読書日記– category –
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エミリー・カーペンター『ゴシックタウン』- 親切すぎる町は、なぜこんなにも怖いのか【読書日記】
百ドルで歴史あるヴィクトリア朝の豪邸が手に入る。 しかも、町で商売を始めるなら補助金まで出る。 そんな話は怪しいに決まっているが、人生がうまくいかなくなった直後に届いたら、完全に無視できるだろうか。 エミリー・カーペンター『ゴシックタウン』... -
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黒田研二『完全密室のマトリョーシカ』- エッシャーの館で始まる、ミステリ・イン・ザ・ミステリ【読書日記】
久しぶりに黒田研二の長編ミステリを読めた! そして読み進めるうちに、やっぱり私はこの作家の作品が好きだと素直に思った。 人工的なくらい凝った謎。現実と虚構の境目を揺らす仕掛け。少し無茶をしてでも、最後に世界の見え方をひっくり返そうとする大... -
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ニタ・プローズ『メイドの推理とミステリー作家の殺人』- 毒入りのお茶と消えた原稿、そしてメイド主任の名推理【読書日記】
五つ星ホテルの優雅なティールームで、世界的ミステリー作家が重大発表をしようとした瞬間、毒入りのお茶で倒れる。 格式あるホテル、詰めかけたファンと記者たち、秘密を抱えた作家、そして発表されるはずだった言葉の消失。 舞台の照明は、もうほとんど... -
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日本SF作家クラブ編『ショートショートなSF』- 星新一の生誕100周年、4000字から広がる50の宇宙【読書日記】
本書は、日本SF作家クラブがお贈りするアンソロジーでは初めての試みです。 参加した作家の数は、総勢五十人。 それぞれが執筆する文字数は、ひとり、たったの四千文字以内。 この一冊には「短い短いSF」が──多種多様で、バラエティに富んだ、色とりどりの... -
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qntm『反ミーム部門は存在しない』- 忘れたことすら忘れさせるSFホラーの怪物について【読書日記】
怖いものから逃げるには、まず相手の存在に気づく必要がある。 姿を見つけ、特徴を覚え、名前をつける。対策を考えるにも、記録を残すにも、すべては「そこに何かがいる」と認識するところから始まる。当たり前の話だ。 ところが、qntm『反ミーム部門は存... -
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『ハウスメイド3 最後の秘密』- 家族を守るために、人はどこまで怪物になれるのか【読書日記】
念願のマイホームを手に入れたはずなのに、なぜか隣家の窓が気になって仕方がない。 庭先で交わされる笑顔には妙な含みがあり、近所の人間は夫の行動をやけに詳しく知っている。子どもたちの様子も少しずつ変わり、夜の家からは説明のつかない物音まで聞こ... -
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『余命一週間の探偵として』- 死の宣告から始まる最後のフーダニット。ホリー・ジャクソンの新たな到達点【読書日記】
ハロウィーンの夜に頭を殴られ、目覚めたら余命は一週間。 そんな最悪の状況から、ジェットの探偵仕事は始まる。 ホリー・ジャクソン『余命一週間の探偵として』は、自分を殺そうとした犯人を、自分の死が訪れる前に突き止めようとする女性のアダルト・ス... -
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北山猛邦『「石球城」殺人事件』- 二十一年待ち続けた城にようやくたどり着いた【読書日記】
本には発売日を楽しみに待つ作品と、「本当に出るのか?」と半ば都市伝説のようになってしまう作品がある。 北山猛邦『「石球城」殺人事件』は、間違いなく後者だった。 2008年頃に「石球城が出るらしい」と噂され、延期、延期、また延期。講演会では「マ... -
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マルク・ラーベ『スズメバチ』- ロックスター殺害事件の奥に、東ドイツの毒がある【読書日記】
血の入ったアルミケースに、小さな白い羽根が一枚。 マルク・ラーベ『スズメバチ』は、冒頭から嫌なものを差し出してくる。 派手なロックコンサートの熱狂。二万人を超える観客の歓声。スターのもとへ届く謎めいた封筒。その中身が、血と羽根である。 この... -
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井上雅彦『竹馬男の犯罪 新装版』- 竹馬に乗った怪奇と論理が、サーカスの暗闇で握手する【読書日記】
竹馬に乗った男。 高い位置からこちらを見下ろす影。 人間の身体なのに、人間の高さから少しずれている存在。足音も、視線も、移動の仕方も、どこか普通の世界の寸法から外れている。 この時点で勝ちである。ミステリのタイトルとして、あまりにも強い。 ...
