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読書日記
『パラドクス・ホテル』- チェックインした瞬間から、現実がぐらつき始めるSFミステリ【読書日記】
タイトルに惹かれて読み始めたら、そこはただのホテルじゃなかった。 ロブ・ハートの『パラドクス・ホテル』は、時間旅行が観光ビジネスになっている2072年の近未来を舞台に、クローズド・サークルミステリ、社会風刺、SF、ラブストーリー、全部をひとつの... -
読書日記
『ハウスメイド』- なぜ脳外科医が書いたスリラーが世界を熱狂させたのか?【読書日記】
最初に断っておくけれど、『ハウスメイド』は、文学性や精緻な心理描写に惹かれて読む本ではない。 そういうタイプの小説を探している人には、このドアは開けなくていいと思う。 けれど、「ページをめくる手が止まらない」ってやつを久しぶりに味わいたい... -
国内ミステリー小説
小島正樹おすすめミステリー小説7選 -トリック盛りすぎ注意報!やりすぎにも限度ってものがあるだろ……
ミステリ好きなら一度は出会ってほしい作家、それが小島正樹(こじま まさき)だ。 ただし、普通の本格ミステリを想像して読み始めると、すぐに面食らうかもしれない。なにせこの人、最初から最後まで「謎・謎・謎」のジェットコースター状態。 死体は何度... -
国内ミステリー小説
由野寿和『再愛なる聖槍』- 全体未聞の観覧車ジャック事件に元刑事が立ち向かう
元刑事の仲山は、離婚後5年ぶりに会った娘を連れてテーマパークに行った。 久々に娘と過ごす時間にぎくしゃくしながらも、仲山は一緒に楽しもうと巨大観覧車ドリームアイに乗る。 ところが動き出してすぐに、事件が起こった。 観覧車が何者かにジャックさ... -
海外ミステリー小説
アンソニー・ホロヴィッツ『殺しへのライン』- 奇妙な殺人事件を追う作家と探偵の痛快ミステリー
作家のホロヴィッツは探偵のホーソーンと一緒に文芸フェスに参加するため、オルダニー島を訪れた。 ところが島では開発事業を巡って住民たちの争いが起こっていた上、フェスの参加者たちもどことなく不穏な様子だった。 嫌な予感がする中、案の定パーティ... -
海外ミステリー小説
今いちばん面白い海外ミステリ『ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ』の迷宮へ【ミステリ好き全員読んで】
ミステリ小説って、昔から「次はどんな仕掛けで驚かせてくれるんだろう?」という期待で読まれてきたジャンルだ。 で、その歴史のなかに突然現れたのがアンソニー・ホロヴィッツの【ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ】である。 これが本当に面白くて、... -
国内ミステリー小説
伊坂幸太郎 『777 トリプルセブン』- 物騒な連中が集まるホテルで不運な殺し屋が大奮闘
ツキがなく、やることなすこと全て裏目に出てしまう殺し屋・七尾。 今回の依頼は、「ウィントンパレスホテル2010号室にいる父に、プレゼントの似顔絵を届けてほしい」という簡単な仕事だった。 さっそくホテルに向かう七尾だが、やはりツキのなさが祟り、... -
読書日記
『本好きに捧げる英国ミステリ傑作選』- すべての本好きに贈る、古書と殺意の香りに満ちた極上アンソロジー【読書日記】
本好きにとって「本が殺人事件の中心にある話」なんて、それだけで無条件にワクワクしてしまう。そんな人にドンピシャなのが、この『本好きに捧げる英国ミステリ傑作選』である。 ただの短編集と思うなかれ。これは大英図書館とマーティン・エドワーズとい... -
海外ミステリー小説
ジェフリー・ディーヴァー『真夜中の密室』- どんな鍵でも開けて侵入する怪人との頭脳戦
ニューヨークでは、深夜に「ロックスミス(開錠師)」と名乗る怪人が女性インフルエンサー宅に侵入するという事件が相次いでいた。 厳重に鍵をかけた部屋に入り、寝ていた女性に危害を加えることなく下着と包丁だけを盗んで去って行くのだ。 現場に残され... -
国内ミステリー小説
紺野天龍『神薙虚無最後の事件』- いくつもの真相が興味をそそる多重解決ミステリー
大学で名探偵倶楽部に所属している白兎(はくと)と志希(しき)は、ある日道端で倒れそうになっていた唯を助ける。 彼女はミステリー作家・御剣の娘で、20年前に父が著したベストセラー『神薙虚無最後の事件』に残された謎を追っていた。 この本は実在の高校...










