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読書日記
恒川光太郎20年目の異端作『ジャガー・ワールド』- 地獄の王国で、僕らは「生贄」だった【読書日記】
恒川光太郎と聞いてまず思い浮かぶのは、『夜市』のあの幻想的な切なさだとか、『秋の牢獄』の静かな異界感とか、そういう「短めだけど濃いやつ」だと思う。 私もそうだった。「恒川光太郎=短編」と、脳に刷り込まれていた。 だからだ。この『ジャガー・... -
国内ミステリー小説
島田荘司『ローズマリーのあまき香り』- 死してなお踊り続けたバレリーナの謎を御手洗潔が解き明かす
1977年、マンハッタンのバレエシアターでの公演中、主役のクレスパンが何者かに殺された。 調べによると、彼女の死亡推定時刻は二幕と三幕の間。 しかし奇妙なことに、彼女は三幕以降も舞台に上がり、最後まで踊りきったとのこと。 では死亡推定時刻が間違... -
読書日記
『デスチェアの殺人』- すべてが繋がる快感。これがシリーズ最高傑作ってやつか【読書日記】
ミステリというジャンルは、読者の好みに応じていろんな系統に枝分かれしている。 密室、叙述トリック、社会派、サイコスリラー……でも、いざ「今おすすめの現代クライム・フィクションを教えてくれ」と訊かれたときに、真っ先に挙げたくなるのが、M・W・ク... -
海外ミステリー小説
2025年11月に読んで特に面白かった本16冊 – 小川哲『火星の女王』ほか
2025年11月に読んだ本の中から、特にこれは面白い!と思った16冊をご紹介するぞ。 ・2025年10月に読んで特に面白かった本15冊 – 『本好きに捧げる英国ミステリ傑作選』ほか ・2025年9月に読んで特に面白かった本15冊 – アンソニー・ホロヴィッツ『マーブル... -
国内ミステリー小説
『卵の中の刺殺体 世界最小の密室』- 不完全が引き起こす本格派ミステリー
龍神の卵の中には、白骨死体。 そして、無惨にも解体され人間テーブルにされた若者。 宮村は、店舗設定を任せられているコルバカフェのオーナー神谷から龍神池近くの別荘に他のコルバカフェの社員たちと共に招待された。 しかし、帰り道である道路に繋がる... -
短編集
『真っ白な嘘』-新訳版が登場!『後ろを見るな』だけは、必ず最後にお読みください。
ショートショートの名手であるフレドリック・ブラウンにより書かれ1962年に出版された短編集。 江戸川乱歩が編集したアンソロジー「世界推理短編傑作集」にも選出された「危ないやつら」など、確かな読み応えの短編ミステリが18篇収録されています。 「笑... -
国内ミステリー小説
阿津川辰海『午後のチャイムが鳴るまでは』- 本格ミステリ大賞受賞作家の最高到達点
九十九ヶ丘高校のある日の昼休み、2年の男子ふたりが体育館裏のフェンスに空いた穴から密かに学校を脱け出した。 タイムリミットは65分、ラーメンを食べるという彼らのミッションは達成できるのだろうか? 文化祭で販売する部誌の校了に追いつめられた文... -
国内ミステリー小説
米澤穂信『冬期限定ボンボンショコラ事件』-シリーズ最大の事件を描く、四部作掉尾を飾る冬の巻
小鳩と小佐内は、平穏無事な日々を過ごすために小市民を目指している高校3年生。 大学受験を控えた12月のある日、小鳩が轢き逃げに遭う。 小鳩は迫ってくる車から小佐内を体当たりで逃がし、自分が轢かれてしまったのだ。 脳震盪に全身打撲、右足の骨折に... -
読書日記
『拷問依存症』- 「イヤ」じゃ済まない、おぞましさの向こう側【読書日記】
ミステリ好きなら一度は出会ってしまう、イヤミスというジャンル。 読み終わったあとに気分が悪くなる、あれだ。 でも櫛木理宇(くしき りう)の『拷問依存症』は、その中でもかなり別格だ。これはもう、イヤを通り越しておぞましいに達している。「おぞミ... -
国内ミステリー小説
矢樹純『マザー・マーダー』- 全方位に仕掛けられた罠に、あなたは何度も騙される
ある日、中古住宅に引っ越してきた瑞希は、来月で1歳半になる陽菜の育児で忙しい日々を送っていた。 瑞季が住んでいる地域には高齢者の住人が多かったため、時間帯によっては車通りも少なく、静かな空間を作り出していた。 そんなとき、隣の家に住んでいる...
