国内ミステリー小説– category –
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国内ミステリー小説
荒木あかね『ちぎれた鎖と光の切れ端』- クリスティーへのオマージュを超えてゆく、新時代の本格ミステリが到達した場所
孤島、無人島、海上コテージ、過去の事件でつながった男女、逃げ場のない閉鎖空間。 本格ミステリが好きなら、もうこの時点で脳内で不穏なBGMが鳴り始める。 しかもそこに、舌を切り取られた死体だの、第一発見者が次の犠牲者になるだの、かなり物騒なルー... -
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近藤史恵『ねむりねずみ【新装版】』- 梨園という見えない壁に囲まれた、最も美しく最も閉ざされたミステリ
華やかな世界を描いた小説のはずなのに、読んでいるうちに妙に息が詰まってくることがある。 しかもその息苦しさが、露骨な陰惨さではなく、美しさとほとんど見分けがつかないかたちで迫ってくるタイプのやつだ。 近藤史恵『ねむりねずみ【新装版】』は、... -
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小松立人『そして物語のおわりに』- 孤島、館、バラバラ死体。極上のフルコースに混じった整いすぎない本格【読書日記】
小松立人『そして物語のおわりに』は、とてもまっすぐに本格ミステリをやっている小説だ。 しかも、ただ古典の型を大事に並べました、というだけでは終わらない。孤島、館、外部と切り離された状況、奇妙な死体、限られた容疑者たち。 こうして並べると、... -
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小松立人『そして誰もいなくなるのか』- 人生大逆転にはほど遠い、あまりに「せこい」地獄のルール
小松立人『そして誰もいなくなるのか』は、かなり性格の悪い小説である。 もちろんこれは褒め言葉だ。こういう小説は大好きである。 設定だけ抜き出すと、死神に一週間の猶予を与えられ、そのあいだ仲間を殺すと相手の寿命を少しだけ奪える、という話だが... -
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饗庭淵『対怪異アンドロイド開発研究室2.0』- アンドロイド・ジョークの隙間に潜む、救いのない現実のズレ【読書日記】
怪異とアンドロイドを一緒に出されたら、そりゃ気になる。 しかも舞台は開発研究室で、タイトルの最後には2.0までついている。盛り方がかなり景気いい。こういう小説は、題名の勢いだけで走ってもおかしくないのだが、このシリーズはそこが違う。 饗庭淵『... -
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有栖川有栖『火村英生シリーズ(作家アリスシリーズ)』全作品の評価と読む順番とおすすめの話
本格ミステリが好きなら、一度は通ることになるシリーズがある。 有栖川有栖の「火村英生シリーズ(作家アリスシリーズ)」だ。 英都大学の臨床犯罪学者・火村英生と、推理作家であり語り手でもある有栖川有栖(通称アリス)。この二人のコンビが、奇妙な... -
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蒼井碧『永久凍土の密室 マンモス殺人事件』- マンモスという大ネタを、論理で最後まで貫くという贅沢【読書日記】
蒼井碧『永久凍土の密室 マンモス殺人事件』。 この題名はずるいと思った。 マンモス殺人事件、である。こんなもの素通りできるわけがない。 しかも舞台は永久凍土、そして密室。巨大な絶滅動物、閉ざされた空間、時をまたぐ物語。 字面の段階でもうかな... -
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『犯人はキミが好きなひと』- 好きになった相手が犯人かもしれない、という最悪で最高の設定【読書日記】
阿津川辰海の新作を読むたび、この人はほんとうに「本格ミステリの気持ちいいところ」と「本格ミステリの嫌なところ」を両方知っている作家さんだな、と思う。 論理がきれいに決まる快感も知っているし、真相にたどり着くことが誰かを傷つける残酷さもよく... -
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『ホロボの神 泡坂妻夫拾遺集』- デビュー50周年の祝祭。泡坂妻夫のからくりは、いまも回り続けている【読書日記】
泡坂妻夫氏デビュー50周年記念刊行として、『ホロボの神 泡坂妻夫拾遺集』が出た。これはもう嬉しいとしか言いようがない! しかもただの記念本ではない。単行本には入っていても文庫化の機会を逃していた作品や、いわば幻に近いバージョンまで拾い上げた... -
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島田荘司『改訂完全版 奇想、天を動かす』- 傑作再び。十二円の怒りが、やがて天を動かすまで【読書日記】
島田荘司『改訂完全版 奇想、天を動かす』が3月に出たので、これは改めて読まねばと思って手に取った。 もともと強く印象に残っていた作品ではあったのだが、読み返してみると、やはりかなり変わった小説である。 何が変わっているのかといえば、使ってい...
