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読書日記
『新・黄色い部屋』- 読者への挑戦状、再び。日本の犯人当て小説黄金時代へようこそ【読書日記】
まず、書名からしてミステリ好きにはたまらない。 『新・黄色い部屋』というタイトルを見た瞬間、反射的に「ガストン・ルルーか!」と叫んだ人も多いはずだ。 そう、あの『黄色い部屋の謎』へのオマージュである。ミステリ史における「密室」という概念を... -
読書日記
三津田信三『囁く逆婿 怪民研に於ける記録と推理』- 死者の婿が囁くとき、論理はどこまで怪異に勝てるのか【読書日記】
『囁く逆婿 怪民研に於ける記録と推理』 著者:三津田信三 おすすめ度: (4.5) 恐怖度 : (4.0) 読みやすさ: (4.0) ストーリー: (4.5) この作品を一言でいうと 死者の婚礼と生き人形を巡る怪異を、怖がり探偵・天弓馬人が多重推理で解き明か... -
短編集
ジョン・ディクスン・カー『妖魔の森の家』について長々と語るだけ【傑作ミステリエッセイ】
ジョン・ディクスン・カーの『妖魔の森の家』を読むたびに、短編ミステリという形式の恐ろしさを思い知らされる。 長編なら、寄り道もできる。人物の過去を語り、館の見取り図を広げ、容疑者を何人も並べ、探偵にたっぷり講釈をさせる余裕がある。 ところ... -
読書日記
『マイ・ゴーストリー・フレンド』- 王道の団地ホラーだと思って読んでたら、ギリシャ神話が歩いてきてSF大作になった【読書日記】
ホラーを読むつもりだった。 団地ホラー。Jホラー。消えゆく住人と、呪われた部屋。 そんな定番の安心感に身を委ねるつもりで手に取った『マイ・ゴーストリー・フレンド』は、予想以上にずっと遠くまで、私を連れていってしまった。 カリベユウキのデビュ... -
読書日記
『乙一デビュー30周年記念自選短編集1996-2026』- 乙一の30年を、暗闇の中でたどり直す【読書日記】
乙一という名前には、青春の記憶と、物語に足をすくわれる予感が一緒にまとわりついている。 怖い話を書く人。切ない話を書く人。ひねりの効いたミステリを書く人。 白乙一、黒乙一、中田永一、山白朝子。いろいろな呼び方や名義があり、そのたびに作風も... -
国内ミステリー小説
紺野天龍『神薙虚無最後の事件』- いくつもの真相が興味をそそる多重解決ミステリー
大学で名探偵倶楽部に所属している白兎(はくと)と志希(しき)は、ある日道端で倒れそうになっていた唯を助ける。 彼女はミステリー作家・御剣の娘で、20年前に父が著したベストセラー『神薙虚無最後の事件』に残された謎を追っていた。 この本は実在の高校... -
読書日記
『ハンニバル・レクター博士の優雅なお料理教室』- 食べたくないのに食べてみたい、サイコパスを極めた料理本
誰だって一度は「ハンニバル・レクター」という名前を耳にしたことがあるはずだ。 映画『羊たちの沈黙』の名優ホプキンスが演じた、あの上品で残酷なカニバリスト。彼は殺人鬼なのにやけに知的で、丁寧な言葉遣いと美食への執着が妙に魅力的だった。 そん... -
読書日記
湊かなえ『王国』- 珊瑚の女王と、秘密を抱えた九人の騎士について【読書日記】
「珊瑚の女王を殺したのは誰なんだ? 9人全員何かを隠している」 海面に浮かぶ遺体。幼い頃から信じてきた海底の城。珊瑚の女王と、城を守る九人の騎士。 湊かなえ『王国』は、この美しいおとぎ話を、ひとりの青年の死によって一気に現実へ引きずり出す。... -
国内ミステリー小説
山沢晴雄『ダミー・プロット』巧妙な替え玉トリックに翻弄される、幻の長編ミステリー
ルポライターの香子は、庁舎勤めの大幹がホテルで女性と一緒にいるところを目撃し、証拠写真を撮って金をせびろうとする。 一方服飾デザイナーの涼子は、自分と顔立ちがそっくりなOLの初子に、替え玉になるよう頼む。 また商社マンの風山は、殺人容疑をか... -
国内ミステリー小説
柳広司『パンとペンの事件簿』- どんな事件もペンで解決!大正時代の文筆集団・売文社
「ぼく」はさんざん殴られ、蹴られ、路上に打ち捨てられた。 暴行を受けた理由は、勤務先の工場で労働条件改善の交渉をしたからだ。 それを苦々しく思った工場は、ヤクザを雇い、ぼくを暴力で追い出したわけだ。 重傷を負って路上に倒れたぼくは、社会主義...
