人気記事
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ホラー小説
曽根圭介の傑作『鼻』と『熱帯夜』という短編集について語らせて – 恐怖でもなく、救いでもなく、ただ地獄がある
2007年、日本の文壇がちょっとざわついた。 というのも、その年、ある作家がまさかの二冠を達成したのだ。 曽根圭介(そね けいすけ)。 ミステリ界の権威・江戸川乱歩賞を長編『沈底魚』で獲得しつつ、ホラー界の頂・日本ホラー小説大賞(短編部門)まで... -
ホラー小説
芦花公園『パライソのどん底』- 己の願望を映し出す美しき怪異に魅せられた男たち
祖父のいる村で暮らすことになった相馬 律(そうま りつ)は、田舎に馴染めず、日々をうんざりしながら過ごしていた。 しかし転校生の美少年・高遠 (たかとお るか)と出会ってから、生活が一変する。 透き通るように真っ白い肌、艶のあるふっくらとした... -
国内ミステリー小説
彩藤アザミ『不村家奇譚』- 唯一無二の筆致で描く、戦慄のホラーミステリー
東北の山奥に潜む古い家である不村家は、昭和から現代、未来永劫と血脈に囚われ続ける一族である。 不村家では人智を超える能力を持つ子が生まれることがあり、彼らはときに不村一族繁栄の兆しとされていた。 しかしその裏では、健常な人を憎む「あわこさ... -
国内ミステリー小説
市川 憂人『ヴァンプドッグは叫ばない』- 厳戒態勢が敷かれた都市で、変異ウイルスと殺人鬼に挑む
U国MD州で現金輸送車襲撃事件が発生し、犯人グループが逃走。 マリア・ソールズベリー警部と部下の九条漣は、犯人確保の応援のため州都フェニックス市に駆け付けた。 しかし真の目的は全く別で、連続殺人鬼・通称「ヴァンプドッグ」を追うことだった。 ヴ... -
国内ミステリー小説
高野結史『バスカヴィル館の殺人』- 古典名作になぞらえた殺人ゲーム!芯の探偵役と被害者役は誰?
富豪たちが開催するゲーム「リアル・マーダー・ミステリー」。 名作ミステリーになぞらえたシナリオを用意させておき、犯人役や被害者役といったキャスト、舞台も揃え、自分が探偵役となって推理を楽しむ「探偵遊戯」だ。 ただし、ゲーム内で起こる殺人は... -
その他小説
原田ひ香『図書館のお夜食』- 思いの詰まった蔵書と文学的な料理を味わえる図書館の物語
書店員の乙葉は、店長や客からの理不尽な扱いに耐えかね、辞めようかと考えていた。 そんな時、SNSで「夜の図書館」のオーナーからスカウトされ、転職を決める。 そこは、普通の図書館とは明らかに違っていた。 開館は夜の7時で、入館料は1回1000円。 亡く... -
国内ミステリー小説
門前典之『友が消えた夏 終わらない探偵物語』- 交差する過去の二つの事件を蜘蛛手が探る
建築家兼探偵の蜘蛛手のもとに、助手の宮村が「鶴扇閣事件」の記録を持ってきた。 連続窃盗犯のオクトパスマンが入手したボイスレコーダーの内容を文書化したものだという。 それによると「鶴扇閣事件」は、過去に南紀の洋館「鶴扇閣」で起こった猟奇的な... -
国内ミステリー小説
木爾チレン 『二人一組になってください』- 誰と組んで誰を見捨てる?特別授業という名のデスゲーム
卒業式の朝、私立八坂女子高校の3年1組27名は、教室に入った途端、唖然とした。 黒板に奇妙なルールが書かれていたのだ。 【特別授業】 ・二人一組になること。 ・誰とも組めなかった者は失格。 ・失格者が確定したら、残った生徒たちで次の回を始める。 ... -
海外ミステリー小説
アンソニー・ホロヴィッツ『死はすぐそばに』- 高級住宅地での殺人に、住民たちは揃って口を閉ざし…
その事件が起こったのは5年前、テムズ川沿いの高級住宅地リヴァービュー・クロースだとホーソーンは言った。 きっかけは、金融業者のケンワージーが引越してきたこと。 この迷惑な新参者が来て以来、仲が良かった住民たちの雰囲気が悪くなり、トラブルが増... -
読書日記
北山猛邦『神の光』- 物理の北山、とうとう「街」も「建物」も消す【読書日記】
北山猛邦の短編集『神の光』を読み始めてすぐ、これは単なる不可能犯罪ではないことをすぐに思い知らされる。 タイトルが象徴するように、本書の全編を貫いているのは「神の視点」と「人間の限界」、そして「建造物の消失」という極めて抽象的で、かつ物理...
