人気記事
-
国内ミステリー小説
近藤史恵『ホテル・ピーベリー』- いわくありげな宿泊客が次々に死んでいく
小学校教諭だった木崎は、不祥事から退職した後、日々を無気力に過ごしていた。 ある日友人からハワイ島の小さなホテル「ピーベリー」を紹介され、興味を抱く。 そこは、一度利用したら二度目はないという、リピーターお断りのホテル。 さっそく泊まりに行... -
海外ミステリー小説
『ライルズ山荘の殺人』-『そして誰もいなくなった』へ愛を込めた、炎の山荘で起きた悲劇
C・A・ラーマー氏は、オーストラリアを拠点として国際的に活躍するジャーナリストであり、編集者、そして作家でもあります。彼女の作品群は、ユーモアあふれるコージーミステリーから手に汗握るサイコサスペンスまで、実に多彩なジャンルに及んでいます。 ... -
短編集
西澤保彦『パズラー 謎と論理のエンタテインメント』- 謎と論理にとことんこだわったミステリ短編集
サラリーマン生活を経て、やっとの思いで小説家になれた日能克久。 高校の同窓会に出席するにあたり、幹事から衝撃の事実を聞くこととなる。 なんと交通事故で亡くなったと思っていたクラスメイト・梅木万理子が生きていたというのだ。 どうしてそんな勘違... -
ホラー小説
澤村伊智『ファミリーランド』- 近未来の技術に踊らされた人々をシニカルに描く短編集
AIで常に嫁を監視し、いびる義母。 優秀な子供を計画的に出産できる薬。 配偶者のあらゆる行動をモニタリングできる結婚指輪。 ロボットばかり大切にする娘に殺意を抱く母親。 介護の手間を減らすための、非人道的な処置。 バーチャルで行われる葬儀。 シ... -
国内ミステリー小説
阿津川辰海『録音された誘拐』- 令和のテクノロジーを欺く誘拐犯との頭脳戦
探偵事務所の所長・大野が誘拐された。 大野の家は資産家ではあるが、なぜよりによって探偵事務所の所長をターゲットにしたのか。 どうも15年前に起こった誘拐事件が関係しているらしいが……。 助手の美々香は、特殊能力である抜群の聴力を生かして事件に挑... -
国内ミステリー小説
荒木あかね『ちぎれた鎖と光の切れ端』- 無人島での殺戮と大阪での殺戮、二つの事件を繋ぐ鍵は?
男女7名の仲良しグループが、天草諸島の無人島に旅行に来た。 海上のコテージで一週間満喫する予定だったが、グループの1人である樋藤には別の目的があった。 樋藤は仲間たちに強い恨みを抱いており、密かに持ち込んだ毒薬で全員を殺すつもりでいたのだ。 ... -
海外ミステリー小説
ドゥーセ『スミルノ博士の日記』- 秘めたる日記、驚愕の「仕掛け」
ミステリというジャンルは、読者の知的好奇心を刺激し、論理の迷宮へと誘う魅力に満ちています。その歴史の中には、時代を超えて輝きを放つ古典作品が数多く存在します。 今回ご紹介するサムエル・アウグスト・ドゥーセ著『スミルノ博士の日記』は、まさに... -
国内ミステリー小説
伏尾美紀『北緯43度のコールドケース』- 江戸川乱歩賞受賞作は流石に面白い!
博士号を持ちながら、紆余曲折を経て30歳で北海道警察の警察官となった主人公・沢村依理子。 まだまだ男性社会の警察で、しかも異色の経歴を持つ彼女に、なんとなく周囲からの当たりは強い。 それでも、沢村に対して操作方法や取り調べの方法を教えてくれ... -
読書日記
貫井徳郎『不等辺五角形』- 私が殺したの。――その一言から全てが崩れ始める【読書日記】
二十年以上続いた絆は、ひと晩で簡単に形を変える――それがこの物語の始まりだ。 貫井徳郎『不等辺五角形』は、読み始めたときの空気と、読み終えたときの空気がまるで違う。 最初は爽やかな夏の海辺、旧友たちの再会、葉山の別荘という閉ざされた空間。い... -
短編集
倉知淳『死体で遊ぶな大人たち』- 変な死体×本格ミステリ。奇想と論理が交錯する、デビュー30周年の挑戦
倉知淳氏は、日本のミステリ界において、ユニークな立ち位置を確立している作家さんです。『星降り山荘の殺人』や、『猫丸先輩シリーズ』などで知られ、緻密な論理と遊び心あふれる奇抜なトリック、そして軽妙なユーモアを融合させた作風で、多くの読者を...










