静かな狂気。シャーリイ・ジャクスンのおすすめ小説3選

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海外ホラー小説に興味がある方には、ぜひシャーリイ・ジャクスンの作品を読んでいただきたい!

初めて『ずっとお城で暮らしてる』を読んだ時、私は「こんなホラー小説があるのか!」と衝撃を受けました。

巧みな人間描写を駆使し、日常の中に潜む人間の狂気を描いた物語が素晴らしいのです。

よくあるようなホラー小説とは全く違う。でも怖い。一体この恐怖をどう表現すればいいのでしょうか。

ぜひ堪能していただけたら嬉しいな(●´З`●)

目次

1.『ずっとお城で暮らしてる』

ミステリー小説かと思いきや、ジワジワくる狂気を描いたホラー小説。暗黒童話のような、サイコホラー。うーん、ジャンル分けが難しいです。

かつて殺人事件の起きた城で暮らす姉妹と叔父。とある理由から村人達から執拗に嫌われているため、城に閉じこもっての生活をしていました。

しかしある日、従兄のチャールズが来訪したことによって姉妹の平穏は崩れ去っていいきます。

ホラー小説と言っても「幽霊」などの怖さではありません。「人間」です。〈火事のシーン〉とか特にね。。

でも、イヤな物語なのに読むのはイヤじゃない!雰囲気に飲み込まれてしまうというか、何かに取り憑かれてしまったかのように読みふけってしまうのです。

シャーリイ・ジャクスンの作品を読む上でもぜひ読んでおきたい名作です。

著:シャーリイ・ジャクスン, 翻訳:市田 泉
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あたしはメアリ・キャサリン・ブラックウッド。ほかの家族が殺されたこの屋敷で、姉のコニーと暮らしている…。悪意に満ちた外界に背を向け、空想が彩る閉じた世界で過ごす幸せな日々。

2.『丘の屋敷』

幽霊屋敷を舞台にした古典ホラー小説。間違いなく「幽霊屋敷」小説の最高峰です。

丘の上にあるお屋敷では頻繁に怪奇現象が起きていて、それを調査するためにヒロインたちはお屋敷を訪れます。

一見普通のホラー小説。確かに怪奇現象は怖いんです。でも、この作品で一番怖かったのは……。という感じ。

相変わらず徐々に狂っていく「人間」の描写が抜群に上手く、体に染み付くような恐怖を体感させてくれます。

スティーブンキングが絶賛し、キングの代表作『シャイニング』もこの作品に影響を受けて書かれているといいます。

本当の恐怖に直面したとき、人間は一体どうなるのか。最後の最後にもゾッとさせてくれます。ご覧あれ。

著:シャーリイ・ジャクスン, 翻訳:渡辺 庸子
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心霊学研究者モンタギュー博士は、幽霊屋敷として知られる「丘の屋敷」を調査するため三人の男女を呼び集めた。まるで意志を持つかのように彼らの前に怪異を繰り広げる「屋敷」。

そして図書館に隠された手稿が繙かれ、秘められた過去が明るみに出るとき、何が起きるのか?

3.『なんでもない一日』

全体的にイヤーな感じが漂う短編23編+エッセイ5編。

短編集、というよりショートショートくらいの短さなので、長編に手を出しにくかったらこの作品からどうぞ。

怖い!夜眠れない!とまではいかないんですが、ジメッとした空気感がツボ。

しかしそんな空気感のなかでもバラエティに富んでいて、それぞれの短編で違った読後感を得ることができる贅沢な一冊です。

また短編だけでなくエッセイがまた面白い。この一冊でシャーリイ・ジャクスンの世界を思いっきり堪能できます。

ちなみに他には『くじ (ハヤカワ・ミステリ文庫)』も傑作です。ぜひ合わせてお読みくださいな!

家に出没するネズミを退治するため、罠を買うようにと妻に命じた夫が目にする光景とは…ぞっとする終幕が待ち受ける「ネズミ」。謎の追跡者から逃れようと都市を彷徨う女の姿を描く、美しい悪夢の結晶のごとき一編「逢瀬」。

おわりに

最近またシャーリイ・ジャクスンの作品を読み返したんですけど、やっぱり好きですわー。

このジメジメした狂気がたまりません。日本のホラー小説とはまた別の、海外作品ならではのホラーといいますか。

とにかく「嫌な後味」「狂う」「怪奇」みたいなキーワードがお好きであれば、ぜひ読んでみていただきたいです。

それでは、良い読書ライフを!(=゚ω゚)ノ

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この記事を書いた人

年間300冊くらい読書する人です。
ミステリー小説が大好きです。

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