新着記事
-
読書日記
『我孫子武丸犯人当て全集』- ミステリ愛好家に捧げる、最上級の挑戦状【読書日記】
この本は読むものではない。戦うものである。 『我孫子武丸犯人当て全集』 なんとも潔いタイトルだけれど、中身はそれ以上にストイックで知的なリングだった。 相手は、あの『殺戮にいたる病』で読者の認知を壊した男であり、『かまいたちの夜』でノベルゲ... -
海外ミステリー小説
2025年9月に読んで特に面白かった本15冊 – アンソニー・ホロヴィッツ『マーブル館殺人事件』ほか
2025年9月に読んだ本の中から、これは面白い!と思った15冊を紹介するよー。 ・2025年8月に読んで特に面白かった本17冊 – パーシヴァル・エヴェレット『ジェイムズ』ほか ・2025年7月に読んで特に面白かった本10冊 – 夜馬裕『イシナガキクエを探しています... -
読書日記
『マーブル館殺人事件』- ホロヴィッツがまたやってくれた!探偵小説を素材に作られた、最高の犯人当てミステリ【読書日記】
アンソニー・ホロヴィッツの名前を見るたびに、毎回うれしいため息が出る。 どうせまた面倒くさい仕掛けを仕込んできてるに違いない、と思いつつ、それでもページを開かずにはいられない。そして案の定、今回もとんでもないものを読まされてしまった。 『... -
読書日記
『壁から死体?』- 謎とスパイスの香り漂う屋敷で、壁から死体がこんにちは!【読書日記】
子供の頃、夢見たことがある。 たとえば、本棚がスーッと横に動いて、奥に秘密の書斎が現れるとか、古びた柱時計の中に人が入れる秘密通路があるとか、壁に「ひらけごま!」と唱えるとクルッと回転して隠し部屋が登場するとか。 あれだ。アニメや絵本の中... -
国内ミステリー小説
青崎有吾『裏染天馬シリーズ』完全ガイド|名探偵×オタク=最強ロジック!現代のエラリー・クイーンが描く本格が面白すぎる
現代ミステリのど真ん中で、ずっとしっかり光ってる作家がいる。 それが青崎有吾(あおさき ゆうご)だ。 1991年生まれで、デビュー作『体育館の殺人』で鮎川哲也賞を取ったのが2012年。大学生の頃だった。若い探偵作家の登場に、「日本の本格ミステリって... -
読書日記
『ハウスメイド』- なぜ脳外科医が書いたスリラーが世界を熱狂させたのか?【読書日記】
最初に断っておくけれど、『ハウスメイド』は、文学性や精緻な心理描写に惹かれて読む本ではない。 そういうタイプの小説を探している人には、このドアは開けなくていいと思う。 けれど、「ページをめくる手が止まらない」ってやつを久しぶりに味わいたい... -
読書日記
『中国妖怪大全』- 図鑑かと思ったら世界観ごと殴られた。古代中国の怪物たちと再会する本【読書日記】
タイトルに「大全」とあるけど、正直、最初はよくあるビジュアル系妖怪図鑑の中国版だろうと思っていた。 ところがどっこい、この本、めちゃくちゃ本格的だった。 たしかにカラーイラスト満載だし、目を引く造本なんだけど、中身はむしろ〈学術書×画集×神... -
国内ミステリー小説
奥田英朗『伊良部シリーズ』紹介 – 最強の処方箋? 日本で最も奇妙なクリニックへようこそ
「いらっしゃーい!」 甲高い声で迎えられる伊良部総合病院・地下の神経科。 でもそこに待っているのは、癒しも共感もまるでない。患者たちを出迎えるのは、白衣にぽっちゃり体型、注射大好きでマイペースすぎる精神科医・伊良部一郎(いらぶいちろう)だ... -
読書日記
『この会社は実在しません』- 「社員は家族です」という呪い【読書日記】
古びた段ボール箱。赤いマジックで書かれた「開封厳禁」の四文字。 始まりは、そんな地味で、でもちょっと不穏な光景だ。 舞台はどこにでもありそうな製菓会社。その新入社員が書庫の隅で見つけた段ボールを開けてしまったことから、ヨシモトミネの『この... -
国内ミステリー小説
『真珠郎』- 戦前の雑誌から飛び出した、横溝怪奇ミステリの原点
横溝正史(よこみぞ せいし)といえば「金田一耕助シリーズ」のイメージが強い人が多いと思う。 でも実は、その前段階で横溝の作風を決定づけた原点がある。 それが『真珠郎』だ。 1936年に雑誌『新青年』で連載され、翌年には単行本化されたんだけど、こ...
