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桜庭一樹『名探偵の有害性』- 自分たちは本当に正しかった?名探偵と助手が過去を振り返る旅に出る
かつて、名探偵が大流行した時代があった。 名の売れた探偵はタレントのように芸能事務所に所属し、難事件の知らせが入ると現場に駆け付け、カメラの前で揚々と推理を展開してみせるのだ。 名探偵はお茶の間で人気となり、特に優秀な者は四天王と呼ばれ、... -
横関大『彼女たちの犯罪』- とある悲劇の裏に隠された、女たちの恐ろしい嘘と罠
若く有能な医者である神野智明の妻・由香里。 ハイスペックな夫と裕福な生活をしている彼女は、誰から見ても幸せそうだった。 一方、企業で広報として働く繭美は、婚活でなかなか良い出会いに恵まれず焦っていた。 そんな時、理想の結婚相手と言える神野に... -
五十嵐貴久『誰でもよかった』- 無差別殺傷犯が籠城!人質解放の交渉は果たして成功するのか
6月8日、ネットの大型掲示板“ちゃんねるQ”に、犯行予告が書き込まれた。 「今、渋谷。これから人を殺します」 予告通り、数分後に渋谷のスクランブル交差点で事件が起こる。 一台のトラックが人々の群れに突っ込み、次々にはね飛ばしたのだ。 トラックは逃... -
北沢陶『をんごく』- なぜ妻は普通の霊になれず、この世をさまよっているのか
大正十三年、大阪。 関東大震災で結婚一年余りの妻・倭子を失った壮一郎は、四天王寺の巫女を訪ねた。 倭子の死をどうしても受け入れることができず、霊魂を降ろしてもらうためだった。 ところが巫女の降霊は、うまくいかなかった。 「なんや、普通の霊と... -
木爾チレン『みんな蛍を殺したかった』- 少女の心を繊細に描く名手によるミステリ
時は2007年、京都の底辺女子高のさらにスクールカースト底辺の生物部に所属する三人のオタク女子高生たち。 親に隠れて小説を書く「栞」、母親の愛を期待する「雪」、オンラインゲーム上の彼氏がいるという「桜」。 そんな通称「オタク部」の元に、東京か... -
三津田信三『歩く亡者 怪民研に於ける記録と推理』刀城言耶の助手が怪異を推理で一刀両断
瞳星愛(とうしょうあい)は10歳の夏休みに、祖母が住む瀬戸内海の波鳥町で不可思議な体験をする。 近道を進もうとして「日暮れ時になると亡者が歩く」と言われる亡者道に入った時に、不気味な人影とすれ違ったのだ。 その人影は「死んでいるけど生きてい... -
葉真中顕『鼓動』- 18年引きこもった男が犯したホームレス殺しと親殺しの真相は?
公園で、ホームレスの老女が殺され顔を焼かれる事件が起こった。 犯人は近くに住む48歳無職の男性・草鹿秀郎。 警察の取り調べによると、草鹿は18年自室に引きこもっており、老女以外に父親のこともメッタ刺しにして殺したとのこと。 なぜ草鹿はこれほど長... -
烏丸尚奇『呪いと殺しは飯のタネ』- 創業者一家に隠された恐ろしい秘密とは
オリジナル作品を書けない作家・烏丸尚奇は、生活のために伝記を執筆するという退屈な日々を過ごしていた。 ある日、大企業の創始者である深山波平の伝記を書く依頼が来た。 報酬が破格の高さであり、しかも「刺激を約束する」という興味深いメッセージが... -
飛鳥部勝則『堕天使拷問刑』- 禁断の問題作にして幻の傑作、再び。
飛鳥部勝則氏は、1964年に新潟県に生まれ、新潟大学大学院教育学研究科を修了された異色の経歴を持つ作家です。 1998年、『殉教カテリナ車輪』にて第9回鮎川哲也賞を受賞し、以来、ミステリという形式の中に独自の美学と倒錯を織り込んだ作品群で、多くの...