海外ミステリー小説– category –
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星空の下に浮かびあがる謎──『野外上映会の殺人』という名のミステリ愛好家の心をくすぐる夜
C・A・ラーマー氏が手掛ける『野外上映会の殺人』は、ミステリ愛好家の心をくすぐる魅力に満ちた一冊です。 オーストラリアの作家C.A.ラーマー氏による、人気の「マーダー・ミステリ・ブッククラブ」シリーズの第三弾として、多くのファンに迎えられました... -
『危険な蒸気船オリエント号』- クリスティ愛好家の読書会、豪華クルーズで捜査に乗り出す
夜の海に浮かぶ豪華客船。 その甲板のどこかに、名もなき死の気配が忍び寄るとき、謎を解くのは名探偵ではなく、本を愛する小さな読書会の仲間たちです。 C・A・ラーマーの『危険な蒸気船オリエント号』は、そんな幻想と軽快さが見事に溶け合った、現代の... -
『マーダー・ミステリ・ブッククラブ』- クリスティへ愛を込めて。ミステリ愛好家のための新たな読書体験
C・A・ラーマー氏による『マーダー・ミステリ・ブッククラブ』は、オーストラリアを舞台にしたコージーミステリシリーズの記念すべき第一作です。ミステリをこよなく愛する人々が集う読書会が、ひょんなことから現実の事件に巻き込まれていく、そんな心躍... -
『世界の終わりの最後の殺人』- 人類絶滅まで46時間。阻止したければ、殺人事件の謎を解け
スチュアート・タートン氏は、そのデビュー作『イヴリン嬢は七回殺される』や第二作『名探偵と海の悪魔』において、常に読者の想像の斜め上を行く独創的なミステリーを世に送り出してきました。読者をあっと言わせる仕掛けと、ジャンルを越境する物語作り... -
この短篇、容赦なし『冬の子 ジャック・ケッチャム短篇傑作選』- 静かなる狂気、日常の崩壊
モダン・ホラー界の巨星、ジャック・ケッチャム。 スティーヴン・キングをはじめとする同時代の作家たちから絶賛され 、その作品は読者に強烈な印象を刻み込んできました。 『隣の家の少女』や『オフシーズン』といった代表作で知られる彼は、しばしばその... -
ドゥーセ『スミルノ博士の日記』- 秘めたる日記、驚愕の「仕掛け」
ミステリというジャンルは、読者の知的好奇心を刺激し、論理の迷宮へと誘う魅力に満ちています。その歴史の中には、時代を超えて輝きを放つ古典作品が数多く存在します。 今回ご紹介するサムエル・アウグスト・ドゥーセ著『スミルノ博士の日記』は、まさに... -
奇妙奇天烈な極上の「謎解き」- マルティネスが放つ最高峰本格ミステリー『アリス連続殺人』
アルゼンチン出身の作家ギジェルモ・マルティネス氏は、数学者としての顔も併せ持つ人物です。この知的な背景は、単なる経歴にとどまらず、彼の作品に独特の深みと論理性を与える重要な要素となっています。厳密な思考と文学的な技巧が交差する場所に、マ... -
どんでん返し好き必読の短編集『クリスマス・プレゼント』『ポーカー・レッスン』
「どんでん返しの魔術師」として世界中のミステリファンを魅了するジェフリー・ディーヴァー。 彼の名前を聞いて、まず『ボーン・コレクター』などを始めとした科学捜査官リンカーン・ライムが活躍する長編シリーズを思い浮かべる方も多いでしょう。 しか... -
獣たちの都市に潜む殺意- 『動物城2333』が描くディストピアの犯罪
現代中国文学シーンから登場した注目すべき一作、荷午(カゴ)、王小和(オウショウワ)による長編小説『動物城2333』。 本作は、1992年生まれの脚本家・ゲームクリエイターである荷午氏にとって初の長編であり、ミステリ愛好家で脚本翻訳なども手掛ける王... -
【イヤミス】後味が悪い小説おすすめ40選【バッドエンド】
小説を読み終えたとき、胸にじんわりと温かな余韻が広がることもあれば、逆にどうしようもない不快感や、やりきれなさに襲われることもあります。 とりわけ後者のような感覚を与える作品群は「イヤミス」と呼ばれ、独特の魅力を放っています。 「イヤな気...