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『サキ短編集』が教える世界が裏返る音 – 世界で一番甘美な毒殺講義へようこそ
イギリス文学には、上品な顔をしてとんでもない毒を吐く作家がいる。 その代表格がサキ、ことヘクター・ヒュー・マンローだ。 初めてサキを読んだとき、こんなに上品なのにこんなに意地悪でいいのか、と思った。文章は洗練されていて、会話は軽やかで、舞... -
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江戸川乱歩の短編ベスト10 – 乱歩が仕掛けた退屈と異常の装置を覗く
江戸川乱歩。 もはや〈日本の探偵小説の開祖〉なんて堅苦しい肩書きよりも、一種の都市伝説として捉えたほうがしっくりくる。 大正末期〜昭和初期、東京がモダンになっていくほど、影も濃くなる。その影のほうにピントを合わせて、退屈と異常をごく自然に... -
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江戸川乱歩『赤い部屋』- 探偵も密室トリックもない、完全犯罪の話【傑作小説エッセイ】
江戸川乱歩が1925年に『新青年』に発表した短編『赤い部屋』は、いわゆる謎解きのミステリではない。 明智小五郎もいなければ、犯人探しもない。あるのは、「赤」という色彩に閉ざされた奇妙な部屋と、そこで語られる不気味な独白だけだ。 舞台は、ある秘... -
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2026年1月に読んで特に面白かった本18冊 – 道尾秀介『I』ほか
2026年1月に読んだ本の中から、特にこれは面白い!と思った18冊をご紹介するぞ。 他の月はこちら 2026年4月に読んでに特に面白かった本29冊 - 高原英理『抒情的恐怖群』ほか 2026年3月に読んでに特に面白かった本17冊 – 飛鳥部勝則『封鎖館の魔』ほか 2026... -
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『舞踏病』- 老人が踊り出すとき、御手洗潔の推理も踊る【御手洗潔のダンス】
島田荘司といえば、言わずと知れた新本格ミステリの開祖。 その代表作である『占星術殺人事件』や『斜め屋敷の犯罪』など、ぶっ飛んだトリックと壮大な仕掛けで読者を驚かせてきた。 でも、長編だけがすごいわけじゃない。むしろ、彼の本質がぎゅっと詰ま... -
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入ってはいけない部屋に入ってしまった -『奥の部屋:ロバート・エイクマン短篇集』
ホラーでもない。怪談でもない。 けれど、読んでいると確かに怖い。 ジャンルの枠にきっちり収まる作品もいいけれど、たまにはその枠ごと吹き飛ばしてくるやつに出会いたくなる。 そんなとき脳が勝手に反応してしまうのが、20世紀イギリスの最も分類不能な... -
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星新一でも乱歩でもない、阿刀田高の短編という選択肢 -『青い罠 阿刀田高傑作短編集』
ミステリ好きが短編を語るとき、絶対に避けて通れない名前のひとつ。 阿刀田高(あとうだ たかし)。 ショートショートの星新一、異形の江戸川乱歩とはまた違った角度から、都市的で不安定なユーモアと毒を効かせてくる、いわば「文芸ブラックジョークの職... -
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その愛は、皮膚の上に書かれた – 江戸川乱歩『芋虫』【傑作小説エッセイ】
江戸川乱歩といえば、少年探偵団シリーズか、『D坂の殺人事件』のような本格ものか。そんなイメージが先に来る人も多いと思う。 でも、乱歩の核心を本当に味わいたいなら、どうしても外せないのが『芋虫』だ。 発表は1929年。今から100年近く前の短編なの... -
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これは、向こう側に触れてしまった人たちの話 -『人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)』【傑作小説エッセイ】
怪奇と倒錯の短編ばかりを詰め込んだ、江戸川乱歩の「これぞ変格乱歩のフルコース」とも言える一冊がある。 それが、『人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)』である。 収録されているのは、探偵の推理が光る明智小五郎ものではない。怪奇、倒錯、... -
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『ほしのはじまり』- 星新一というジャンルを一冊に詰めた決定版【私の宝物】
読書人生を長く歩いていると、時折「これは特別な宝物だ」と思える本に出会うことがある。 私にとって、それが『ほしのはじまり ――決定版 星新一ショートショート――』だ。 星新一のショートショートは、たしかに文庫で読めるし、図書館にも全集が並んでい...
