読書日記– category –
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読書日記
『サプライズ・エンディングス 嘘』- ひっくり返される快感、そして疑うことの楽しさ【読書日記】
https://300books.jp/surpriseending/ ミステリを読んでいて、最後の数行でこちらの頭の中の家具配置が全部変わってしまう瞬間がある。 さっきまでテーブルだと思っていたものが実は扉で、壁だと思っていたものが実は床で、犯人だと思っていた人物が、そも... -
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『フレドリック・ブラウンSF短編全集1 未来世界から来た男』 – ショートショートの神様が、未来からではなく過去から殴ってくる
短い小説が好きだ。 もっと言うと、短いのにやけに後を引く小説が好きである。 たとえば、ほんの数ページで世界の見え方が反転する。 油断して読んでいたら、最後の一行で足元の床板がすっと抜ける。 しかも、その抜け方が大げさな悲鳴ではなく、妙に乾い... -
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荒木あかね『ちぎれた鎖と光の切れ端』- クリスティーへのオマージュを超えてゆく、新時代の本格ミステリが到達した場所
孤島、無人島、海上コテージ、過去の事件でつながった男女、逃げ場のない閉鎖空間。 本格ミステリが好きなら、もうこの時点で脳内で不穏なBGMが鳴り始める。 しかもそこに、舌を切り取られた死体だの、第一発見者が次の犠牲者になるだの、かなり物騒なルー... -
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フィリップ・ボクソ『死体は語りだす』- 解剖台のミステリ、あるいは死者の証言【読書日記】
死体が語る、という言い方は、いかにもミステリ向きだと思う。 というか、このタイトルを見た時点で、私の中のミステリ魂はかなり前のめりになった。 死体が語る。法医学医が読み解く死者からのメッセージ。 もうこの時点で、事件現場、密室、偽装自殺、毒... -
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近藤史恵『ねむりねずみ【新装版】』- 梨園という見えない壁に囲まれた、最も美しく最も閉ざされたミステリ
華やかな世界を描いた小説のはずなのに、読んでいるうちに妙に息が詰まってくることがある。 しかもその息苦しさが、露骨な陰惨さではなく、美しさとほとんど見分けがつかないかたちで迫ってくるタイプのやつだ。 近藤史恵『ねむりねずみ【新装版】』は、... -
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『鬼門の村』- 理解することは、救いではない。櫛木理宇が仕掛ける逃げられない地獄絵図【読書日記】
山奥の村、古い因習、一家惨殺事件のあった家、そして絶対に口にしてはいけない土地の水と食べ物。 もう、この材料だけでかなり怖い。というか、ホラー好きならこの時点で読みたいスイッチが入る。 もちろん、現実なら絶対に行かない。行かないのだが、小... -
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ローラン・ビネ『言語の七番目の機能』- 知の巨人たちが血を流す、史上最も不敬な思想ミステリ【読書日記】
思想家がたくさん出てくる小説と聞くと少し身構えてしまうし、正直あまり自分から進んで読むタイプの本ではない。 しかもロラン・バルトの死が発端で、記号論と大統領選と陰謀が全部つながるとなれば、なおさらである。 ところがローラン・ビネは、その厄... -
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ローラン・ビネ『HHhH: プラハ、1942年』- 感動することへの居心地の悪さを、そのまま最高のスリルに変えた一冊【読書日記】
私はふだん、歴史小説をそこまで熱心に読むほうではない。 嫌いというわけではないのだが、どうしても少し構えてしまうところがある。 題材が題材だけに、軽い気持ちでのめり込んでいいのか迷うことがあるし、史実の重みと小説としての気持ちよさがうまく... -
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『記銘師ディンの事件録 木に殺された男』- 死体から生える木、その異様を論理で解き明かす快感【読書日記】
奇妙な死体から始まる話には、どうしたって身を乗り出してしまう。 しかもそれが、ただの猟奇趣味ではなく、ちゃんと論理の入口として置かれているとなれば、なおさらである。 ロバート・ジャクソン・ベネット『記銘師ディンの事件録 木に殺された男』は、... -
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H・G・ウェルズ『タイム・マシン【新版】』- 未来へ行ったはずなのに、見えてくるのは人間の古さだった
未来へ行く話のはずなのに、この小説が本当に見せてくるのは、人類のいちばん古くて厄介な癖なのかもしれない。 H・G・ウェルズ『タイム・マシン』を【新版】で読み返して、あらためてそう思った。 タイムトラベルSFの元祖としてあまりにも有名なので...
