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結城真一郎『やらなくてもいい宿題』- 天才少年を悩ませる、算数×ミステリーの難問
数斗は、5年生にして数学オリンピックで優勝したスーパー小学生。 ある時、転校してきたミステリアスな美少女ナイトウさんに、算数の問題を出される。 中学受験で定番の特殊算・つるかめ算の問題だった。 算数大得意の数斗には、お茶の子さいさい。 ササッ... -
ジェローム・ルブリ『魔王の島』- 孤島の惨劇と少女の悲劇、一体どこまでが真実なのか
若手新聞記者のサンドリーヌは、亡き祖母の遺品を整理するためノルマンディー沖の孤島を訪れた。 その島にはかつてナチスの実験施設があったが、終戦後は子供向けのキャンプ施設になったという。 しかしそこも子供たちが海で溺れ死ぬという事故が起きてか... -
貫井徳郎『龍の墓』- 現実とゲーム内の殺人がリンク?刑事とゲーマーが謎を解く!
東京都町田市で、ドラム缶の中から男性の焼死体が見つかった。 町田署の女性刑事・真萩は、警視庁捜査一課の刑事・南条と共に捜査を始めるが、手掛かりすら見つけることができない。 ほどなくして第二の事件が発生。 今度の被害者は女性で、アルカリの棒で... -
『ナイフをひねれば』- 殺人犯はホロヴィッツ?ホーソーンの推理がますます光る第四弾
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貴志祐介『兎は薄氷に駆ける』- 冤罪で獄中死した父の無念を法廷で晴らす!
資産家の平沼精二郎が、一酸化炭素中毒で死亡した。 ガレージの車から不完全燃焼による一酸化炭素が発生し、平沼の寝室に立ち上っていったことが原因だった。 警察はこれを偶然の事故ではなく、それを装った殺人と考え、平沼の甥である日高英之を逮捕。 日... -
清涼院流水『コズミック』- 本格ミステリ史上、最もバッシングを受けた鬼才の世紀末を揺るがした超問題作
清涼院流水氏のデビュー作『コズミック 世紀末探偵神話』は、1996年の発表以来、日本のミステリ界に激震をもたらし、今なお語り継がれる伝説的な作品です。その前代未聞のスケール、奇抜な設定、そして既存のジャンル規範を大胆に踏み越える内容は、熱狂的... -
三津田信三『歩く亡者 怪民研に於ける記録と推理』刀城言耶の助手が怪異を推理で一刀両断
瞳星愛(とうしょうあい)は10歳の夏休みに、祖母が住む瀬戸内海の波鳥町で不可思議な体験をする。 近道を進もうとして「日暮れ時になると亡者が歩く」と言われる亡者道に入った時に、不気味な人影とすれ違ったのだ。 その人影は「死んでいるけど生きてい... -
夕木春央『絞首商會』- 泥棒が探偵役!血と謎にまみれた大正ミステリー
血液学の権威・村山鼓堂博士が何者かに殺害された。 警察が捜査するが、この事件には不可解な点があまりにも多かった。 まず現場の状況から、博士がどこか他所で殺された上で、自宅の庭まで運ばれてきたという点。 なぜ殺した相手をわざわざ自宅に届ける必... -
方丈貴恵『少女には向かない完全犯罪』- 幽霊と少女の異色コンビが挑む怒涛の復讐劇
完全犯罪請負人の黒羽は、ビルの屋上から何者かに突き落とされた。 瀕死の重体で病院に運ばれたが、治療中に体から魂が抜け出てしまう。 霊体としてこの世を彷徨うことになった黒羽は、自分を突き落とした犯人を捜そうとするが、この体ではままならない。 ...