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国内ミステリー小説
片岡翔『その殺人、本格ミステリに仕立てます。』- 死者を出さない殺人計画VS孤島のクローズドサークル
亡くなったミステリー作家の一族が、孤島の館でマーダーミステリーを開催することになった。 しかし探偵志望のメイド・風゛(ぶう)は、これがゲームを装った殺人計画であることに気付いてしまった。 そこでミステリープランナーの豺(やまいぬ)と一計を... -
国内ミステリー小説
阿津川辰海『入れ子細工の夜』- アイデアが光る、読み出したら止まらないミステリ短編集
ある作家が、編集者を名乗る男にひとつの提案をした。 「とっておきのミステリーを執筆してやろう。ただしリアリティを追求するために、物語の人物を一緒に演じてみてほしい」 編集者は二つ返事で了承し、さっそく作家の指示に従って演じ始める。 しかし演... -
ホラー小説
芦花公園『とらすの子』- 自分の手を汚さず人を殺せるなら?憎悪に満ちたカルトホラー小説
都内で発生した無差別連続殺人事件。 どの遺体もひどく傷つけられており、人間による所業とは思えないほどだった。 ある日ライターの坂本美羽は、この事件の真相を知る少女に会った。 少女が言うには、犯人は「とらすの会」という団体であり、ここでは「マ... -
国内ミステリー小説
800ページの吸血鬼に挑む―― 笠井潔『吸血鬼と精神分析』というミステリの皮をかぶった殴り合い
笠井潔(かさい きよし)の『吸血鬼と精神分析』は、小説っていうより思想書だ。 もちろんミステリの体裁を取ってるし、殺人事件も起こる。でも、そこにあるのはただの謎解きではなく、著者自身の人生と思想をまるごとぶつけた知的格闘の記録みたいなもの... -
国内ミステリー小説
大滝瓶太『その謎を解いてはいけない』- その探偵が暴き出すのは事件の真相か、人の黒歴史か
アフィリエイターをしながら探偵事務所を営む暗黒院真実(あんこくいんまこと)。 その助手で、翠色に輝く左目を持つ女子高生・小鳥遊唯(たかなしゆい)。 ある日二人は、フィールドワークのためにN県の山奥に訪れたが、途中で日が暮れてしまう。 困って... -
読書日記
『交番相談員 百目鬼巴』- そのおばさん、尋常じゃない。『教場』の著者が描く新たな警察ミステリ【読書日記】
長岡弘樹(ながおか ひろき)という作家の名前を聞くと、まず思い出すのはやっぱり『教場』。 あの、警察学校を舞台にした緊張感たっぷりの物語は、多くの読者の心に残っているはず。そんな彼が次に選んだ舞台が「交番」だなんて、ちょっと驚きじゃない? ... -
読書日記
『真犯人はこの列車のなかにいる』- 密室、殺人、フェアプレイ。この列車には、ミステリ好きの夢が詰まっていた【読書日記】
豪華列車の中で殺人事件が起きる。密室。容疑者はみんなその場にいる。 閉じられた空間で、探偵が動き、真実が暴かれる。 アガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』を頂点として、数えきれないほどの「列車ミステリ」が生まれてきた。そして多くの... -
読書日記
『暗殺依存症』- 最強の殺し屋が「殺さない」を選んだときに始まる、魂のロードムービー【読書日記】
世界最高の殺し屋が殺しをやめると決めたとき、彼が頼ったのは「アサシンズ・アノニマス(AA)」という、殺し屋を更生させるグループだった――この設定を聞いただけで、もう面白い。 ロブ・ハートの『暗殺依存症』は、この突き抜けた発想を基盤に、アクショ... -
国内ミステリー小説
相沢沙呼『invert II 覗き窓の死角』- 犯人をあざと可愛く追い詰める美少女探偵シリーズ第三弾
15歳の少年・夏木蒼汰は憔悴していた。 ある目的のために友人の別荘に忍び込んだところを、その母親に見つかって揉み合いになり、気が付けば彼女が腹部から血を流して死んでいたのだ。 そして自分の右手には、血まみれの包丁が……。 友人になんと言えばいい... -
海外ミステリー小説
『マーダー・ミステリ・ブッククラブ』- クリスティ好きが一致団結して事件に臨む!
雑誌編集者のアリシアと妹のリネットは大のミステリ好きで、とりわけクリスティのファンだった。 ある日姉妹は、ミステリ限定の読書会「マーダー・ミステリ・ブッククラブ」を立ち上げる。 集まったメンバーは、専業主婦のバーバラ、医師のアンダース、古...










