【傑作選】ミステリ短編集・短編小説おすすめベスト50

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短編集・短編小説のミステリー作品のおすすめを50作品に厳選してみました。

国内作品が30、海外作品が20となりました。

どれも王道の名作・傑作ばかりで、短編ならではのキレと味わいがあります。

読んだことがない短編集があれば、ぜひお手にとってみてくださいな(´∀`*)

目次

1.『時鐘館の殺人』収録「黒白の反転」「時鐘館の殺人」

今邑彩さんの最高傑作の一つ。

もう一つの最高傑作は『よもつひらさか (集英社文庫)』。

『よもつひらさか』はホラー短編集なので、今回はこちらがランクイン。

収められている6編どれもの高品質なのですが、中でも『生ける屍の殺人』『黒白の反転』『時鐘館の殺人』の3つがとても巧い。

特に『時鐘館の殺人』の仕掛けは非常に凝っているので、ミステリ好きならば見ておかないと損です。

2.『五つの時計』

一編一編が濃すぎることで有名な鮎川短編集。

表題作「五つの時計」がアリバイトリックものの神的存在。

「薔薇荘殺人事件」のフーダニットも最高。

ほか、『白い密室』『早春に死す』『愛に朽ちなん』『道化師の檻』『二ノ宮心中』『悪魔はここに』『不完全犯罪』『急行出雲』の計10編。

3.『下り“はつかり”』収録「赤い密室」「達也が嗤う」

続いても鮎川さん。

収録作品は

「地虫」
「赤い密室」
「碑文谷事件」
「達也が嗤う」
「絵のない絵本」
「誰の屍体か」
「他殺にしてくれ」
「金魚の寝言」
「暗い河」
「下り゛はつかり゛」
「死が二人を分つまで」

の11編。

「赤い密室」「達也が嗤う」の2つがまぎれもない傑作短編。ひっくり返ってください。

「絵のない絵本」も捨てがたい。

4.『どんどん橋、落ちた』収録「どんどん橋、落ちた」

遊び心に溢れた楽しい短編集。

表題作『どんどん橋、落ちた』を初めて読んだとき、自分の中でミステリに対する何かが変わったような気がした。

まだミステリに慣れていなかったせいもあったのだろうけど、とにかく驚いたというか、やられた!というか、ミステリってこんな楽しいものなんだと気がつかされたのです。

5.『御手洗潔の挨拶』収録「疾走する死者」

御手洗潔シリーズの第一短編集。

一作目『占星術殺人事件(講談社文庫)』二作目『斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)』の後に読みましょう。

