新着記事
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読書日記
真門浩平『ぼくらは回収しない』- 伏線回収という言葉の向こう側にある、回収されない感情【読書日記】
伏線回収という言葉は、いつの間にか物語を褒めるための便利な合言葉になった。 あれも回収された、これも意味があった、すべてが最後につながった。もちろん、それはミステリを読む大きな楽しみのひとつである。 だが『ぼくらは回収しない』は、その快感... -
ホラー小説
『悪魔情報 ある失踪したネットアイドル捜索スレ』- スレッド形式ホラーの到達点がここに【読書日記】
インターネットの片隅には、冗談と怪異の境目が曖昧になる場所がある。 誰が書いているのかわからない。真面目なのか、ふざけているのかもわからない。助けを求める声があり、その横でどうでもいい茶々が入り、気づけば画面の向こうで何かとんでもないこと... -
読書日記
クリストフェル・カールソン『暗殺の冬』- 冷えた森の奥で、過去はまだ終わっていない【読書日記】
北欧ミステリという言葉を聞くと、私はどうしても寒そうな風景を思い浮かべてしまう。 雪、森、湖、薄い光、どこか遠くで鳴る電話。 まあ、実際にはそれだけで北欧ミステリを語るのは乱暴なのだが、それでも『暗殺の冬』を読んでいるあいだ、頭の中にはず... -
読書日記
芦沢央『あなたが正しくいられたとき』- いいことをしているつもりの怖さについて【読書日記】
芦沢央は、人が善意の顔をしたまま誰かを傷つけてしまう瞬間を、ミステリの仕掛けで鮮やかに見せてくる。 どこかで視界がひっくり返されるかもしれない。信じていた人物の印象が変わるかもしれない。何気なく読んでいた場面が、あとから別の意味を持って迫... -
ホラー小説
大舟『三重県津市西区平山町3-15-7』- 存在しない住所が、現実のふりをして迫ってくる【読書日記】
三重県津市西区平山町3-15-7。 まず、この住所が嫌である。いや、住所そのものに嫌も何もないはずなのだが、口に出した瞬間、どこか変な引っかかりが生まれる。 三重県津市までは現実にある。だが、津市に「西区」は存在しない。「平山町」も、少なくとも... -
国内ミステリー小説
呉勝浩『爆弾』『法廷占拠 爆弾2』について語る – スズキタゴサクという悪意の正体と、現代ミステリが到達した倫理のサスペンス
ミステリを読んでいて、犯人を捕まえれば終わりだと思える物語は、ある意味で安心できる。 謎があり、捜査があり、真相が明かされ、最後に秩序が回復する。こちらは事件の外側に座り、安全な場所からページをめくることができる。 だが呉勝浩の『爆弾』と... -
海外ミステリー小説
『シャーロック・ホームズは引退しました』 – ホームズ不在の221Bに、事件だけがやってくる【読書日記】
シャーロック・ホームズはもう引退している。 そんなことを言われても、事件は待ってくれない。 しかも困ったことに、ホームズ本人がいないはずのベイカー街221Bには、世界中から相談の手紙が届いてしまう。 名探偵は養蜂中。なのに依頼だけは今日も郵便室... -
ホラー小説
『もし血が流れれば』- 怖いキングはニュース画面の向こうからやってきて、こちらの視線まで怪物に変えてしまう【読書日記】
スティーヴン・キングには、いくつもの顔がある。 少年たちの友情を書かせれば胸を撃ち抜いてくるし、家族の崩壊を書かせれば胃の奥をつかんでくる。怪物を書いているはずなのに、気づけば人間のどうしようもなさを読まされている。 ホラー作家という肩書... -
国内ミステリー小説
京極夏彦『巷説百物語シリーズ』完全ガイド|読む順番と全作品の見どころ
京極夏彦の『巷説百物語シリーズ』は、妖怪小説であり、時代小説であり、そして何より、人間の業を妖怪という形に変えて語り直す、とんでもなく濃い連作ミステリである。 舞台は江戸時代後期。闇の渡世を生きる小悪党たちが、表沙汰にできない罪や怨み、理... -
読書日記
『ロングウォーク』- スティーヴン・キングが描いた勝者なきデスゲームの原点【読書日記】
ただ歩いているだけなのに、なぜこんなに怖いのか。 怪物が出るわけではない。幽霊が襲ってくるわけでもない。館の密室で名探偵が腕を組むわけでもない。 やっていることは、少年たちが道路を歩く。それだけである。にもかかわらず、この小説には、下手な...
