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楠谷佑『案山子の村の殺人』- 山村の毒矢事件に合作推理作家が挑む
大学生の宇月理久と篠倉真舟は、いとこ同士。 楠谷 佑(くすたに・たすく)というペンネームを使い、二人一組のミステリー作家として活躍している。 次回の作品で、土着信仰のある村を舞台にしようと考えた二人は、イメージを掴むために、友人の伝手で秩父... -
『11文字の檻 青崎有吾短編集成』- 衝撃のデビューから10年、著者の集大成ともいえるノンシリーズ短編集
福知山線脱線事故に遭遇した報道カメラマンが感じた違和感を追っていく本格ミステリー『加速していく』。 奇特な探偵が密室殺人事件を解いていく、見取り図付きの密室本格ミステリー『噤ヶ森の硝子屋敷』。 人気コミック・『私がモテないのはどう考えても... -
『恐るべき太陽』- 鬼才が放つクリスティへの挑戦作。最後に残るのは誰なのか
フランスの大人気作家ピエールが、セミナー「創作アトリエ」を開催した。 場所は南太平洋、太陽に照らされ輝くヒバオア島。 この小さな楽園に、セミナーの参加者として、5人の作家志望の女性がやって来た。 3万以上という応募者の中から選ばれた彼女たちは... -
『木曜殺人クラブ 逸れた銃弾』- 詐欺に脅迫に殺人に、シニアがますます頑張る第三弾
高齢者用の高級住宅クーパーズ・チェイスには「木曜殺人クラブ」と呼ばれる集会があり、メンバーたちは過去に迷宮入りとなった未解決事件について、様々な推理や議論を楽しんでいた。 今回のテーマは、約10年前に起こった女性キャスター殺人事件。 地元ニ... -
『木曜殺人クラブ 二度死んだ男』- スパイとマフィアが絡む大事件に、老人探偵たちが挑む
高齢者施設クーパーズ・チェイスに住む木曜殺人クラブのメンバーたちは、毎週木曜日に集まり、過去の未解決事件を推理して楽しんでいた。 その一人である元諜報員エリザベスのもとに、死んだはずの元夫ダグラスから連絡がきた。 どうやらダグラスは、二千... -
『木曜殺人クラブ』- 英国で異例の速度で100万部突破した最高のフーダニット
イギリスのとある引退した老人向け施設に、未解決事件の調査をして暇をつぶす老人たちのグループ『木曜殺人クラブ』があった。 元警官の入居者が持ち出した捜査ファイルを元に、あれこれと推理を巡らしては楽しむクラブの面々。 そしてその施設には敷地内... -
原田ひ香『図書館のお夜食』- 思いの詰まった蔵書と文学的な料理を味わえる図書館の物語
書店員の乙葉は、店長や客からの理不尽な扱いに耐えかね、辞めようかと考えていた。 そんな時、SNSで「夜の図書館」のオーナーからスカウトされ、転職を決める。 そこは、普通の図書館とは明らかに違っていた。 開館は夜の7時で、入館料は1回1000円。 亡く... -
青崎有吾『地雷グリコ』- 子供の遊びをアレンジした、非情で狡猾な頭脳バトルの傑作
真兎は、勝負ごとにやけに強い女子高生。 文化祭で、真兎のクラスは屋上にカレー店を出すことを希望していたが、屋上は激戦区であり、他のクラスやクラブも希望しているらしい。 そこで屋上の使用権を賭けて、各団体が「愚煙試合」と呼ばれる争奪戦をする... -
中村あき『好きです、死んでください』- 衝撃のラストが待ち受ける、孤島で起きた殺人事件
八丈島から30キロの場所に浮かぶ無人島に、6人の男女が集められた。 共同生活の中で育まれる恋心を撮影する恋愛リアリティーショー「クローズド・カップル」のためだ。 出演者としてやって来た小口栞は、一人いたたまれない気分でいた。 他のメンバーが人... -
白川尚史『ファラオの密室』- ミイラが探偵?謎を解いてエジプトを危機から救え
時は紀元前1300年代、古代エジプトで上級神官書記を務めていたセティはピラミッド内の事故で死亡した。 遺体はミイラに仕立て上げられたが、しかし心臓に欠けがあったため、冥界の審判を受けることができなかった。 死後の楽園に行くためには心臓が必要。 ...