「数字錠」「疾走する死者」「紫電改研究保存会」「ギリシャの犬」の4編が収録。

御手洗の優しさが光る「数字錠」、島田荘司さんらしい強烈トリックが炸裂する「疾走する死者」はぜひ目にしておきたい短編。

6.『満願』

どう読んでも名作揃いです。隙がなく切れ味が抜群。

ミステリであるとかないとか関係なしに、ひたすらに洗練された6つの短編。

マイベスト3を無理やり挙げるなら、1位『関守』2位『万灯』3位『柘榴』でしょうか。

上質な短編を読みたいならまず手にとるべき一冊。

7.『儚い羊たちの祝宴』収録「玉野五十鈴の誉れ」

「米澤流暗黒ミステリの真骨頂」と謳われていますが、まさにそのダークな雰囲気と世界観が美しい作品。

『山荘秘聞』『玉野五十鈴の誉れ』がベスト。

8.『神津恭介、密室に挑む』収録「影なき女」「妖婦の宿」

三大名探偵の一人・神津恭介シリーズから六つの短編を選び抜いた作品集。

『白雪姫』
『月世界の女』
『鏡の部屋』
『黄金の刃』
『影なき女』
『妖婦の宿』

の6編。

中でも『影なき女』『妖婦の宿』の2編がずば抜けて傑作であり、必読中の必読。

9.『キッド・ピストルズの冒涜』収録「曲がった犯罪」

キッド・ピストルズシリーズ1作目。

マザーグースに絡められた事件を解決していく。

4編全てが良作。

特に「曲がった犯罪」は必読レベル。この一編だけでも読む価値大あり。

10.『夜よ鼠たちのために』

レベルの高い短編集といえばまず思い浮かぶ作品。

「二つの顔」
「過去からの声」
「奇妙な依頼」
「夜よ鼠たちのために」
「二重生活」
「代役」
「ベイ・シティに死す」
「ひらかれた闇」

の9編。

マイベストは、1.「夜よ鼠たちのために」2.「奇妙な依頼」3.「代役」。

11.『戻り川心中』

連城作品を読むならまずこれを、というくらいの代表作。読まなければ始まらない。

言わずと知れた名作揃い。

表題作『戻り川心中』のほか、『藤の香』『桔梗の宿』もお気に入り。

12.『法月綸太郎の冒険』収録「死刑囚パズル」

法月綸太郎シリーズの第1短篇集。

『死刑囚パズル』がダントツ、そのほか『カニバリズム小論』『緑の扉は危険』など名作揃い。

『死刑囚パズル』は短編というより中編に近いボリューム。

これから死刑執行される囚人をなぜわざわざ殺したのか、というホワイダニットとフーダニットの両立が完璧。

13.『法月綸太郎の新冒険』収録「身投げ女のブルース」

『身投げ女のブルース』を読むと世界が変わる。

14.『法月綸太郎の功績』収録「都市伝説パズル」

続いても法月綸太郎シリーズ。

『都市伝説パズル』がダントツ、次点で『イコールYの悲劇』。

法月綸太郎シリーズの面白さがよくわかる。

15.『七つの海を照らす星』

七海学園シリーズの一作目。

一編一編の衝撃はそれほどでもないけれど、最終話で爆発する。終わりよければ全て良し。

どんでん返しの衝撃なら、2作目の『アルバトロスは羽ばたかない (創元推理文庫)』の方が強い。2作続けてどうぞ。

16.『日曜の夜は出たくない』

猫丸先輩シリーズの第一短編集。

1話目の「空中散歩者の最期」の真相には賛否あるようですが、そのほか高水準なものばかり。

しかも全話読み切ったあとが凄い。

もう一度言います。

全話読み切ったあとが凄い。

凝りに凝った演出をしてくれるなあ、と嬉しく思いました。

私が倉知さんにハマったきっかけの作品でもあります。

17.『夜届く-猫丸先輩の推測』収録「夜届く」

猫丸先輩シリーズの短編集。

改題されて表題作にもなった『夜届く』は名作。

時間は決まって夜、八木沢のもとに奇妙な電報が届く。

「なぜ意味のない電報が届くのか」「なぜ自分はこんな嫌がらせを受けているのか」という謎に対して猫丸先輩の推測が炸裂。猫丸先輩の目の付け所が素晴らしい。

そのほか、ほのぼのでユニークなミステリばかりですがクオリティの高いものばかり。

黒い画集

松本清張の短編集で一つだけあげるならこれ。

「遭難」「証言」「天城越え」「寒流」「凶器」「紐」「坂道の家」の7編収録。

その中の「遭難」「天城越え」「紐」の3編がまぎれもない傑作です。

特に「遭難」の息つまる心理戦と話運びのうまさ、からの驚きの結末、は他の短編が霞んでしまうほど面白い。

19.『死と砂時計』

第16回本格ミステリ大賞受賞作。

〈ジャリーミスタン終末監獄〉という世界各国から集められた死刑囚を収容する監獄を舞台にした連作短編ミステリ。

数時間後に死刑になる二人をなぜわざわざ殺す必要があったのか?

なぜわざわざ脱獄がしにくそうな日を選んで脱獄したのか?

