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『処刑台広場の女』- 彼女は名探偵なのか、それとも死を招く者なのか
1930年、ロンドン。 元判事の娘で、若く美しい資産家のレイチェル・サヴァナクは、名探偵として活躍していた。 警察も舌を巻くほどの見事な手腕で事件を解決するレイチェルだったが、奇妙な疑惑もあった。 彼女が関わった事件の犯人が、なぜか法の裁きの前... -
知念実希人『ヨモツイクサ』- 禁域に潜む未知の生物が巻き起こす戦慄のバイオ・ホラー
北海道の「黄泉の森」と呼ばれる場所で、リゾート施設の開発中、作業員たちが突然行方不明になった。 作業場に残されていたのは破壊されたトラックや発電機、そして作業員のものと思われる内臓の一部。 さらに現場付近の土中で、食い荒らされた作業員たち... -
呉勝浩『法廷占拠 爆弾2』- スズキタゴサク再び!籠城犯と警察との三つ巴の騙し合い
世間を震撼させた連続爆破事件。 九十八名の死者を出し、重軽傷者五百名以上という未曽有の事件における五回目の公判が、東京地裁で開かれた。 報道関係者や遺族たちが見守る中、犯人として逮捕されたスズキタゴサクは、相も変わらず飄々としており、ふざ... -
門前典之『友が消えた夏 終わらない探偵物語』- 交差する過去の二つの事件を蜘蛛手が探る
建築家兼探偵の蜘蛛手のもとに、助手の宮村が「鶴扇閣事件」の記録を持ってきた。 連続窃盗犯のオクトパスマンが入手したボイスレコーダーの内容を文書化したものだという。 それによると「鶴扇閣事件」は、過去に南紀の洋館「鶴扇閣」で起こった猟奇的な... -
石持浅海『風神館の殺人』- 復讐に集まった者たちが次々に殺されていく密室ミステリの秀作
欠陥商品を販売し、多くの人々を不幸に追いやった株式会社フウジンブレード。 復讐を遂げるために、恨みを抱く者たち10名が保養所「風神館」に潜入した。 彼らは協力体制を敷き、綿密な殺害計画を練り、まずは一人目、開発部長の笛木を浴室で自殺に見せか... -
手代木正太郎『涜神館殺人事件』- 狂乱の幽霊屋敷にイカサマ霊媒師が挑む
エイミー・グリフィスは、妖精を呼び出す力を持つ霊媒師……というフリをしている自称霊能力者。 「妖精の淑女」と呼ばれ注目を集めているが、ステージで観客に見せる妖精召喚は、ちょっとした演出にすぎなかった。 そんなエイミーのもとに、招待状が届いた... -
北山猛邦『月灯館殺人事件』- 七つの大罪により処刑される作家たちを描く本格ミステリー
作家デビュー後、二作目をなかなか執筆できずにいた弧木。 編集者から勧められて、「月灯館」に住み込んで原稿を書くことになった。 そこは本格ミステリー作家の天神が所有する館で、天神自身を始め、多くの作家が執筆しながら共同生活をしていた。 早速向... -
阿津川辰海『バーニング・ダンサー』- 警察の特殊能力チームが猟奇的殺人犯とバトル!
2年前に謎の隕石が落下した時、世界に異変が起きた。 それまでは普通に暮らしていたはずの100人が、突如として特殊な能力に目覚めたのだ。 「放つ」「伝える」「硬くなる」など、それぞれに異なる能力を持つ彼らは、「コトダマ遣い」と呼ばれ、畏怖された... -
市川 憂人『ヴァンプドッグは叫ばない』- 厳戒態勢が敷かれた都市で、変異ウイルスと殺人鬼に挑む
U国MD州で現金輸送車襲撃事件が発生し、犯人グループが逃走。 マリア・ソールズベリー警部と部下の九条漣は、犯人確保の応援のため州都フェニックス市に駆け付けた。 しかし真の目的は全く別で、連続殺人鬼・通称「ヴァンプドッグ」を追うことだった。 ヴ... -
早坂吝『四元館の殺人』- 本格ミステリの奇才が館ミステリの新たなる地平を切り開く
新たな犯罪計画を企て犯罪オークションを開催する犯人のAI・以相(いあ)。 そのオークションの落札主はとある館に住むたった10歳の少女だった。 何者かに殺された従姉の復讐のため、その少女は殺人を叶えたいという……。 そんな不穏な話を知った探偵AIの相以...