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【イヤミス】後味が悪い小説おすすめ40選【バッドエンド】
小説を読み終えたとき、胸にじんわりと温かな余韻が広がることもあれば、逆にどうしようもない不快感や、やりきれなさに襲われることもあります。 とりわけ後者のような感覚を与える作品群は「イヤミス」と呼ばれ、独特の魅力を放っています。 「イヤな気... -
伊坂幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』- 飛沫感染で能力発動!未来を見る国語教師がテロ事件に対峙
中学校の国語教師・檀には、特殊能力があった。 他人の飛沫に触れると「感染」し、その人の未来が見えるようになるのだ。 檀はこの能力を「先行上映」と呼んでいた。 ある時この「先行上映」で教え子を事故から救ったところ、能力が内閣府の里見にバレてし... -
島田雅彦『パンとサーカス』- 世直しのために政府の要人を標的にする若者たちの物語
暴力団組長の息子・空也(くうや)と、その親友・寵児(ちょうじ)は、高校時代に「コントラ・ムンディ」という秘密サークルを作った。 ラテン語で「世界の敵」を意味するそのサークルで、二人は日々世界の滅亡を願い、新しい世界で主導権を握る想像を楽し... -
伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』- 見知らぬ誰かの幸せを願いたくなる、心温まる連作短編集
いじめられっ子で父親からも日常的に暴力を振るわれている少年が、逃げ出した先でエージェント・ハルトと出会う。 それがきかっけで自身もトレーニングを積んでエージェントとなるが、あるミッション中にトラブルが起こった。 逃亡用に用意されていた飛行... -
『11文字の檻 青崎有吾短編集成』- 衝撃のデビューから10年、著者の集大成ともいえるノンシリーズ短編集
福知山線脱線事故に遭遇した報道カメラマンが感じた違和感を追っていく本格ミステリー『加速していく』。 奇特な探偵が密室殺人事件を解いていく、見取り図付きの密室本格ミステリー『噤ヶ森の硝子屋敷』。 人気コミック・『私がモテないのはどう考えても... -
原田ひ香『図書館のお夜食』- 思いの詰まった蔵書と文学的な料理を味わえる図書館の物語
書店員の乙葉は、店長や客からの理不尽な扱いに耐えかね、辞めようかと考えていた。 そんな時、SNSで「夜の図書館」のオーナーからスカウトされ、転職を決める。 そこは、普通の図書館とは明らかに違っていた。 開館は夜の7時で、入館料は1回1000円。 亡く... -
青崎有吾『地雷グリコ』- 子供の遊びをアレンジした、非情で狡猾な頭脳バトルの傑作
真兎は、勝負ごとにやけに強い女子高生。 文化祭で、真兎のクラスは屋上にカレー店を出すことを希望していたが、屋上は激戦区であり、他のクラスやクラブも希望しているらしい。 そこで屋上の使用権を賭けて、各団体が「愚煙試合」と呼ばれる争奪戦をする... -
川上未映子『黄色い家』- 善と悪の境界に肉薄する、今世紀最大の問題作
2020年、惣菜店に勤め“普通の暮らし”を送る主人公・花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。 60歳となっていた黄美子は、若い女性に対する監禁・傷害の罪に問われているのだった。 その記事を読んだことで、20年前の忘れていた記憶を思い出す花──17... -
静かな狂気。シャーリイ・ジャクスンのおすすめ小説3選
海外ホラー小説に興味がある方には、ぜひシャーリイ・ジャクスンの作品を読んでいただきたい! 初めて『ずっとお城で暮らしてる』を読んだ時、私は「こんなホラー小説があるのか!」と衝撃を受けました。 巧みな人間描写を駆使し、日常の中に潜む人間の狂... -
『短くて恐ろしいフィルの時代』- 国民が6人しかいない小国をめぐる奇想天外な物語
あまりにも小さすぎる国・内ホーナー国と、周辺を取り囲む国・外ホーナー国には、様々な住人が暮らしている。 両国の中でも内ホーナー国にはわずか6人しか住んでおらず、その領土は「国民が1人しか入れないほどの広さ」だという。 自国の領土に入れない残...