など、舞台が監獄ならではの特殊な謎が満載。どの短編もクオリティが高く、謎の見せ方が巧い。雰囲気、キャラ設定も良い。

全編読み終わった時の後味が絶品なので、とにもかくにも一気読みすべし。

20.『空飛ぶ馬』収録「砂糖合戦」

北村薫さんのデビュー作であり、「円紫さんシリーズ」の一作目。

女子大生の「私」が日常で出会った謎を、落語家の円紫(えんし)師匠が解決していく日常の謎もの。

「織部の霊 / 砂糖合戦 / 胡桃の中の鳥 / 赤頭巾 / 空飛ぶ馬」の5編が収録。

なんといっても注目は「砂糖合戦」。

3人の女子高生はなんでそんな事をするのか?という日常の謎の基本にして傑作。これだけでも読みましょう。

21.『亜愛一郎の狼狽』

泡坂妻夫さんの「亜愛一郎シリーズ」一作目。

『DL2号機事件』『右腕山上空』『曲った部屋』『掌上の黄金仮面』『G線上の鼬』『掘出された童話』『ホロボの神』『黒い霧』

の8篇収録。

ハズレがないどころか大当たりしかない名短編集ですが、中でも『DL2号機事件』『右腕山上空』『曲った部屋』『ホロボの神』はぜひ目にしておきたいところ。

あわせて読みたい

22.『煙の殺意』

続いても泡坂さんでノンシリーズもの。

これほど「珠玉の短編集」という言葉がふさわしい作品も珍しい。

「赤の追想」「椛山訪雪図」「紳士の園」「閏の花嫁」「煙の殺意」「狐の面」「歯と胴」「開橋式次第」

の8編。

これぞ泡坂妻夫!という高水準な短編ばかりなので読まなきゃそん。

わたしのベスト5は「椛山訪雪図」「紳士の園」「煙の殺意」「開橋式次第」「歯と胴」かな。決めるのが難しい。

23.『Y駅発深夜バス』

バラエティに富んだ5編。

どれもテイストが異なるので楽しい。

マイベストは『九人病』。次点で『特急富士』。

『2017年はこのミステリーがすごい面白かった!私のベスト20』では5位にランクイン。

24.『我らが隣人の犯罪』収録「サボテンの花」

ズバリ、完成度の高い短編集。

本格度がとても高い、とは言えないのですが、宮部みゆきさんの巧さが前面に押し出された作品です。

表題作と「サボテンの花」が特に素晴らしい。

25.『メルカトルかく語りき』収録「収束」

傑作というか奇作というか怪作というか。とにかくメルカトルしてる短編5つ。

全部よくできてる。できすぎている。

中でも『収束』と『答えのない絵本』が素晴らしいのなんのその。

26.『メルカトルと美袋のための殺人』収録「遠くで瑠璃鳥の鳴く声が聞こえる」

全7編。

メルカトルなんで当然くせ者だらけなんですけど、一発目の「遠くで瑠璃鳥の鳴く声が聞こえる」の破壊力が抜群。

他6編も安定の面白さとクセの強さを放ってる。流石のメルカトル。

27.『貴族探偵』収録「こうもり」

5編からなる短編集。

ずば抜けているのが『こうもり』。

摩耶さんの数ある短編の中でも1位2位を争う出来栄え。

28.『スイス時計の謎』収録「スイス時計の謎」

有栖川有栖さんによる国名シリーズ。

表題作『スイス時計の謎』は国内最高峰の短編。これだけでも絶対に読むべき。

容疑者を五人に絞るまでの過程から、さらに「腕時計」に注目して犯人を特定していく推理劇は感動もの。

ミステリにおいての「ロジックの美しさ」が身にしみます。

29.『叫びと祈り』収録「砂漠を走る船の道」

5編からなる短編集。

その中の、ミステリーズ!新人賞受賞作『砂漠を走る船の道』が傑作。

砂漠を旅するキャラバンの中で起きた殺人事件。

なぜ人数が限られたこの状況でわざわざ殺人を起こす必要性があったのか?がミソ。

30.『第三の時効』

「F県警強行犯シリーズ」の1作目。

収められている6編全てがレベル高すぎて一番を決めるのが難しい。それほどに高水準な短編集。

ベスト1を挙げるなら、やはり表題作かなあ。

31.『妖魔の森の家』

この短編集を読まずして海外ミステリは語れない、と言ってもいいほどの作品。

密室の王者カーの傑作短編集。

表題作がどうあがいても傑作。

32.『九マイルは遠すぎる』

「九マイルもの道を歩くのは容易じゃない、ましてや雨の中となるとなおさらだ」の一文から推測をたて、事件を突き止める過程は面白すぎます。

表題作の知名度だけが高いですが、「時計を二つ持つ男」「おしゃべり湯沸かし」「わらの男」など名短編にも注目

33.『二壜の調味料』

表題作のインパクト。

ミステリというより「奇妙な味」として有名な一品。

なぜ男は木を切り倒していたのか?に対する回答に鳥肌がたつ。

34.『検察側の証人』

クリスティの短編といえば。

法廷を舞台にした戯曲もので、ラストのどんでん返しが気持ちいい。

35.『招かれざる客たちのビュッフェ』収録「ジェミニー・クリケット事件」「カップの中の毒」

クリスチアナ・ブランドの傑作短編集。

特に注目なのは「ジェミニー・クリケット事件」「カップの中の毒」「婚姻飛翔」。短編ミステリ屈指の傑作です。

個人的には「この家に祝福あれ」も大好き。ブラックユーモアがたまらない。

36.『列車に御用心』収録「デッドロック」

古き良き英国ミステリ。

ベストは「デッドロック」、そのほか「ここではないどこかで」「喪には黒」あたりが好き。

37.『ブラウン神父の童心』収録「折れた剣」「秘密の庭」「青い十字架」

ブラウン神父シリーズの短編集。

他のシリーズ短編集のなかでもこの『童心』は特に傑作が揃っています。

12編収められていますが、特に必読なのは「折れた剣」「秘密の庭」「見えない男」「青い十字架」「奇妙な足音」かな。

38.『特別料理』収録「決断の時」

ミステリとしては「決断の時」、奇妙な味としては表題作「特別料理」が抜群に面白い。

表題作は、米澤穂信さんの『儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)』の元ネタとしても有名。

39.『シャーロック・ホームズの冒険』収録「赤毛連盟」

ホームズ入門にもってこいの一冊。

「赤毛連盟」は一度読んでおかないと損でしょう。

40.『エラリー・クイーンの冒険』「ガラスの丸天井付き時計の冒険」

十編からなる短編集。

クイーンとしては「ガラスの丸天井付き時計の冒険」がイチオシ。

「七匹の黒猫の冒険」の謎とロジックも最高。

「アフリカ旅商人の冒険」の多重推理も見もの。

『シャーロックホームズの冒険』と並ぶくらい傑作短編集だと思っている。

41.『クリスマス・プレゼント』収録「三角関係」

「リンカーン・ライムシリーズ」でおなじみジェフリー・ディーヴァーの短編集。

原題は『Twisted(ねじれた・捻り)』というだけあって、捻りあり、キレよし、騙しありの作品です。

イチオシは「三角関係」。さすがに騙される。

42.『伝奇集』収録「死とコンパス」

ボルヘス読むならこれ。

ミステリとしては「死とコンパス」が最高峰。

ミステリではないけれど、「バベルの図書館」や「円環の廃墟」も絶対読んでおきたい短編。

43.『あなたに似た人』収録「おとなしい凶器」

ロアルド・ダールの名作短編集。

ミステリ色が強いのは「おとなしい凶器」だけ。その他は「奇妙な味」に属する短編が多い。

44.『世界短編傑作集1』収録「13号独房の問題」

論理の前に不可能はないと言う天才教授に対し、友人が「では刑務所から脱獄してみせよ」と難題をふりかける。

教授は論理を武器にどうやって頑丈な刑務所から脱獄するのか?という話。

古くから語り継がれる密室ものの傑作です。

45.『世界短編傑作集3』収録「偶然の審判」

アントニイ・バークリー『毒入りチョコレート事件(創元推理文庫)』の元ネタ「偶然の審判」が面白い。

密室モノの傑作ロナルド・ノックスの「密室の行者」も必読。

奇妙な味の代表作「二壜のソース(二壜の調味料)」も収録されている素晴らしき一冊。

46.『サム・ホーソーンの事件簿〈1〉』収録「長い墜落」

サム・ホーソーンシリーズの中でも特に名作揃い。

「水車小屋の謎」「赤い校舎の謎」 「農産物祭りの謎」「古い樫の木の謎」あたりがイチオシ。

でもホーソーン医師が登場しない「長い墜落」が一番傑作だったりする。

47.『黒後家蜘蛛の会1』収録「会心の笑い」

クリスティの『火曜クラブ (クリスティー文庫)』を彷彿とさせる、アシモフの安楽椅子探偵モノ。

〈黒後家蜘蛛の会〉のメンバーたちが集まってゲストを招き、提示された謎をみんなで解いていく。

「会心の笑い」と「死角」がおすすめ。

48.『ママは何でも知っている』

これもクリスティの『火曜クラブ』を彷彿とさせる安楽椅子探偵ものの傑作短編集。

ずば抜けたものがあるというより、平均点がものすごく高い。

49.『まっ白な嘘』収録「うしろを見るな」

フレドリック・ブラウンの短編集。

ミステリどうこうの前に一つの作品集としておすすめ。

順番に読んでいき最後に「うしろを見るな」を読むと……。

生涯忘れられない読書体験になります。

50.『鳥―デュ・モーリア傑作集』収録「動機」

ヒッチコックの映画で有名な『鳥』を含めた傑作集。

出産を目前になぜ女性は自殺したのか?という謎を追う「動機」がミステリとして面白い。

もちろんミステリ以外の他の短編も面白いから読んでおいて損はなし。

おわりに

他にも思い出したり、傑作短編に出会ったら随時更新していきます。

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この記事を書いた人

年間300冊くらい読書する人です。
ミステリー小説が大好きです。

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