国内ミステリー小説– category –
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国内ミステリー小説
芦沢央『あなたが正しくいられたとき』- いいことをしているつもりの怖さについて【読書日記】
芦沢央は、人が善意の顔をしたまま誰かを傷つけてしまう瞬間を、ミステリの仕掛けで鮮やかに見せてくる。 どこかで視界がひっくり返されるかもしれない。信じていた人物の印象が変わるかもしれない。何気なく読んでいた場面が、あとから別の意味を持って迫... -
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呉勝浩『爆弾』『法廷占拠 爆弾2』について語る – スズキタゴサクという悪意の正体と、現代ミステリが到達した倫理のサスペンス
ミステリを読んでいて、犯人を捕まえれば終わりだと思える物語は、ある意味で安心できる。 謎があり、捜査があり、真相が明かされ、最後に秩序が回復する。こちらは事件の外側に座り、安全な場所からページをめくることができる。 だが呉勝浩の『爆弾』と... -
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京極夏彦『巷説百物語シリーズ』完全ガイド|読む順番と全作品の見どころ
京極夏彦の『巷説百物語シリーズ』は、妖怪小説であり、時代小説であり、そして何より、人間の業を妖怪という形に変えて語り直す、とんでもなく濃い連作ミステリである。 舞台は江戸時代後期。闇の渡世を生きる小悪党たちが、表沙汰にできない罪や怨み、理... -
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米澤穂信『倫敦スコーンの謎』- 甘いお菓子の皿には、苦い論理がきれいに盛られている【読書日記】
日常の謎という言葉には、どこか軽やかな響きがある。 だが〈小市民〉シリーズに限って言えば、その日常は案外やわらかくない。 表面は甘く整えられていても、ひと口かじると、人間の見栄や憧れや意地が顔を出すからだ。 小鳩常悟朗と小佐内ゆきは、小市民... -
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『アリス・ミラー城』殺人事件 – 北山猛邦作品で一番好きな城と物理トリック論【傑作ミステリエッセイ】
北山猛邦(きたやま たけくに)の城シリーズには、いくつもの忘れがたい城がある。 時計仕掛けのように世界を狂わせる城もあれば、瑠璃色の幻想をまとった城もある。 どれも妙に美しく、どれもどこか壊れていて、そして当然のように人が死ぬ。 北山作品の... -
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西式豊『処刑館殺人事件』- ミステリ作家たちが自分の書いた謎に処刑される館へ【読書日記】
ミステリ作家が山奥の館に集められる。 外界との連絡を絶たれる。 そこに処刑道具が並べられている。 そして、ひとりずつ殺されていく。 本格ミステリを愛する者にとって、この状況が好きではない人なんているだろうか。 危険だと分かっている。絶対にろく... -
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2026年5月に読んでに特に面白かった本26冊 – 『法月綸太郎の不覚』ほか
2026年5月に読んだ本の中から、特にこれは面白い!と思った26冊の記録である。 他の月はこちら 2026年4月に読んでに特に面白かった本29冊 - 高原英理『抒情的恐怖群』ほか 2026年3月に読んでに特に面白かった本17冊 – 飛鳥部勝則『封鎖館の魔』ほか 2026年... -
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『法月綸太郎の不覚』- 令和の名探偵は、まだ論理で世界に抗えるのか【読書日記】
名探偵という存在は、もしかすると現代社会でいちばん肩身の狭い職業なのかもしれない。 いや、もちろん現実に「名探偵」という職業欄があるわけではない。 だが本格ミステリの世界では、事件が起これば名探偵が現れ、警察が拾いきれなかった違和感を拾い... -
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久永実木彦『雨音』- 惨劇のあとに鳴り続ける音を描いた、痛切な喪失の物語【読書日記】
日常が壊れる音というものがある。 それは爆発音かもしれないし、ガラスの割れる音かもしれない。あるいは、何の前触れもなく鳴り響く銃声かもしれない。 久永実木彦『雨音』は、その音を聞いてしまった人間たちの物語である。しかも本作が恐ろしいのは、... -
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阿津川辰海 『デッドマンズ・チェア』- コトダマ犯罪捜査がたどり着いた、異能力本格ミステリの次なる地平【読書日記】
異能力と本格ミステリは、相性が悪そうで、実はめちゃくちゃ相性がいい。 なぜなら、本格ミステリとはそもそも「何ができて、何ができないのか」を見極めるジャンルだからだ。 密室なら、出入りできたのか。アリバイなら、その時間に移動できたのか。毒殺...
