人気記事
-
伊坂幸太郎 『777 トリプルセブン』- 物騒な連中が集まるホテルで不運な殺し屋が大奮闘
ツキがなく、やることなすこと全て裏目に出てしまう殺し屋・七尾。 今回の依頼は、「ウィントンパレスホテル2010号室にいる父に、プレゼントの似顔絵を届けてほしい」という簡単な仕事だった。 さっそくホテルに向かう七尾だが、やはりツキのなさが祟り、... -
どんでん返し好き必読の短編集『クリスマス・プレゼント』『ポーカー・レッスン』
「どんでん返しの魔術師」として世界中のミステリファンを魅了するジェフリー・ディーヴァー。 彼の名前を聞いて、まず『ボーン・コレクター』などを始めとした科学捜査官リンカーン・ライムが活躍する長編シリーズを思い浮かべる方も多いでしょう。 しか... -
チョン・ヘヨン『誘拐の日』- 韓国で話題沸騰の巻き込まれ型ミステリー!
この物語は、気弱な誘拐犯「ミョンジュン」と頭脳明晰な天才少女「ロヒ」の出会いから始まる。 ある日、娘の手術費用に困っていたミョンジュンは、誘拐を試みようとして一軒の豪邸に狙いを定めた。 しかし、目的地へ向かっている最中、豪邸から突如飛び出... -
この衝撃、神の領域。清涼院流水『ジョーカー 旧約探偵神話』で常識を覆す体験を
1996年、清涼院流水氏は『コズミック 世紀末探偵神話』でミステリ界に彗星のごとく現れ、その圧倒的なスケールと奇抜な発想で読書界に衝撃を与えました。その翌年、1997年に講談社ノベルスから刊行されたのが、長編ミステリ『ジョーカー 旧約探偵神話』で... -
『木曜殺人クラブ 逸れた銃弾』- 詐欺に脅迫に殺人に、シニアがますます頑張る第三弾
高齢者用の高級住宅クーパーズ・チェイスには「木曜殺人クラブ」と呼ばれる集会があり、メンバーたちは過去に迷宮入りとなった未解決事件について、様々な推理や議論を楽しんでいた。 今回のテーマは、約10年前に起こった女性キャスター殺人事件。 地元ニ... -
ジェフリー・ディーヴァー『真夜中の密室』- どんな鍵でも開けて侵入する怪人との頭脳戦
ニューヨークでは、深夜に「ロックスミス(開錠師)」と名乗る怪人が女性インフルエンサー宅に侵入するという事件が相次いでいた。 厳重に鍵をかけた部屋に入り、寝ていた女性に危害を加えることなく下着と包丁だけを盗んで去って行くのだ。 現場に残され... -
天祢涼『拝啓 交換殺人の候』- 自殺を決めた青年は彼女のために人殺しができるのか?
秋元秀文は上司からのパワハラに耐え兼ねて退職し、自殺の名所として知られる「首つり桜」へ行った。 死ぬつもりだったが、根元の穴に白い手紙のようなものがあることに気付き、中を開けて読んでみる。 そこには「どうせ死ぬなら殺してみませんか?」とい... -
恩田陸『薔薇のなかの蛇』- 英国の館で起きる怪事件を描く、理瀬シリーズ17年ぶりの最新長編
イギリスに留学中のリセ・ミズノはとあるパーティーに招かれる。 それは薔薇をかたどった“ブラックローズハウス”と呼ばれる館で催されるものであり、そこには貴族であるレミントン一家が住んでいた。 リセはパーティーに招いてくれた友人・アリスやその家... -
三津田信三『犯罪乱歩幻想』- 本格ミステリ大賞受賞の鬼才が乱歩に挑む
江戸川乱歩の小説世界に魅了された作者による、トリビュート5編に短編2編を加えたミステリ短編集。 “退屈病”に侵された青年が引っ越し先のアパートで体験する小さな異変の数々(「屋根裏の同居者」)。 赤い部屋に招かれたゲストが語る、猟奇的な話とその... -
結城真一郎『救国ゲーム』- 陰謀とテクノロジーが日本を襲う!新世代ミステリー
時は202X年、日本は地方の過疎化と少子高齢化により、経営破綻の危機に陥っていた。 そんな折、動画投稿サイトに謎の仮面人物パトリシアが現れ、テロを予告。 「日本政府は60日以内に地方を切り捨て、資本を大都市に集中させろ。さもなくば地方を無差別に...