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読書日記
寝舟はやせ『XXX日後に呪われるだけの誰かさんの日記』- 呪いより会社のほうが怖いかもしれない、生あたたかホラーの変な愛しさ【読書日記】
「XXX日後に呪われる」と言われたら、普通は大事件である。いや、普通ならまず仕事どころではない。 即座に有給を取り、寺社仏閣を巡り、霊能者を検索し、ついでに生命保険の内容も確認する。 ところが、寝舟はやせ『XXX日後に呪われるだけの誰かさんの日... -
自作ショートショート
【自作ショートショート No.64】『傲慢な女』
「鏡よ鏡、この世で一番美しいのはだぁれ?それはもちろん私だわ。うふ」 そうよ、私はこの世の誰よりも美しいの。 でもこの美貌を維持するには、もっともっとお金が必要。 ううん、お金だけじゃないわ。私に釣り合うステキな王子様も必要よね。 マリアは... -
海外ミステリー小説
ハリー・クレッシング『料理人』- 名家を支配したのは、料理の腕だった【傑作小説エッセイ】
『料理人』 著者:ハリー・クレッシング 奇妙度 : (4.5) 不穏度 : (4.0) 独創性 : (4.0) ブラック度: (4.5) この作品を一言でいうと 極上の料理で一家の主従をひっくり返す、悪意たっぷりの料理寓話。 Amazonで見てみる 町を見下ろす... -
短編集
『ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件』- ボルヘスとビオイが本気でふざけたミステリ講義
ボルヘスとビオイ=カサーレスが組んで探偵小説を書いた──それだけで、ミステリ好きならテンションが上がるに決まっている。 そして生まれたのがこの『ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件』だ。 しかも、ただの探偵ものじゃない。安楽椅子どころか、独... -
読書日記
『死体はどうなる』- 三つの死体と、三人の善人が選ぶ最悪の一日【読書日記】
『死体はどうなる』 著者:ケン・ジャヴォロウスキー 衝撃度 : (3.0) 緊迫度 : (4.0) 独創性 : (4.0) ノワール度: (4.5) この作品を一言でいうと 息子、亡き母、歌手になる夢を守るため、三人が危険な選択へ身を投じる犯罪群像劇。 A... -
読書日記
ホラー映画好き必読の書『男と女とチェーンソー』- 悲鳴と血しぶきの奥で、ホラーの定番を理論へ変える【読書日記】
ホラー映画というジャンルは、どうにも誤解されやすい。 血が出る。人が叫ぶ。 マスクを被った殺人鬼が出る。 逃げる若者たちはなぜか地下室へ行く。どう考えても行かないほうがいいのに、律儀に行く。 観ているこちらは「そっちはダメだって!」と何度も... -
自作ショートショート
【自作ショートショートNo.65】『平等な国』
この小さな国ではすべての国民が、そっくり同じ形の家に暮らしている。 違っているのは扉にでかでかと刻まれた番地だけ。 外観だけでは区別がつかないので、この番地で自分の帰る家を見分けているのだ。 幼い子供たちの間では、番地の数字を頼りに友達の家... -
自作ショートショート
【自作ショートショート No.61】『家賃の安い部屋』
「たしか、この辺りのはずなんだけどな」 街の中心部から少し離れた、降りたシャッターの目立つ商店街を、ひとりの若い男が歩いていた。 男は、手元のスマートフォンに表示された地図を何度も見ながら、あたりをキョロキョロと見まわしている。どうやら、... -
国内ミステリー小説
『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』- 紙とプラモデルの専門知識で謎を追うミステリ
紙の銘柄を鑑定する渡部の事務所に、なぜか浮気調査の依頼が来た。 依頼主の女性はどうやら「紙鑑定」を「神探偵」と間違えたらしい。 話を聞いてみると、浮気を疑っている理由は、彼氏が急にプラモデルに凝り始めたこと。 渡部は小遣い稼ぎのつもりで依頼... -
読書日記
小田雅久仁『禍』- 怖いのに目をそらせない、奇妙に美しい災厄【読書日記】
新刊情報を追っていて小田雅久仁の名前が見えると、私の中の空気が毎回ちょっと空気が変わる。 待ってました、という気持ちもあるし、今度はどこまで連れていかれるのかという妙な緊張もある。 この人はたくさん書くタイプではない。むしろ寡作で、そのぶ...
