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国内ミステリー小説
『真珠郎』- 戦前の雑誌から飛び出した、横溝怪奇ミステリの原点
横溝正史(よこみぞ せいし)といえば「金田一耕助シリーズ」のイメージが強い人が多いと思う。 でも実は、その前段階で横溝の作風を決定づけた原点がある。 それが『真珠郎』だ。 1936年に雑誌『新青年』で連載され、翌年には単行本化されたんだけど、こ... -
国内ミステリー小説
結城真一郎『名もなき星の哀歌』- 記憶の断片から真実を見つ出す、切なさの募る青春ミステリー
銀行員の良平と漫画家を目指す健太は、「店」で記憶を売買する裏稼業をしている。 人から記憶を買い取り、欲しがっている人に売るのだ。 ある日二人は、謎のシンガーソングライター・星名の歌を路上ライブで聴いた。 不思議と涙がこぼれた良平。 興味を抱... -
国内ミステリー小説
天祢涼『拝啓 交換殺人の候』- 自殺を決めた青年は彼女のために人殺しができるのか?
秋元秀文は上司からのパワハラに耐え兼ねて退職し、自殺の名所として知られる「首つり桜」へ行った。 死ぬつもりだったが、根元の穴に白い手紙のようなものがあることに気付き、中を開けて読んでみる。 そこには「どうせ死ぬなら殺してみませんか?」とい... -
国内ミステリー小説
800ページの吸血鬼に挑む―― 笠井潔『吸血鬼と精神分析』というミステリの皮をかぶった殴り合い
笠井潔(かさい きよし)の『吸血鬼と精神分析』は、小説っていうより思想書だ。 もちろんミステリの体裁を取ってるし、殺人事件も起こる。でも、そこにあるのはただの謎解きではなく、著者自身の人生と思想をまるごとぶつけた知的格闘の記録みたいなもの... -
海外ミステリー小説
『木曜殺人クラブ 逸れた銃弾』- 詐欺に脅迫に殺人に、シニアがますます頑張る第三弾
高齢者用の高級住宅クーパーズ・チェイスには「木曜殺人クラブ」と呼ばれる集会があり、メンバーたちは過去に迷宮入りとなった未解決事件について、様々な推理や議論を楽しんでいた。 今回のテーマは、約10年前に起こった女性キャスター殺人事件。 地元ニ... -
読書日記
『新・黄色い部屋』- 読者への挑戦状、再び。日本の犯人当て小説黄金時代へようこそ【読書日記】
まず、書名からしてミステリ好きにはたまらない。 『新・黄色い部屋』というタイトルを見た瞬間、反射的に「ガストン・ルルーか!」と叫んだ人も多いはずだ。 そう、あの『黄色い部屋の謎』へのオマージュである。ミステリ史における「密室」という概念を... -
国内ミステリー小説
結城真一郎『救国ゲーム』- 陰謀とテクノロジーが日本を襲う!新世代ミステリー
時は202X年、日本は地方の過疎化と少子高齢化により、経営破綻の危機に陥っていた。 そんな折、動画投稿サイトに謎の仮面人物パトリシアが現れ、テロを予告。 「日本政府は60日以内に地方を切り捨て、資本を大都市に集中させろ。さもなくば地方を無差別に... -
海外ミステリー小説
『木曜殺人クラブ 二度死んだ男』- スパイとマフィアが絡む大事件に、老人探偵たちが挑む
高齢者施設クーパーズ・チェイスに住む木曜殺人クラブのメンバーたちは、毎週木曜日に集まり、過去の未解決事件を推理して楽しんでいた。 その一人である元諜報員エリザベスのもとに、死んだはずの元夫ダグラスから連絡がきた。 どうやらダグラスは、二千... -
国内ミステリー小説
高田崇史『QED 恵比寿の漂流』- 対馬で連続殺人事件発生!川に海に流れてくる首無し死体の謎とは!?
長崎県対馬、浜に乗り上げた小舟で、首無し死体が発見された。 舟の中で死体は、首からどす血を大量に流し、半ば浸かるように仰向けに横たわっていた。 通報を受けた警察署の雁谷巡査長は、現場に赴き、開口一番に叫んだ。 「またかい」 雁谷が叫ぶのも、... -
自作ショートショート
【自作ショートショートNo.73】『幸運をもたらす石』
エヌ氏は平凡なサラリーマンだった。 毎日毎日、満員電車に揺られてオフィスにたどり着き、惰性で仕事をする、そんな日々。出世はとうに諦めていた。 特に大きな夢や目標もなく、ただなんとなく日々を過ごしていたのだった。 そんなある日のこと、この日も...
