人気記事
-
ホラー小説
滝川さり『ゆうずどの結末』- 少しでも読んだら呪い殺される、禁忌のホラー小説
大学の文芸サークルに所属する菊池と日下部は、メンバーの宮原が飛び降り自殺するところを目撃した。 血溜まりに沈んでいく彼女の遺体のそばには、ホラー小説『ゆうずど』が落ちていた。 彼女は最近、「紙の化け物が見える」と悩んでいたらしいが、それと... -
海外ミステリー小説
『8つの完璧な殺人』- 古典ミステリーの手口を模倣したかのような連続殺人事件
ミステリー専門書店を営むマルコムのもとに、FBIの女性捜査官グウェンがやって来た。 10年前にマルコムがブログで紹介した、巧妙かつ成功確実な殺人を描いた犯罪小説を8作品と、似た手口の連続殺人事件が起こっているという。 グウェンは、犯人がマルコム... -
海外ミステリー小説
『ブラックサマーの殺人』-『ストーンサークルの殺人』に続く期待の英国ミステリシリーズ第二作
今作は、M・W・クレイヴン著の英国推理作家協会賞最優秀長篇賞(ゴールド・ダガー賞)受賞作『ストーンサークルの殺人』の続編となる、ワシントン・ポーシリーズ第二作。 前作の『ストーンサークルの殺人』同様、物語の舞台はカンブリア州。 過去に主人公... -
短編集
澤村伊智『怪談小説という名の小説怪談』- 怖いのに読むのをやめられない震恐のホラー短編集
8月14日の深夜、僕は複数の知り合いを乗せて、高速道路を運転していた。 途中、食事のためにサービスエリアに立ち寄った時、同乗者の一人が急に「思い浮かんだ」と言って、女性の絵を描いた。 左右の目がありえない方向を向いて笑っている不気味な女性の顔... -
海外ミステリー小説
『恐るべき太陽』- 鬼才が放つクリスティへの挑戦作。最後に残るのは誰なのか
フランスの大人気作家ピエールが、セミナー「創作アトリエ」を開催した。 場所は南太平洋、太陽に照らされ輝くヒバオア島。 この小さな楽園に、セミナーの参加者として、5人の作家志望の女性がやって来た。 3万以上という応募者の中から選ばれた彼女たちは... -
短編集
『真っ白な嘘』-新訳版が登場!『後ろを見るな』だけは、必ず最後にお読みください。
ショートショートの名手であるフレドリック・ブラウンにより書かれ1962年に出版された短編集。 江戸川乱歩が編集したアンソロジー「世界推理短編傑作集」にも選出された「危ないやつら」など、確かな読み応えの短編ミステリが18篇収録されています。 「笑... -
国内ミステリー小説
よくあるユーモアミステリ、と見せかけた「二度読み必至」の傑作『殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス』
「メロスは激怒した。」― 太宰治の名作『走れメロス』のあまりにも有名な一文です。 多くの日本人にとって、友情と信頼、そして友のために時間と戦いながら必死に走るメロスの物語は、深く心に刻まれていることでしょう。暴君ディオニスへの怒り、身代わり... -
国内ミステリー小説
今村昌弘『明智恭介の奔走』- 退場した探偵の知られざるエピソードを詰め込んだ短編集
あの明智恭介にまた会える!? 神紅大学3回生、ミステリ愛好会の会長にして名探偵、いやトラブルメーカーと言うべきか? とにかくミステリーが大好物で、古今東西のミステリーを読み漁り、日々推理力を鍛え、大学内で事件が起こっては首を突っ込み、華麗に... -
国内ミステリー小説
飛鳥部勝則『堕天使拷問刑』- 禁断の問題作にして幻の傑作、再び。
飛鳥部勝則氏は、1964年に新潟県に生まれ、新潟大学大学院教育学研究科を修了された異色の経歴を持つ作家です。 1998年、『殉教カテリナ車輪』にて第9回鮎川哲也賞を受賞し、以来、ミステリという形式の中に独自の美学と倒錯を織り込んだ作品群で、多くの... -
国内ミステリー小説
逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』- 復讐と葛藤から見出した真の敵とは
1940年代、ソ連とドイツが血みどろの戦いを日夜繰り広げていた時代。 モスクワ近郊の農村が、突如ドイツ兵に襲撃される。 たった一人生き残った少女セラフィマは、強姦寸前のところを赤軍の女兵士イリーナに救われた。 「戦いたいか、死にたいか」 との問...










