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読書日記
『本好きに捧げる英国ミステリ傑作選』- すべての本好きに贈る、古書と殺意の香りに満ちた極上アンソロジー【読書日記】
本好きにとって「本が殺人事件の中心にある話」なんて、それだけで無条件にワクワクしてしまう。そんな人にドンピシャなのが、この『本好きに捧げる英国ミステリ傑作選』である。 ただの短編集と思うなかれ。これは大英図書館とマーティン・エドワーズとい... -
海外ミステリー小説
ジェフリー・ディーヴァー『ウォッチメイカーの罠』-「どんでん返しの帝王」が仕掛けた、20年越しの頭脳戦
読書中に何度も「そう来たか!」と唸らされた経験、どれくらいありますか? ジェフリー・ディーヴァーの小説を読むってのは、その驚きの連続に身を投げ込むようなものだ。 特に『ウォッチメイカー』と、その約20年後に登場した続編『ウォッチメイカーの罠... -
国内ミステリー小説
『アリス・ザ・ワンダーキラー~少女探偵殺人事件~』アリスが仮想空間で謎解きに挑戦
名探偵の父を持つ少女・アリス。 母はアリスに探偵の才はないと言い、固い仕事に就くようすすめていたが、アリスは自身のことを名探偵・アリスザワンダーキラーと名乗っていた。 そんなアリスは10歳の誕生日を迎えたその日、探偵である父親から『極上の謎... -
国内ミステリー小説
『スクイッド荘の殺人』- 断崖絶壁の閉鎖空間で忍び寄る殺人者!烏賊川市シリーズ13年ぶりの長編
暇を持て余していた私立探偵・鵜飼杜夫のもとに久しぶりに依頼が来た。 有力企業の社長・小峰が「脅迫状が届いたためボディガードをしてほしい」というのだ。 鵜飼は喜んで引き受け、小峰がクリスマスに過ごす予定の高級宿泊施設「スクイッド荘」に、助手... -
国内ミステリー小説
奥田英朗『伊良部シリーズ』紹介 – 最強の処方箋? 日本で最も奇妙なクリニックへようこそ
「いらっしゃーい!」 甲高い声で迎えられる伊良部総合病院・地下の神経科。 でもそこに待っているのは、癒しも共感もまるでない。患者たちを出迎えるのは、白衣にぽっちゃり体型、注射大好きでマイペースすぎる精神科医・伊良部一郎(いらぶいちろう)だ... -
国内ミステリー小説
柳広司『パンとペンの事件簿』- どんな事件もペンで解決!大正時代の文筆集団・売文社
「ぼく」はさんざん殴られ、蹴られ、路上に打ち捨てられた。 暴行を受けた理由は、勤務先の工場で労働条件改善の交渉をしたからだ。 それを苦々しく思った工場は、ヤクザを雇い、ぼくを暴力で追い出したわけだ。 重傷を負って路上に倒れたぼくは、社会主義... -
国内ミステリー小説
『アルファベット荘事件』- トリックメーカー北山猛邦さんが贈る幻想ミステリ
巨大なアルファベットのオブジェがいたるところに置かれた『アルファベット荘』。 岩手県の美術商が所有するその屋敷には、オブジェの他に『創生の箱』と呼ばれるものが置いてあった。 『創生の箱』を所有したものはみな死ぬという不気味な伝説を持つ箱。 ... -
読書日記
『朝からブルマンの男』- 2,000円のコーヒーをなぜいつも残すのか?から始まる、とびきりの日常の謎5連発【読書日記】
2000円のコーヒーなんて、そもそも注文するだけでも勇気がいる。 それを、週に三度も頼んで、しかも毎回5,000円札で支払い、なぜか半分ほど残して帰っていく――そんな男がいたら、誰だって気になって仕方ないはずだ。 水見はがねのデビュー作『朝からブルマ... -
読書日記
『パラドクス・ホテル』- チェックインした瞬間から、現実がぐらつき始めるSFミステリ【読書日記】
タイトルに惹かれて読み始めたら、そこはただのホテルじゃなかった。 ロブ・ハートの『パラドクス・ホテル』は、時間旅行が観光ビジネスになっている2072年の近未来を舞台に、クローズド・サークルミステリ、社会風刺、SF、ラブストーリー、全部をひとつの... -
読書日記
『真犯人はこの列車のなかにいる』- 密室、殺人、フェアプレイ。この列車には、ミステリ好きの夢が詰まっていた【読書日記】
豪華列車の中で殺人事件が起きる。密室。容疑者はみんなその場にいる。 閉じられた空間で、探偵が動き、真実が暴かれる。 アガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』を頂点として、数えきれないほどの「列車ミステリ」が生まれてきた。そして多くの...
