国内ミステリー小説– category –
-
五十嵐貴久『誰でもよかった』- 無差別殺傷犯が籠城!人質解放の交渉は果たして成功するのか
6月8日、ネットの大型掲示板“ちゃんねるQ”に、犯行予告が書き込まれた。 「今、渋谷。これから人を殺します」 予告通り、数分後に渋谷のスクランブル交差点で事件が起こる。 一台のトラックが人々の群れに突っ込み、次々にはね飛ばしたのだ。 トラックは逃... -
志駕晃『そしてあなたも騙される』- 心神喪失状態のシングルマザーが陥った借金地獄
シングルマザーの貴代は、適応障害から退職して無職となり、その後3ヶ月アパートの家賃を滞納したため、退去を迫られていた。 まだ離婚が成立していないため母子手当をもらえず、実家も頼れない貴代は困り果て、ソフト闇金で20万円を借りる。 貸主の未奈美... -
真梨幸子『フシギ』- 事故物件で死んだ編集者から届き続ける謎のメール
作家の“私”は編集者の尾上から、「いわくつきのマンションMを小説化してはどうか」という仕事の打診を受けた。 マンションMは、かつて“私”が住んでいた場所で、“私”自身が奇妙な体験をしていた。 尾上も住んだことがあり、やはり金縛りなどの恐ろしい目... -
葉真中顕『鼓動』- 18年引きこもった男が犯したホームレス殺しと親殺しの真相は?
公園で、ホームレスの老女が殺され顔を焼かれる事件が起こった。 犯人は近くに住む48歳無職の男性・草鹿秀郎。 警察の取り調べによると、草鹿は18年自室に引きこもっており、老女以外に父親のこともメッタ刺しにして殺したとのこと。 なぜ草鹿はこれほど長... -
貴志祐介『兎は薄氷に駆ける』- 冤罪で獄中死した父の無念を法廷で晴らす!
資産家の平沼精二郎が、一酸化炭素中毒で死亡した。 ガレージの車から不完全燃焼による一酸化炭素が発生し、平沼の寝室に立ち上っていったことが原因だった。 警察はこれを偶然の事故ではなく、それを装った殺人と考え、平沼の甥である日高英之を逮捕。 日... -
やがみ『僕の殺人計画』- 誰にもバレない殺人方法とは?天才編集者、決死の頭脳戦!
立花諒は、かつて数々のヒット作を世に送り出してきた天才ミステリー編集者。 担当作家の盗作疑惑によって部署異動となってしまい、近頃は仕事に熱が入らない日々を過ごしている。 そんな立花のもとに、「X」と名乗る人物から原稿の第一章が送られてくる... -
森晶麿『切断島の殺戮理論』- 隠蔽された異形の島で、狂気の殺戮が始まる
大学四年生の岩井戸は、学業にも就職活動にもさほど情熱を注いでこなかった。 しかし文化人類学の植原カノン教授に一目惚れしてからは、彼女の講義を最前列で受け、レポートも熱に浮かされたかのように一気に書き上げた。 そのレポートが植原の目に留まり... -
櫛木理宇『監禁依存症』- 目には目をでは済まない残虐非道な復讐劇
小諸は主に性犯罪者を弁護する弁護士。 過去に何件もの性犯罪を強引に示談にしてきたため、裁きを求める被害者側からはひどく憎まれていた。 ある時、出張で海外に向かった小諸のもとに、妻から連絡が入る。 一人息子が何者かに誘拐され、身代金を要求され... -
中山七里『ヒポクラテスの悲嘆』引き籠り、暴力、老々介護……。家庭の闇をメスで暴く
浦和医大法医学教室には、今年に入ってから三度もミイラ化した遺体が運び込まれていた。 このハイペースは異常だ。 今回の遺体は40代女性のもので、死後二ヶ月以上が経過。 埼玉県警の古手川の調べによると、彼女は二十年もの間引きこもっており、母親が食... -
夕木春央 『サロメの断頭台』- 戯曲を模した連続殺人事件を描く大正ミステリー
画家の井口のアトリエに、オランダの富豪であり美術品収集家のロデウィックが訪れた。 絵を高値で買ってもらうチャンスだったが、井口は逆に盗作の疑いをかけられてしまう。 どうもロデウィックは、井口の絵とそっくりな作品をアメリカで見たことがあるら...