新着記事
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ホラー小説
餅屋蛾『ダクダデイラ』- ネットの底から、紙の本へ這い上がってくる怪文書ホラーの傑作【読書日記】
インターネットには、たまに本気で見てはいけないものが落ちている。 誰が書いたのか分からない。何のために書かれたのかも分からない。けれど、読んだ瞬間に、画面の向こう側から何かがこちらを見返してきたような気配がある。 掲示板の古いログ、SNSの不... -
短編集
筒井康隆『ジャックポット』- 言葉が暴走し、死の川辺までたどり着く前衛短編集【読書日記】
小説というものは、ふつう何かを伝えるために言葉を使う。 物語を進める。人物を描く。世界を立ち上げる。まあ、だいたいそういうものだと思っている。 ところが筒井康隆『ジャックポット』を開くと、その前提がいきなり足元から外される。 言葉が意味を運... -
海外ミステリー小説
2026年5月に読んでに特に面白かった本26冊 – 『法月綸太郎の不覚』ほか
2026年5月に読んだ本の中から、特にこれは面白い!と思った26冊の記録である。 他の月はこちら 2026年4月に読んでに特に面白かった本29冊 - 高原英理『抒情的恐怖群』ほか 2026年3月に読んでに特に面白かった本17冊 – 飛鳥部勝則『封鎖館の魔』ほか 2026年... -
ファンタジー小説
円城塔『土人形と動死体』- ファンタジーの顔をした、世界のOSアンインストール小説【読書日記】
ファンタジーというジャンルには、読んでいるこちらを安心させる約束事がある。 魔法がある。竜がいる。魔王がいる。世界には何らかのルールがあって、主人公たちはそのルールの中で冒険する。剣を抜けば戦いが始まり、呪文を唱えれば魔法が発動する。 よ... -
短編集
『法月綸太郎の不覚』- 令和の名探偵は、まだ論理で世界に抗えるのか【読書日記】
名探偵という存在は、もしかすると現代社会でいちばん肩身の狭い職業なのかもしれない。 いや、もちろん現実に「名探偵」という職業欄があるわけではない。 だが本格ミステリの世界では、事件が起これば名探偵が現れ、警察が拾いきれなかった違和感を拾い... -
読書日記
林譲治『ゲノム・トーカー』- 生命の設計図が宇宙へのメッセージになるとき【読書日記】
宇宙人が地球にやってくる、なんて話はSFの王道中の王道である。 巨大円盤が空を覆う。謎の信号が届く。人類代表が緊張しながら交信する。そこにはいつだって、「向こうは何者なのか」「こちらはどう見られているのか」というゾクゾクがある。 だが林譲治... -
海外ミステリー小説
【保存版】アガサクリスティ『ミスマープル』シリーズ完全ガイド|読む順番とおすすめの話【全作品評価つき】
ミス・マープルという探偵は、いわゆる「名探偵らしい名探偵」とはだいぶ違う。 変装して現場を駆け回るわけでもなければ、派手な推理ショーを披露するわけでもない。セント・メアリ・ミードという小さな村で暮らし、編み物をしながら人の話を聞いている、... -
海外ミステリー小説
【決定版】アガサクリスティ『ポアロシリーズ』完全ガイド|読む順番・おすすめ・全評価などを語るよ
アガサ・クリスティが生んだ、小柄で髭の整ったベルギー人探偵エルキュール・ポアロ。 ミステリに少しでもハマったことのある者なら、一度はその名を耳にしたことがあると思う。 でもいざ読もうとすると、どれから読むのが正解なのか、と戸惑う人は少なく... -
読書日記
久永実木彦『雨音』- 惨劇のあとに鳴り続ける音を描いた、痛切な喪失の物語【読書日記】
日常が壊れる音というものがある。 それは爆発音かもしれないし、ガラスの割れる音かもしれない。あるいは、何の前触れもなく鳴り響く銃声かもしれない。 久永実木彦『雨音』は、その音を聞いてしまった人間たちの物語である。しかも本作が恐ろしいのは、... -
読書日記
阿津川辰海 『デッドマンズ・チェア』- コトダマ犯罪捜査がたどり着いた、異能力本格ミステリの次なる地平【読書日記】
異能力と本格ミステリは、相性が悪そうで、実はめちゃくちゃ相性がいい。 なぜなら、本格ミステリとはそもそも「何ができて、何ができないのか」を見極めるジャンルだからだ。 密室なら、出入りできたのか。アリバイなら、その時間に移動できたのか。毒殺...
