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国内ミステリー小説
櫻田智也『六色の蛹』- 優しさが胸に沁み入る、昆虫好きの探偵の温かなミステリー
昆虫を愛し、調査のために全国を旅している青年・魞沢泉。 心優しい彼は、旅の道中で事件に遭遇した時には、傷ついた人の心に寄り添いつつ、持ち前の洞察力で謎を解き明かしてきた。 今回も魞沢は、向かう先々で様々な出来事に巡り会う。 狩猟中のハンター... -
国内ミステリー小説
芦花公園『漆黒の慕情』- 怪異も人間も恐ろしい、鳥肌必至のホラーミステリー
塾講師の片山敏彦は、絶世の美青年であることから生徒からモテモテで、ゆえにストーカー被害を受けることもあった。 しかし一ヶ月前に始まったストーカーは、今までとは明らかに異質なものだった。 ねばつくような視線、妄想に満ちた手紙、長身で長い黒髪... -
国内ミステリー小説
佐藤青南『犬を盗む』- 殺された資産家老女の愛犬が知る真実とは?
高級住宅街で一人暮らしをしている老女が、何者かに殺害された。 預金通帳や現金が盗まれており、金品目的の犯行かと思われたが、現場には不審な点があった。 犬を飼っている形跡があるのに、その犬がどこにも見当たらないのだ。 まさか犯人は犬も一緒に盗... -
ホラー小説
芦花公園『異端の祝祭』- カルト教団の不気味な背景に迫る新感覚ホラー
就職浪人生である島本笑美は失敗続きの毎日に疲れていた。 失敗の原因は自分でもよく分かっている、それは彼女の普通の人とは異なるとある点が原因だった。 ―そう、彼女には生きている人間とそうでないものとの区別がつかないのだ。 そんな不幸な体質の少... -
国内ミステリー小説
松城明『可制御の殺人』- 人間をシステムと捉え、殺人を実行させる理系ミステリー
大学院生の更科千冬は、「下」に見られたくないという思いから常にトップを独走してきた。 しかし友人の白河真凛は、千冬をあっさりと抜かした。 千冬の成績を超え、千冬の彼氏を奪い、さらには千冬が志望している就職先での推薦枠も得ようとしていた。 勝... -
短編集
蘇部健一『六枚のとんかつ』- くだらなさの皮をかぶった、恐るべきバカミスの怪物【傑作ミステリエッセイ】
ミステリを読んでいると、たまに理性が変な方向へ全力疾走する作品に出会う。 緻密なロジック、美しい伏線、鮮やかな解決。 そういうものを期待してページをめくっていたはずなのに、気づけば目の前に出されているのは、とんかつである。 しかも六枚である... -
読書日記
クリストフェル・カールソン『暗殺の冬』- 冷えた森の奥で、過去はまだ終わっていない【読書日記】
北欧ミステリという言葉を聞くと、私はどうしても寒そうな風景を思い浮かべてしまう。 雪、森、湖、薄い光、どこか遠くで鳴る電話。 まあ、実際にはそれだけで北欧ミステリを語るのは乱暴なのだが、それでも『暗殺の冬』を読んでいるあいだ、頭の中にはず... -
海外ミステリー小説
ホリー・ジャクソンのおすすめ全作品評価 -『自由研究には向かない殺人』シリーズの読む順番など
ホリー・ジャクソンのデビュー作『自由研究には向かない殺人』を読んだとき、これはすごいシリーズが始まったと思った。 高校の自由研究として、地元で起きた少女失踪事件を調べる。入口は親しみやすいのに、掘り進めるほど町の秘密と人間関係が次々に顔を... -
読書日記
『呪いの☒☒』- 令和の呪いは、井戸からではなくインフラと紙と職場からやってくる【読書日記】
呪いという言葉を聞くと、古びた藁人形、丑の刻参り、封印された村の祠、絶対に開けてはいけない箱、みたいなものを思い浮かべがちだと思う。 もちろん私はそういうタイプのホラーも大好物だ。できれば旧家の蔵から、何かよくない巻物の一本くらいは出てき... -
国内ミステリー小説
近藤史恵『ホテル・ピーベリー』- いわくありげな宿泊客が次々に死んでいく
小学校教諭だった木崎は、不祥事から退職した後、日々を無気力に過ごしていた。 ある日友人からハワイ島の小さなホテル「ピーベリー」を紹介され、興味を抱く。 そこは、一度利用したら二度目はないという、リピーターお断りのホテル。 さっそく泊まりに行...
