国内ミステリー小説– category –
-
米澤穂信『可燃物』- 疎まれながらも捜査能力は抜群!葛警部の鮮やかな活躍を描いた短編集
群馬県警捜査第一課の葛(かつら)警部は、ぶっきらぼうで口数が少なく、上司からも部下からも慕われてはいないが捜査能力の高さで一目置かれている。 今回も葛警部は、数々の難事件に挑む。 スキー中に遭難した男が、なぜか崖下で刺殺体となって発見され... -
方丈貴恵『アミュレット・ホテル』- 犯罪者の楽園で禁を破った者たちをホテル探偵が追い詰める
アミュレット・ホテルは、多くの犯罪者たちが利用している会員制のホテルだ。 凶悪な犯罪者でも宿泊できる上、ルームサービスも充実しており、偽造パスポートだろうが銃器だろうが部屋に届けてもらえる。 もちろん警察に通報される心配は一切なく、安全に... -
荒木あかね『ちぎれた鎖と光の切れ端』- 無人島での殺戮と大阪での殺戮、二つの事件を繋ぐ鍵は?
男女7名の仲良しグループが、天草諸島の無人島に旅行に来た。 海上のコテージで一週間満喫する予定だったが、グループの1人である樋藤には別の目的があった。 樋藤は仲間たちに強い恨みを抱いており、密かに持ち込んだ毒薬で全員を殺すつもりでいたのだ。 ... -
伊坂幸太郎 『777 トリプルセブン』- 物騒な連中が集まるホテルで不運な殺し屋が大奮闘
ツキがなく、やることなすこと全て裏目に出てしまう殺し屋・七尾。 今回の依頼は、「ウィントンパレスホテル2010号室にいる父に、プレゼントの似顔絵を届けてほしい」という簡単な仕事だった。 さっそくホテルに向かう七尾だが、やはりツキのなさが祟り、... -
今村昌弘『でぃすぺる』- 殺人事件を追いながら七不思議の謎を解く、オカルト×ミステリ
ユースケは、オカルト好きの小学六年生。 学級新聞でオカルト特集を組みたくて掲示係に立候補したところ、意外なメンバーと一緒に活動することになった。 一人目は、優等生のサツキ。 去年、従姉妹のマリ姉を何者かに殺され、残されたヒント「奥郷町の七不... -
井上悠宇『不実在探偵の推理』- 実体のない探偵とダイスで推理を構築する、斬新な謎解きミステリー
マンションの一室で、女性が手に藍の花を強く握りしめた状態で毒死していた。 そして彼女の恋人も、死を聞かされた後、後を追うように自殺してしまった。 なぜ彼女は、藍の花を持って亡くなっていたのだろうか。 そもそも彼女は自殺したのか、それとも何者... -
白井智之『エレファントヘッド』- 少女が膨らみきって死ぬ!?驚愕必至の多重解決ミステリー
精神科医の象山晴太は、女優の妻や愛娘二人と一緒に、幸せな日々を過ごしていた。 何不自由ない充実した暮らしだが、象山は不安に感じていた。 どれほど盤石な幸福でも、小さな亀裂からあっけなく崩れ去ってしまうことを、子供の頃の不幸な体験によって知... -
【有栖川有栖】「火村英生シリーズ」のおすすめ小説10選【作家アリス】
このシリーズは、犯罪学者の「火村英生」と推理作家の「有栖川有栖」のコンビが活躍する、有栖川有栖さんによるミステリ小説のシリーズです。 作家アリスシリーズとも呼ばれます。 私も非常に好きなシリーズなので、ドキドキワクワク。 というわけで、今回... -
法月綸太郎おすすめミステリー小説10選
本格ミステリ好きならぜひ読んでおきたい、というか必読の法月綸太郎(のりづきりんたろう)さんのおすすめ名作をご紹介させてください。 法月さんといえば名探偵・「法月綸太郎シリーズ」が有名であり、エラリー・クイーンを意識したロジカルな推理を堪能... -
周木律『堂シリーズ』の読む順番とあらすじ感想【館好き必見】
『堂シリーズ』の1番の魅力はトリックでしょうか、キャラクターでしょうか。 私は「建物」そのものだと思います。 実際にはこんな建造物はありえない。 現実にはありえないからこそ、作品の中に登場する館に興奮し、図面を見てワクワクするのです。 シリー...