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海外ミステリー小説
サラ・ペナー『薬屋の秘密』- その薬屋には、女性を救うための罪深い秘密がある
結婚10周年に夫と旅行する予定だったキャロラインは、直前に夫の不貞が発覚したため、一人でロンドンに行くことに。 せっかくの記念旅行が傷心旅行になってしまい、落ち込むキャロラインだったが、テムズ川のほとりでふとガラス瓶を見つける。 ちょっとし... -
国内ミステリー小説
佐藤青南『犬を盗む』- 殺された資産家老女の愛犬が知る真実とは?
高級住宅街で一人暮らしをしている老女が、何者かに殺害された。 預金通帳や現金が盗まれており、金品目的の犯行かと思われたが、現場には不審な点があった。 犬を飼っている形跡があるのに、その犬がどこにも見当たらないのだ。 まさか犯人は犬も一緒に盗... -
ホラー小説
芦花公園『ほねがらみ』- 怪談収集家の元に寄せられた怖い話が実は……。
大学病院に勤める医者である「私」の趣味は怪談の収集。 手元に集まるものは意味不明で不気味な知人のメールや民俗学者の手記、インタビューのテープ起こしまで様々であった。 そんな奇妙な話に登場するのは呪われた村や手足のない体、白蛇の伝説など特別... -
読書日記
『デスチェアの殺人』- すべてが繋がる快感。これがシリーズ最高傑作ってやつか【読書日記】
ミステリというジャンルは、読者の好みに応じていろんな系統に枝分かれしている。 密室、叙述トリック、社会派、サイコスリラー……でも、いざ「今おすすめの現代クライム・フィクションを教えてくれ」と訊かれたときに、真っ先に挙げたくなるのが、M・W・ク... -
国内ミステリー小説
櫻田智也『六色の蛹』- 優しさが胸に沁み入る、昆虫好きの探偵の温かなミステリー
昆虫を愛し、調査のために全国を旅している青年・魞沢泉。 心優しい彼は、旅の道中で事件に遭遇した時には、傷ついた人の心に寄り添いつつ、持ち前の洞察力で謎を解き明かしてきた。 今回も魞沢は、向かう先々で様々な出来事に巡り会う。 狩猟中のハンター... -
短編集
米澤穂信『可燃物』- 疎まれながらも捜査能力は抜群!葛警部の鮮やかな活躍を描いた短編集
群馬県警捜査第一課の葛(かつら)警部は、ぶっきらぼうで口数が少なく、上司からも部下からも慕われてはいないが捜査能力の高さで一目置かれている。 今回も葛警部は、数々の難事件に挑む。 スキー中に遭難した男が、なぜか崖下で刺殺体となって発見され... -
国内ミステリー小説
浅倉秋成『俺ではない炎上』- なりすまし被害で殺人犯にされたサラリーマンの逃亡劇
山縣泰介は、50代のサラリーマン。 それなりに出世しており、妻子もいて、順風満帆な日々……のはずだった。 それがもろくも崩れたのは、何者かが泰介になりすまして女性を殺害し、遺体の写真をTwitterでアップしたからだ。 ツイートはたちまち拡散され、炎... -
国内ミステリー小説
白井智之『死体の汁を啜れ』- 前代未聞の死体から始まる、新時代の本格ミステリ
豚の顔をした人間が死んでいる──。 なぜか人がよく殺されるこの町では、異常すぎる死体が発見される。 豚の頭を被った死体、頭と手足を切断された死体、胃袋が破裂した死体、死体の腹の中の死体……。 これらの事件の謎を解くのは、推理作家や悪徳刑事、女子... -
国内ミステリー小説
潮谷験『ミノタウロス現象』- 突然怪物が現れた!撃ち殺すと中身が政治家で…!?
オーストラリアの牧場に化け物が出現した。 ギリシャ神話に登場するミノタウロスのような化け物で、体は人間、頭は牛、身の丈3メートル。 化け物はインド、アメリカ、ウクライナ、日本など各地に出現するようになり、世界はみるみるパニックに。 銃であっ... -
読書日記
五条紀夫『町内会死者蘇生事件』- 殺したはずのクソジジイが、生きてラジオ体操に現れた朝【読書日記】
「誰だ! せっかく殺したクソジジイを生き返らせたのは!?」 ――これがこの物語の第一声であり、読者への宣戦布告でもある。 こんなにパンチの効いた書き出し、なかなかない。 五条紀夫の『町内会死者蘇生事件』は、タイトルも設定もぶっ飛んでる。そのくせ...










