国内ミステリー小説– category –
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神が探偵だったら?『神探偵イエス・キリストの冒険』という異次元ミステリ
『神探偵イエス・キリストの冒険』――このタイトルを目にした瞬間、多くの読者は驚きと好奇心を禁じ得ないでしょう。名探偵役を務めるのは、他ならぬイエス・キリストその人。そして著者は、日本のミステリ界において、常に型破りな作品を世に問い、ジャン... -
この衝撃、神の領域。清涼院流水『ジョーカー 旧約探偵神話』で常識を覆す体験を
1996年、清涼院流水氏は『コズミック 世紀末探偵神話』でミステリ界に彗星のごとく現れ、その圧倒的なスケールと奇抜な発想で読書界に衝撃を与えました。その翌年、1997年に講談社ノベルスから刊行されたのが、長編ミステリ『ジョーカー 旧約探偵神話』で... -
清涼院流水『コズミック』- 本格ミステリ史上、最もバッシングを受けた鬼才の世紀末を揺るがした超問題作
清涼院流水氏のデビュー作『コズミック 世紀末探偵神話』は、1996年の発表以来、日本のミステリ界に激震をもたらし、今なお語り継がれる伝説的な作品です。その前代未聞のスケール、奇抜な設定、そして既存のジャンル規範を大胆に踏み越える内容は、熱狂的... -
『伊根の龍神』- 伝説と現代が交錯する、御手洗潔シリーズ最新作の深淵
日本の本格ミステリー界に燦然と輝く巨星、島田荘司氏。1981年の『占星術殺人事件』における衝撃的なデビューは、その後の日本のミステリーシーンを一変させました。氏が生み出した稀代の名探偵・御手洗潔と、その誠実な相棒・石岡和己が織りなす物語は、... -
倉知淳『死体で遊ぶな大人たち』- 変な死体×本格ミステリ。奇想と論理が交錯する、デビュー30周年の挑戦
倉知淳氏は、日本のミステリ界において、ユニークな立ち位置を確立している作家さんです。『星降り山荘の殺人』や、『猫丸先輩シリーズ』などで知られ、緻密な論理と遊び心あふれる奇抜なトリック、そして軽妙なユーモアを融合させた作風で、多くの読者を... -
【イヤミス】後味が悪い小説おすすめ40選【バッドエンド】
小説を読み終えたとき、胸にじんわりと温かな余韻が広がることもあれば、逆にどうしようもない不快感や、やりきれなさに襲われることもあります。 とりわけ後者のような感覚を与える作品群は「イヤミス」と呼ばれ、独特の魅力を放っています。 「イヤな気... -
中西智明『消失!』- 前代未聞のトリック。新本格が生んだ伝説のカルトミステリ
1990年、中西智明氏は講談社ノベルスから『消失!』を発表し、日本のミステリ界に鮮烈なデビューを果たしました。当時22歳という若さで放たれたこの作品は、綾辻行人氏や有栖川有栖氏といった旗手たちが牽引した「新本格ミステリ」ムーブメントの渦中で生... -
高田崇史『QED 恵比寿の漂流』- 対馬で連続殺人事件発生!川に海に流れてくる首無し死体の謎とは!?
長崎県対馬、浜に乗り上げた小舟で、首無し死体が発見された。 舟の中で死体は、首からどす血を大量に流し、半ば浸かるように仰向けに横たわっていた。 通報を受けた警察署の雁谷巡査長は、現場に赴き、開口一番に叫んだ。 「またかい」 雁谷が叫ぶのも、... -
吉田恭教『龍のはらわた』- 十九年前の一家惨殺事件に繋がっていた恐ろしい陰謀とは
鏡探偵事務所の若き調査員・早瀬未央が失踪した。 早瀬の母親から捜索を依頼された探偵の槙野は、彼女に関する恐るべき事実を聞かされる。 それによると早瀬は、19年前に日野市で起こった一家惨殺事件の生き残りらしい。 その後伯母に引き取られて成長し、... -
吉田恭教『四面の阿修羅』- 凌辱、拷問、バラバラ殺人…何が人を阿修羅に変えたのか
捜査一課の女性刑事・東條有紀は、晴海埠頭の付近で発見されたバラバラ殺人事件について調べていた。 遺体は成人男性のもので、全身が痛めつけられており、両手足と首は胴体から切断。 各部位は積み上げられ、頂上に首が据えられ、そこには「生ゴミ」と書...