国内ミステリー小説– category –
-
青本雪平『バールの正しい使い方』- 全国の書店員から絶賛の声が上がった青春ミステリー
小学生の礼恩は、父親の都合で何度も転校を余儀なくされている。 転校を繰り返す中で即座にクラスへ適応する術を身に付けた礼恩は、自らの事を自嘲気味に「カメレオン」と称していた。 そんな彼が行く先々の小学校で出会うのは、嘘つきばかり。 嘘と撤回を... -
倉知淳『世界の望む静謐』- 刑事コロンボの衣鉢を継ぐ、大人気倒叙ミステリシリーズ
あなたのことは最初から疑っていました──。 罪を犯した者の前に現れる、死神めいた風貌の刑事。 削ぎ取ったように痩せた頰、刃物で切り落としたようにシャープな顎、悪魔を思わせる鉤鼻、そして虚無の深淵を覗き込んだかのような陰気で表情の感じられない... -
川瀬七緒『四日間家族』- 誘拐犯に仕立て上げられた自殺志願者たちの運命は。
とある理由から自殺を決意した夏美は、ネットで繋がった同じ望みを持つ三人と車で山へ向かう。 彼らは年齢も性別もバラバラで、それぞれの理由から皆自殺という道を選択していた。 夜更けとなり車中で練炭に着火しようとしたその時、森の奥から赤ん坊の泣... -
阿津川辰海『午後のチャイムが鳴るまでは』- 本格ミステリ大賞受賞作家の最高到達点
九十九ヶ丘高校のある日の昼休み、2年の男子ふたりが体育館裏のフェンスに空いた穴から密かに学校を脱け出した。 タイムリミットは65分、ラーメンを食べるという彼らのミッションは達成できるのだろうか? 文化祭で販売する部誌の校了に追いつめられた文... -
呉勝浩『素敵な圧迫』- 胸を貫くカタルシス。文学性を併せ持つ珠玉のミステリ短編集
隙間を見つけると心が躍り、そこに体を滑り込ませてまるで抱擁されるような素敵な圧迫感を感じるのが何よりの楽しみである主人公・蝶野広美。 幼い頃からこのフェティシズムを楽しんでいたものの、身体の成長と共に“ちょうどよい”隙間は見つけづらくなって... -
【第2弾】最高に面白い国内ミステリー小説おすすめ50選②
今まで読んできたミステリー小説の中で特に面白かったおすすめ作品を50作品に厳選してご紹介させていただきます。 前回の記事『【殿堂入り】最強に面白い国内ミステリー小説おすすめ50選【名作選】』の第2弾的なものです。 前回もそうでしたが、今回も50作... -
詠坂雄二『5A73』- 自殺者たちの体に刻まれた幽霊文字の謎とは
東京都内の地下鉄駅で、30代男性の飛び込みがあった。 遺書らしき文書やホーム内の防犯カメラの映像から、自殺で間違いなさそうだった。 しかし二人の刑事、山本警部と早川警部補が屍体を調べると、不審な点があった。 大腿部にタトゥーシールで「暃」と描... -
夕木春央『絞首商會』- 泥棒が探偵役!血と謎にまみれた大正ミステリー
血液学の権威・村山鼓堂博士が何者かに殺害された。 警察が捜査するが、この事件には不可解な点があまりにも多かった。 まず現場の状況から、博士がどこか他所で殺された上で、自宅の庭まで運ばれてきたという点。 なぜ殺した相手をわざわざ自宅に届ける必... -
小西マサテル『名探偵のままでいて』- 認知症の祖父の推理が光を放つ、日常系連作ミステリー
かつては聡明で小学校の校長だった祖父も、今では認知症で介護を受ける身。 それでも昔と変わらずミステリーが好きなようで、孫娘の楓が日常で起こった謎について話すと、知性がよみがえったかのように生き生きと謎解きをする。 書斎の椅子に腰かけ、フラ... -
三日市零『復讐は合法的に』- あなたの恨み、弁護士エリスが違法スレスレの手段で晴らします
弁護士エリスの事務所には、「合法的に恨みを晴らす」という裏メニューがあった。 一般的に素人が感情に任せて復讐しても、非合法的な手段だと警察沙汰になりかねず、合法的だと効果が薄くなるきらいがある。 しかし法律の抜け穴を熟知しているエリスなら...