14編がつないだ、小林泰三という作家の異様な広さ【読書日記】
『此方より 小林泰三未収録短編集』 著者:小林泰三 おすすめ度: (5.0) 読みやすさ: (4.0) ストーリー: (4.5) おもしろさ: (5.0) この作品を一言でいうと 量子密室からクトゥルフまで、小林泰三らしい奇想を詰め込んだ未収録作品14編を集めた... -
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内田百閒『ツィゴイネルワイゼン:百閒怪異作品集』- 日常の裂け目から、百閒の怪異が覗いている【読書日記】
サラサーテ本人の演奏を収めた古いSP盤。その途中に、演奏とは別の人の声が混じっている。 雑音なのか、肉声なのか、そもそも誰の声なのか。針が盤面をなぞるたび、生きている者と死んだ者の境目が少しずつ曖昧になっていく。 内田百閒『ツィゴイネルワイ... -
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阿津川辰海『少女は殺人の夢を見る』- カー、クリスティー、クイーン、そして九角館へ【読書日記】
最初にはっきり言っておこう。この『少女は殺人の夢を見る』は本気の本気で傑作だった。ミステリ好きなら絶対楽しめる一冊だと断言できる。 夢見灯が淹れた紅茶を飲むと、眠くなる。 そして目を覚ました先には、彼女が直前まで読んでいたミステリ小説そっ... -
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島田荘司『水上都市の冒険』- 水上の横浜で、御手洗潔はもう名探偵だった【読書日記】
御手洗潔シリーズの最新作が読める。それがとにかく嬉しい! 『占星術殺人事件』から長く続いてきた名探偵が、今度は中学生の姿で横浜の街を走り回る。 成人後の御手洗潔ももちろん好きだが、彼がどんな少年だったのか、その知性を誰のために使っていたの... -
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2026年7月に読んでに特に面白かった本24冊 – 北山猛邦『「石球城」殺人事件』ほか
2026年7月に読んだ本の中から、特にこれは面白い!と思った24冊の記録である。 2026年7月に読んでに特に面白かった本24冊 1.北山猛邦『「石球城」殺人事件』(5.0) ──十三の灯台で起きる密室首切り殺人を物理トリックで解きながら、二百年閉ざされた石球... -
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舞城王太郎『深夜百太郎』- 怪談が百篇あっても、ひとつとして同じ夜はない【読書日記】
調布のコインランドリーで変なものに出くわしたと思ったら、次の話では福井県西暁町の古い踏切跡へ連れていかれる。 そこで何が起きたのか理解する間もなく、今度は病院、台所、無人駅、黒電話へ。 舞城王太郎『深夜百太郎〈完本〉』には、そんな怪談が百... -
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日本SF作家クラブ編『ショートショートなSF』- 星新一の生誕100周年、4000字から広がる50の宇宙【読書日記】
本書は、日本SF作家クラブがお贈りするアンソロジーでは初めての試みです。 参加した作家の数は、総勢五十人。 それぞれが執筆する文字数は、ひとり、たったの四千文字以内。 この一冊には「短い短いSF」が──多種多様で、バラエティに富んだ、色とりどりの... -
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なぜ犯人は首吊りを選んだのか?『首吊りアクロバットの冒険』に見る、初期クイーンのロジックの鮮やかさ【傑作ミステリエッセイ】
華やかな舞台の裏側ほど、ミステリに向いている場所もない。 客席には拍手と笑い声が満ちているのに、楽屋の奥では嫉妬、欲望、屈辱、見栄が湿った空気みたいに溜まっている。 エラリー・クイーン『首吊りアクロバットの冒険』は、そんなヴォードヴィル一... -
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石持浅海『あなたには、殺せません』- 殺す前から詰まされる、倒叙ミステリの異様な快楽【読書日記】
殺人を計画している人間が、犯罪相談所にやってくる。 相談内容はだいたい物騒だし、相談者たちはみんな真剣に人を殺そうとしている。 けれど、その真剣さを前にして、相談員が返す言葉があまりにも冷徹で、あまりにも論理的で、あまりにも石持浅海なので... -
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蘇部健一『六枚のとんかつ』- くだらなさの皮をかぶった、恐るべきバカミスの怪物【傑作ミステリエッセイ】
ミステリを読んでいると、たまに理性が変な方向へ全力疾走する作品に出会う。 緻密なロジック、美しい伏線、鮮やかな解決。 そういうものを期待してページをめくっていたはずなのに、気づけば目の前に出されているのは、とんかつである。 しかも六枚である...
