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国内ミステリー小説
五十嵐律人『六法推理』- 法律知識で事件に挑む、学生版リーガル・ミステリ
法学部4年の古城は、大学内で無料法律相談を受け付けている。 ある日、経済学部3年の戸賀が相談しに来た。 「2年半ほど事故物件に住んでいるが、今まで何もなかったのに、最近になって奇妙な現象が起こるようになった」 とのことだった。 夜中に赤ん坊の泣... -
自作ショートショート
【自作ショートショートNo.70】『幸せの青い鳥』
人魚姫はバカだ、あんなにも美しい声を自ら捨ててしまうだなんて。 まんまと魔女の口車に乗せられ、脚と引き換えに声を失ってしまった哀れな人魚。 おまけにそこまでしても恋い焦がれた王子様は手に入れられず、海の泡となって消えてしまうのだ。こんなバ... -
自作ショートショート
【自作ショートショートNo.69】『悪魔より』
ソイツは紛れもなく僕の目の前にいる。 体は病人のように瘦せ細り、肌は青白いを通り越して黒と紫色の中間のような毒々しく不健康な色。 その様だけを見ると、まさしく病人のような有様だ。 だが、血走った赤い瞳に、どんなものでも八つ裂きにしてしまいそ... -
国内ミステリー小説
荻堂顕『ループ・オブ・ザ・コード』- 混迷と絶望の現代を撃つ、弩級の近未来×ハードボイルド
新生国家イグノラビムスで、200名以上の子供たちの発作が同時期に起こった。 身体を固く折り曲げ、意識は混濁、食事を拒否し、どんどん衰弱していく。 WEO(世界生存機関)の職員アルフォンソは、現地調査要員としてイグノラビムスに赴き、この奇病につい... -
読書日記
『壁から死体?』- 謎とスパイスの香り漂う屋敷で、壁から死体がこんにちは!【読書日記】
子供の頃、夢見たことがある。 たとえば、本棚がスーッと横に動いて、奥に秘密の書斎が現れるとか、古びた柱時計の中に人が入れる秘密通路があるとか、壁に「ひらけごま!」と唱えるとクルッと回転して隠し部屋が登場するとか。 あれだ。アニメや絵本の中... -
短編集
『オー・ヘンリー傑作集1 賢者の贈り物』- 短編にしかできないひっくり返しの快感と魔法
短編小説というのは、気づけば中毒になっている。 たった数ページで始まり、いつの間にか転がり、最後の数行で「そう来たか!」と頭を抱える。 これは最高の娯楽だ。ミステリを読む人間として、このひっくり返される感じには本当に抗えない。 そういう「読... -
短編集
アーサー・マッケン 『恐怖』- 推理でもホラーでも終わらない戦慄の文学を、今あらためて【エッセイ】
アーサー・マッケン。 名前を聞いてピンとくる人はそれなりに怪奇文学が好きなタイプだと思う。 彼の作品は、H・P・ラヴクラフトやスティーヴン・キングにも多大な影響を与えたと言われている。 でも、ラヴクラフトやキングほど広く名が知られているわけで... -
読書日記
『#ニーナに何があったのか?』- ハッシュタグが裁く真実、親たちが背負う地獄【読書日記】
大学生のニーナとサイモン。あの週末、誰もが想像するような若いカップルの休暇だったはずだ。山間の別荘、恋人同士、自然の中でのんびりと過ごす休日。 でも、その週末が終わったときに帰ってきたのはサイモンだけだった。ニーナは姿を消した。そしてそれ... -
読書日記
『謎ときエドガー・アラン・ポー』- 200年越しの挑戦状。誰も気づかなかった、もうひとつの完全犯罪【読書日記】
「なぜポーは、たった3本でデュパン終わらせたのか?」 ミステリ好きなら一度は疑問に思ったことがあると思う。 探偵小説の元祖、エドガー・アラン・ポー。あの『モルグ街の殺人』で世界初の名探偵オーギュスト・デュパンを登場させた伝説の作家だ。 しか... -
読書日記
そこに「いる」と言った瞬間、怪異は始まってしまう- 京極夏彦『猿』【読書日記】
京極夏彦(きょうごく なつひこ)。 もはや作家というよりジャンルと化したこの名前を、いまさら紹介する必要もないかもしれない。 とはいえ、1994年の『姑獲鳥の夏』でデビューして以来、〈百鬼夜行〉シリーズや〈巷説百物語〉シリーズを筆頭に、日本文学...
