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海外ミステリー小説
『マーダー・ミステリ・ブッククラブ』- クリスティ好きが一致団結して事件に臨む!
雑誌編集者のアリシアと妹のリネットは大のミステリ好きで、とりわけクリスティのファンだった。 ある日姉妹は、ミステリ限定の読書会「マーダー・ミステリ・ブッククラブ」を立ち上げる。 集まったメンバーは、専業主婦のバーバラ、医師のアンダース、古... -
短編集
『サキ短編集』が教える世界が裏返る音 – 世界で一番甘美な毒殺講義へようこそ
イギリス文学には、上品な顔をしてとんでもない毒を吐く作家がいる。 その代表格がサキ、ことヘクター・ヒュー・マンローだ。 初めてサキを読んだとき、こんなに上品なのにこんなに意地悪でいいのか、と思った。文章は洗練されていて、会話は軽やかで、舞... -
国内ミステリー小説
詠坂雄二『君待秋ラは透きとおる』 – ミステリ界の異能が贈るバトルアクション&ミステリ
時間停止、鉄筋生成、猫化……、この国には唯一無二・解明不可能な超能力「匿技」を持つ者たちがいた。 そして君待秋ラ・19歳もまた、とある匿技の持ち主であった。 そんな匿技の持ち主たちを集める国家に属する組織「日本特別技能振興会」。 匿技を持つ君待... -
読書日記
『ハレー彗星の館の殺人』- 古典の形式を更新する、本格館ミステリの理想系【読書日記】
読む前から、これは設定の勝ちだと素直に認めたくなる瞬間がある。 トリックでもキャラクターでもなく、あるいは仕掛けのための舞台ではなく、舞台そのものが事件の論理になっている作品だ。 ロス・モンゴメリ『ハレー彗星の館の殺人』は、まさにそのタイ... -
読書日記
『飯沼一家に謝罪します』- 謝罪は終わらせるための行為ではなく、記録を永遠に呪うための儀式である【読書日記】
モキュメンタリーというジャンルは、今の時代とあまりにも相性がいい。 映像を見て終わるのではなく、SNSで断片が拡散され、考察が積み重なり、気づけば見ていた側まで作品の輪の中に引きずり込まれていく。 あの「どこまでが虚構で、どこからが現実なのか... -
短編集
アーサー・マッケン 『恐怖』- 推理でもホラーでも終わらない戦慄の文学を、今あらためて【エッセイ】
アーサー・マッケン。 名前を聞いてピンとくる人はそれなりに怪奇文学が好きなタイプだと思う。 彼の作品は、H・P・ラヴクラフトやスティーヴン・キングにも多大な影響を与えたと言われている。 でも、ラヴクラフトやキングほど広く名が知られているわけで... -
海外ミステリー小説
『だからダスティンは死んだ』- 隣人が殺人犯?追跡する主婦が見たものは……
夫と共に新居に引っ越してきたヘンは、隣人マシューに食事に招かれた時、ある物を発見して愕然とする。 それは、2年半前に殺された高校生ダスティンのトロフィーだった。 犯人が現場から持ち去ったと言われていたのに、なぜマシューの家に?もしやマシュー... -
短編集
星新一でも乱歩でもない、阿刀田高の短編という選択肢 -『青い罠 阿刀田高傑作短編集』
ミステリ好きが短編を語るとき、絶対に避けて通れない名前のひとつ。 阿刀田高(あとうだ たかし)。 ショートショートの星新一、異形の江戸川乱歩とはまた違った角度から、都市的で不安定なユーモアと毒を効かせてくる、いわば「文芸ブラックジョークの職... -
海外ミステリー小説
『優等生は探偵に向かない』- 失踪事件をソーシャルメディアで追う斬新なミステリシリーズ二弾
女子高生のピップは、友達から「失踪した兄ジェイミーを探してほしい」と頼まれる。 ジェイミーは成人しており、今までも何度か家を出たことがあるため、警察はまともに取り合ってくれないのだ。 ピップは、前回の事件で危険な目に遭ったことから及び腰だ... -
自作ショートショート
【自作ショートショートNo.70】『幸せの青い鳥』
人魚姫はバカだ、あんなにも美しい声を自ら捨ててしまうだなんて。 まんまと魔女の口車に乗せられ、脚と引き換えに声を失ってしまった哀れな人魚。 おまけにそこまでしても恋い焦がれた王子様は手に入れられず、海の泡となって消えてしまうのだ。こんなバ...
