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読書日記
ローラン・ビネ『言語の七番目の機能』- 知の巨人たちが血を流す、史上最も不敬な思想ミステリ【読書日記】
思想家がたくさん出てくる小説と聞くと少し身構えてしまうし、正直あまり自分から進んで読むタイプの本ではない。 しかもロラン・バルトの死が発端で、記号論と大統領選と陰謀が全部つながるとなれば、なおさらである。 ところがローラン・ビネは、その厄... -
自作ショートショート
【自作ショートショート No.50】『生物学者エス博士の発見』
「これが例の魚ですか?」 「えぇ」 エス博士は水槽を漂う魚を眺めつつ、取材に来た科学雑誌の記者に答えた。 「ここにプラスチックゴミを入れると……」 エス博士がプラスチックゴミを水槽に投げ入れる。 たちまち魚が群がり、みるみるうちにゴミは消えてい... -
自作ショートショート
【自作ショートショート No.54】『宝箱』
悪魔の海域と呼ばれ、漁師から恐れられている場所がある。 この海域では船の事故が頻繁に起こっており、いつしかそう呼ばれるようになっていたのだ。 さて、そんな悪魔の海域ではある伝説がまことしやかに囁かれている。 それは金銀財宝の湧き出る宝箱が眠... -
自作ショートショート
【自作ショートショート No.55】『ダイエットサプリ』
「あーあ、また太っちゃったわ」 ポチャ美は昔から食べることが大好きだった。 特に甘い物には目がなく、食後のデザートは欠かせなかったし、それ以外にもおやつに夜食にと隙あらば口が動いていた。その結果がこれ。 いよいよ体重は百キロの大台に乗りそう... -
自作ショートショート
【自作ショートショート No.49】『ある怪盗の悲劇』
どんな時代、どんな国にも、他人から金や物を盗むことを生業にする、迷惑な泥棒が一定数は存在するものだ。 そんな泥棒の中でも、世界的に価値のある絵画や装飾品などを狙う大泥棒のことを、人々は怪盗と呼ぶ。 この国でも、Kと呼ばれる怪盗が巷を騒がせ... -
読書日記
『古典アメリカ幽霊譚傑作集』- 13の幽霊譚から見る、もうひとつのアメリカ文学史【読書日記】
『古典アメリカ幽霊譚傑作集』 編集翻訳:夏来健次 怪奇度 : (4.0) 恐怖度 : (4.5) 文学史度 : (5.0) ゴシック度: (4.0) この作品を一言でいうと ポオから20世紀初頭まで、アメリカ各地で育った幽霊譚13編を辿る古典怪談アンソロジー。... -
自作ショートショート
【自作ショートショート No.12】『コレクター』
人というものは、おうおうにして、何かを集めたくなる生き物のようだ。 小さい頃には、きれいな丸い石やいろいろな形の落ち葉を、誰に言われるでもなく集める子どもが多いし、大人になってからは、お気に入りのアーティストのグッズや、子どもの頃には少し... -
自作ショートショート
【自作ショートショート No.56】『肉』
アキラは仕事で出張へ出た帰り、田舎のとあるレストランへと立ち寄った。 外観は見窄らしく、とても小洒落たレストランとはほど遠いものだった。 昼食を食べる場所を探していたアキラであったが、このレストランには立ち寄るまいと通り過ぎるところであっ... -
自作ショートショート
【自作ショートショート No.14】『誘拐』
犯罪に美学や切実な事情があるなどというのは、小説や映画の世界の話に過ぎない。 いや、それは過言かもしれないが、現実に起こる犯罪の九分九厘はどうしようもない所以によって引き起こされたものだ。 この場合の犯罪というのは、不注意やそれと知らずに... -
自作ショートショート
【自作ショートショート No.53】『正しい行き先』
「あら、お父さんどこ行ったのかしら。大変、探しに行かなくちゃ」 リョウコはごく一般的な主婦だったが、父の認知症が分かってからは一緒に暮らすようになっていた。 幼い息子の育児だけでも大変なところへ父の介護まで加わって、毎日息つく暇もない。 「...
