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読書日記
四島祐之介『アナヅラさま』- 都市伝説は人を食わない。人が都市伝説を使い始めるとき、本当の地獄が始まる【読書日記】
ミステリとホラーの境界線というのは、もともとかなり曖昧なものだと思っている。 怪異のように見えたものが論理で説明されることもあるし、逆に理詰めで追い詰めたはずの先に、どうにも説明しきれない嫌な感触だけが残ることもある。 だからこの二つのジ... -
読書日記
『飯沼一家に謝罪します』- 謝罪は終わらせるための行為ではなく、記録を永遠に呪うための儀式である【読書日記】
モキュメンタリーというジャンルは、今の時代とあまりにも相性がいい。 映像を見て終わるのではなく、SNSで断片が拡散され、考察が積み重なり、気づけば見ていた側まで作品の輪の中に引きずり込まれていく。 あの「どこまでが虚構で、どこからが現実なのか... -
国内ミステリー小説
『アルファベット荘事件』- トリックメーカー北山猛邦さんが贈る幻想ミステリ
巨大なアルファベットのオブジェがいたるところに置かれた『アルファベット荘』。 岩手県の美術商が所有するその屋敷には、オブジェの他に『創生の箱』と呼ばれるものが置いてあった。 『創生の箱』を所有したものはみな死ぬという不気味な伝説を持つ箱。 ... -
国内ミステリー小説
『アリス・ザ・ワンダーキラー~少女探偵殺人事件~』アリスが仮想空間で謎解きに挑戦
名探偵の父を持つ少女・アリス。 母はアリスに探偵の才はないと言い、固い仕事に就くようすすめていたが、アリスは自身のことを名探偵・アリスザワンダーキラーと名乗っていた。 そんなアリスは10歳の誕生日を迎えたその日、探偵である父親から『極上の謎... -
国内ミステリー小説
柳広司『パンとペンの事件簿』- どんな事件もペンで解決!大正時代の文筆集団・売文社
「ぼく」はさんざん殴られ、蹴られ、路上に打ち捨てられた。 暴行を受けた理由は、勤務先の工場で労働条件改善の交渉をしたからだ。 それを苦々しく思った工場は、ヤクザを雇い、ぼくを暴力で追い出したわけだ。 重傷を負って路上に倒れたぼくは、社会主義... -
国内ミステリー小説
村崎 友『風琴密室』- 二度読み必至。犯人の名が明かされるとき、世界は一変する
小学校5年生の夏、リョータの楽しかった日々は悲しすぎる終わりを迎えた。 好きになりかけていた女の子・雨ちゃんが転校し、兄・コーちゃんが川で溺死したからだ。 6年後、高校2年生になったリョータは、廃校となった母校で雨ちゃんと再会する。 戸惑いつ... -
国内ミステリー小説
荒木あかね『此の世の果ての殺人』- 人類の滅亡が確定した世界で起こる猟奇的な連続殺人事件
人類は、あと2ヶ月余りで滅亡することになった。 直径7kmを超える小惑星テロスが、地球に衝突すると判明したのだ。 世界中がパニックに陥り、特に衝突地点と予測されている日本の九州地方からはほとんどの人々が逃げ出した。 生き延びる可能性は皆無だが、... -
国内ミステリー小説
矢庭優日『エゴに捧げるトリック』- 本書に仕掛けられた人類の存亡を左右するトリックとは?
2105年現在、Extraordinary Ghost Octopus – 通称「EGO」と呼ばれる怪物達に世界を支配され、人類は危機に瀕している。 そんな時代の中、「エスペリオン」と呼ばれる催眠術師の養成校に、「僕」こと、吾妻福太郎という一人の転校生がやってきた。 福太郎が... -
自作ショートショート
【自作ショートショートNo.73】『幸運をもたらす石』
エヌ氏は平凡なサラリーマンだった。 毎日毎日、満員電車に揺られてオフィスにたどり着き、惰性で仕事をする、そんな日々。出世はとうに諦めていた。 特に大きな夢や目標もなく、ただなんとなく日々を過ごしていたのだった。 そんなある日のこと、この日も... -
読書日記
南海遊『檻神館双極子殺人事件』- 館も暗号も双子も密室も盛りだくさんなのに崩れない、最も過激な館ミステリ【読書日記】
本格ミステリを読んでいていちばん楽しい瞬間のひとつは、「そんな無茶な設定を本当に論理で着地できるのか」と半信半疑で見ていたものが、最後には妙にきれいな形で収まってしまうときである。 奇抜なのに筋が通っている。過剰なのに崩れない。私はあの感...
