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国内ミステリー小説
横関大『彼女たちの犯罪』- とある悲劇の裏に隠された、女たちの恐ろしい嘘と罠
若く有能な医者である神野智明の妻・由香里。 ハイスペックな夫と裕福な生活をしている彼女は、誰から見ても幸せそうだった。 一方、企業で広報として働く繭美は、婚活でなかなか良い出会いに恵まれず焦っていた。 そんな時、理想の結婚相手と言える神野に... -
国内ミステリー小説
『崑崙奴』- 古泉迦十氏、待望の帰還 ― 24年の沈黙を破る超大作
「幻の作家」とも称された古泉迦十氏が、実に24年ぶりに世に送り出した本格ミステリ超大作──それが『崑崙奴』です。 2000年に第17回メフィスト賞を受賞したデビュー作『火蛾』で、文学界に鮮烈な印象を刻みつけながらも、その後は長らく沈黙を貫いてきまし... -
海外ミステリー小説
クリスティン・ペリン『白薔薇殺人事件』- 大叔母はなぜ殺された?60年分の日記に真相が潜む
アニーは、ミステリー作家を夢見て執筆に打ち込む25歳。 ある日唐突に、疎遠だった大叔母・フラニーに呼び出され、キャッスルノール村を訪れる。 大叔母は大変な資産家だが、村では変人扱いされていた。 若かりし頃に占い師に「いつか殺される」と予言され... -
ホラー小説
冲方丁『骨灰』- 無数の死者を踏みつけて発展する東京を描いたモダンホラー
光弘が勤める大手デベロッパーでは、渋谷駅の再開発事業のために現場の地下を調べることになった。 SNSで「人骨が出た」「有害なものが出てる」「作業員全員入院」など、この場所についての薄気味悪い書き込みが続いたからだった。 広報担当者として現場に... -
国内ミステリー小説
烏丸尚奇『呪いと殺しは飯のタネ』- 創業者一家に隠された恐ろしい秘密とは
オリジナル作品を書けない作家・烏丸尚奇は、生活のために伝記を執筆するという退屈な日々を過ごしていた。 ある日、大企業の創始者である深山波平の伝記を書く依頼が来た。 報酬が破格の高さであり、しかも「刺激を約束する」という興味深いメッセージが... -
国内ミステリー小説
呉勝浩『素敵な圧迫』- 胸を貫くカタルシス。文学性を併せ持つ珠玉のミステリ短編集
隙間を見つけると心が躍り、そこに体を滑り込ませてまるで抱擁されるような素敵な圧迫感を感じるのが何よりの楽しみである主人公・蝶野広美。 幼い頃からこのフェティシズムを楽しんでいたものの、身体の成長と共に“ちょうどよい”隙間は見つけづらくなって... -
ホラー小説
饗庭淵『対怪異アンドロイド開発研究室』- 恐怖を感じないAIだから調査できる、怪異の真実
アリサは、自律汎用AIを有するアンドロイド。 外見は美しい二十代女性で、高感度圧電センサーによって人間らしい反射的な動きができる。 センサーカメラや集音マイクも搭載されているため、決定的瞬間を逃さず、些細な物音でも全て拾う。 そんな高性能なア... -
短編集
伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』- 見知らぬ誰かの幸せを願いたくなる、心温まる連作短編集
いじめられっ子で父親からも日常的に暴力を振るわれている少年が、逃げ出した先でエージェント・ハルトと出会う。 それがきかっけで自身もトレーニングを積んでエージェントとなるが、あるミッション中にトラブルが起こった。 逃亡用に用意されていた飛行... -
海外ミステリー小説
MWクレイヴン『グレイラットの殺人』- 首脳会談を狙ったテロ?世界を揺るがす事件の真実とは
英国カンブリア州の売春宿で、男が金属バットで撲殺された。 現場は首脳会談が開催される予定のスカーネス・ホールの近くで、被害者は首脳会談の参加者を輸送するヘリコプター会社の社長だった。 この奇妙な符合に、政府は首脳会談を狙ったテロの可能性を... -
短編集
佐藤究『爆発物処理班の遭遇したスピン』- ダークさがたまらない、人の歪みを映し出す短編集
直木賞作家・佐藤究さんが世に放つ、比類なきダークな短編集。 表題作でもある第一話は、官僚が眠るカプセルと米軍基地に仕掛けられた爆発物の物語。 続いて、異なる動物を違法に掛け合わせる物語や、連続殺人鬼が描いたアートの物語。 そして奇書『ドグラ...










