新着記事
-
短編集
2026年4月に読んでに特に面白かった本29冊 – 高原英理『抒情的恐怖群』ほか
2026年3月に読んだ本の中から、特にこれは面白い!と思った29冊の記録である。 他の月はこちら 2026年3月に読んでに特に面白かった本17冊 – 飛鳥部勝則『封鎖館の魔』ほか 2026年2月に読んで特に面白かった本23冊 – 飴村行『粘膜大戦』ほか 2025年11月に読... -
読書日記
消されるはずの人生を拾い上げる -『特殊清掃人グレイス・マクギルと孤独な死者たち』が踏み込む死後の密室【読書日記】
人が亡くなったあとの部屋を片づける、という設定だけでもう重い。 しかも、その人が誰にも気づかれないまま、何週間も、場合によっては何ヶ月も部屋にいたのだとしたら、そこには事件の怖さとは別の、もっと生々しい怖さがある。 殺人鬼が出てくるわけで... -
読書日記
ホラー映画好き必読の書『男と女とチェーンソー』- 悲鳴と血しぶきの奥で、ホラーの定番を理論へ変える【読書日記】
ホラー映画というジャンルは、どうにも誤解されやすい。 血が出る。人が叫ぶ。 マスクを被った殺人鬼が出る。 逃げる若者たちはなぜか地下室へ行く。どう考えても行かないほうがいいのに、律儀に行く。 観ているこちらは「そっちはダメだって!」と何度も... -
読書日記
『サプライズ・エンディングス 嘘』- ひっくり返される快感、そして疑うことの楽しさ【読書日記】
https://300books.jp/surpriseending/ ミステリを読んでいて、最後の数行でこちらの頭の中の家具配置が全部変わってしまう瞬間がある。 さっきまでテーブルだと思っていたものが実は扉で、壁だと思っていたものが実は床で、犯人だと思っていた人物が、そも... -
ホラー小説
【ホラー小説おすすめ60選②】本当に怖くて面白い日本の傑作・名作選Part2【61冊〜120冊】
ホラー小説というジャンルは、ただ怖がらせるためだけにあるわけではない。 怪異にぞっとする作品もあれば、人間そのものの嫌さに背筋が冷える作品もある。読んでいるあいだずっと不穏で、最後の一文だけが鋭く突き刺さるものもあれば、日常の足元がゆっく... -
読書日記
『フレドリック・ブラウンSF短編全集1 未来世界から来た男』 – ショートショートの神様が、未来からではなく過去から殴ってくる
短い小説が好きだ。 もっと言うと、短いのにやけに後を引く小説が好きである。 たとえば、ほんの数ページで世界の見え方が反転する。 油断して読んでいたら、最後の一行で足元の床板がすっと抜ける。 しかも、その抜け方が大げさな悲鳴ではなく、妙に乾い... -
読書日記
荒木あかね『ちぎれた鎖と光の切れ端』- クリスティーへのオマージュを超えてゆく、新時代の本格ミステリが到達した場所
孤島、無人島、海上コテージ、過去の事件でつながった男女、逃げ場のない閉鎖空間。 本格ミステリが好きなら、もうこの時点で脳内で不穏なBGMが鳴り始める。 しかもそこに、舌を切り取られた死体だの、第一発見者が次の犠牲者になるだの、かなり物騒なルー... -
読書日記
フィリップ・ボクソ『死体は語りだす』- 解剖台のミステリ、あるいは死者の証言【読書日記】
死体が語る、という言い方は、いかにもミステリ向きだと思う。 というか、このタイトルを見た時点で、私の中のミステリ魂はかなり前のめりになった。 死体が語る。法医学医が読み解く死者からのメッセージ。 もうこの時点で、事件現場、密室、偽装自殺、毒... -
読書日記
近藤史恵『ねむりねずみ【新装版】』- 梨園という見えない壁に囲まれた、最も美しく最も閉ざされたミステリ
華やかな世界を描いた小説のはずなのに、読んでいるうちに妙に息が詰まってくることがある。 しかもその息苦しさが、露骨な陰惨さではなく、美しさとほとんど見分けがつかないかたちで迫ってくるタイプのやつだ。 近藤史恵『ねむりねずみ【新装版】』は、... -
読書日記
『鬼門の村』- 理解することは、救いではない。櫛木理宇が仕掛ける逃げられない地獄絵図【読書日記】
山奥の村、古い因習、一家惨殺事件のあった家、そして絶対に口にしてはいけない土地の水と食べ物。 もう、この材料だけでかなり怖い。というか、ホラー好きならこの時点で読みたいスイッチが入る。 もちろん、現実なら絶対に行かない。行かないのだが、小...
