人気記事
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ホラー小説
雨宮酔『夢詣』- 読んだその夜から、あなたも順番待ち
ホラー小説には、大きく分けて二種類あると思う。 一つは、どこか遠くの不気味な世界で起きる超常的な恐怖を描くもの。 もう一つは、もっと身近な日常にひたひたと侵食してくるタイプのやつ。 雨宮酔『夢詣』は、まさにその後者、しかもその中でも一線を画... -
読書日記
『愚者たちの箱舟』- 青春の誤解が崩れるとき、衝撃の真実が立ち上がる【読書日記】
綾崎隼(あやさき しゅん)という作家を語るとき、私はずっと、この人は感情を書く作家だと思ってきた。 しかも、ただ切なさをきれいに並べるのではなく、若さゆえの未熟さや、取り返しのつかないすれ違いまで含めて物語にしてしまう。その感情の扱い方が... -
読書日記
『こどもの頃のこわい話 きみのわるい話』- 封印されたこどもの記憶が、ページの隙間から這い出してくる【読書日記】
怪談を読むとき、「怖い」と「気味が悪い」というのは、じつはちょっと違う感覚だよな、と思う。 前者はびっくり系、後者はジメジメとくるやつ。 蛙坂須美の『こどもの頃のこわい話 きみのわるい話』は、まさにその「きみのわるさ」に全振りした一冊だった... -
国内ミステリー小説
天祢涼『拝啓 交換殺人の候』- 自殺を決めた青年は彼女のために人殺しができるのか?
秋元秀文は上司からのパワハラに耐え兼ねて退職し、自殺の名所として知られる「首つり桜」へ行った。 死ぬつもりだったが、根元の穴に白い手紙のようなものがあることに気付き、中を開けて読んでみる。 そこには「どうせ死ぬなら殺してみませんか?」とい... -
海外ミステリー小説
『ブラウン神父の知恵』-トップクラスの名作「通路の人影」が収録されたシリーズ第二弾
古典ミステリー語る上で欠かせないG・K・チェスタトン氏のブラウン神父シリーズの第二弾です。 「グラス氏の失踪」ではトッドハンターという男がグラスという男と何時間も話し込んでいるのを、下宿先の主の妻が聞きつけます。 しかし部屋を開けるとそこに... -
海外ミステリー小説
『木曜殺人クラブ 二度死んだ男』- スパイとマフィアが絡む大事件に、老人探偵たちが挑む
高齢者施設クーパーズ・チェイスに住む木曜殺人クラブのメンバーたちは、毎週木曜日に集まり、過去の未解決事件を推理して楽しんでいた。 その一人である元諜報員エリザベスのもとに、死んだはずの元夫ダグラスから連絡がきた。 どうやらダグラスは、二千... -
海外ミステリー小説
『木曜殺人クラブ 逸れた銃弾』- 詐欺に脅迫に殺人に、シニアがますます頑張る第三弾
高齢者用の高級住宅クーパーズ・チェイスには「木曜殺人クラブ」と呼ばれる集会があり、メンバーたちは過去に迷宮入りとなった未解決事件について、様々な推理や議論を楽しんでいた。 今回のテーマは、約10年前に起こった女性キャスター殺人事件。 地元ニ... -
読書日記
『妹が死んだ時の海亀』- 何が怖いって、説明できないことだ【読書日記】
「怖くないのに、不穏で気になる」 そんな読後感を、何度も何度も味わった。 朱雀門出の『妹が死んだ時の海亀』は、「怪談」として棚に並んでいながら、私たちがよく知る恐怖体験とはちょっとばかり毛色が違う。いや、「ちょっと」なんてものではないかも... -
読書日記
桃野雑派『水没レストランの一夜』- 豪雨の夜、高級レストランは巨大な密室になった【読書日記】
『水没レストランの一夜』 著者:桃野雑派 衝撃度 : (4.0) 技巧性 : (4.5) 論理性 : (4.0) 独創性 : (4.5) この作品を一言でいうと 豪雨で閉ざされた地下レストランを舞台に、殺人事件と違法薬物取引を同時に追う一夜のクローズド... -
国内ミステリー小説
折原一『異人たちの館』- この館は建物ではなく、文章でできている。
叙述トリックという言葉に、私は何度騙され、何度酔わされてきただろうか。 1980年代後半から90年代にかけての新本格ムーブメントは、論理の純度をひたすら高め、読者の盲点を突くというゲームを洗練させていった。 その流れの中で、クリスティ『アクロイ...
