読書日記– category –
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読書日記
『ハウスメイド3 最後の秘密』- 家族を守るために、人はどこまで怪物になれるのか【読書日記】
念願のマイホームを手に入れたはずなのに、なぜか隣家の窓が気になって仕方がない。 庭先で交わされる笑顔には妙な含みがあり、近所の人間は夫の行動をやけに詳しく知っている。子どもたちの様子も少しずつ変わり、夜の家からは説明のつかない物音まで聞こ... -
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『余命一週間の探偵として』- 死の宣告から始まる最後のフーダニット。ホリー・ジャクソンの新たな到達点【読書日記】
ハロウィーンの夜に頭を殴られ、目覚めたら余命は一週間。 そんな最悪の状況から、ジェットの探偵仕事は始まる。 ホリー・ジャクソン『余命一週間の探偵として』は、自分を殺そうとした犯人を、自分の死が訪れる前に突き止めようとする女性のアダルト・ス... -
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北山猛邦『「石球城」殺人事件』- 二十一年待ち続けた城にようやくたどり着いた【読書日記】
本には発売日を楽しみに待つ作品と、「本当に出るのか?」と半ば都市伝説のようになってしまう作品がある。 北山猛邦『「石球城」殺人事件』は、間違いなく後者だった。 2008年頃に「石球城が出るらしい」と噂され、延期、延期、また延期。講演会では「マ... -
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マルク・ラーベ『スズメバチ』- ロックスター殺害事件の奥に、東ドイツの毒がある【読書日記】
血の入ったアルミケースに、小さな白い羽根が一枚。 マルク・ラーベ『スズメバチ』は、冒頭から嫌なものを差し出してくる。 派手なロックコンサートの熱狂。二万人を超える観客の歓声。スターのもとへ届く謎めいた封筒。その中身が、血と羽根である。 この... -
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井上雅彦『竹馬男の犯罪 新装版』- 竹馬に乗った怪奇と論理が、サーカスの暗闇で握手する【読書日記】
竹馬に乗った男。 高い位置からこちらを見下ろす影。 人間の身体なのに、人間の高さから少しずれている存在。足音も、視線も、移動の仕方も、どこか普通の世界の寸法から外れている。 この時点で勝ちである。ミステリのタイトルとして、あまりにも強い。 ... -
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矢野アロウ『マイボディ・オン・ザ・ムーン』- 月の裏側に置かれた首なし死体から、人類の未来まで吹き飛んでいく巨大SF【読書日記】
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』『三体』に比肩する面白さの日本SFが刊行されると言ったら、信じてもらえますか? こんなキャッチコピーを見て、読まずにいられようか。 いや、無理である。少なくとも私は無理だった。 『プロジェクト・ヘイル・メア... -
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『乙一デビュー30周年記念自選短編集1996-2026』- 乙一の30年を、暗闇の中でたどり直す【読書日記】
乙一という名前には、青春の記憶と、物語に足をすくわれる予感が一緒にまとわりついている。 怖い話を書く人。切ない話を書く人。ひねりの効いたミステリを書く人。 白乙一、黒乙一、中田永一、山白朝子。いろいろな呼び方や名義があり、そのたびに作風も... -
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真門浩平『ぼくらは回収しない』- 伏線回収という言葉の向こう側にある、回収されない感情【読書日記】
伏線回収という言葉は、いつの間にか物語を褒めるための便利な合言葉になった。 あれも回収された、これも意味があった、すべてが最後につながった。もちろん、それはミステリを読む大きな楽しみのひとつである。 だが『ぼくらは回収しない』は、その快感... -
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クリストフェル・カールソン『暗殺の冬』- 冷えた森の奥で、過去はまだ終わっていない【読書日記】
北欧ミステリという言葉を聞くと、私はどうしても寒そうな風景を思い浮かべてしまう。 雪、森、湖、薄い光、どこか遠くで鳴る電話。 まあ、実際にはそれだけで北欧ミステリを語るのは乱暴なのだが、それでも『暗殺の冬』を読んでいるあいだ、頭の中にはず... -
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芦沢央『あなたが正しくいられたとき』- いいことをしているつもりの怖さについて【読書日記】
芦沢央は、人が善意の顔をしたまま誰かを傷つけてしまう瞬間を、ミステリの仕掛けで鮮やかに見せてくる。 どこかで視界がひっくり返されるかもしれない。信じていた人物の印象が変わるかもしれない。何気なく読んでいた場面が、あとから別の意味を持って迫...
