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米澤穂信『冬期限定ボンボンショコラ事件』-シリーズ最大の事件を描く、四部作掉尾を飾る冬の巻
小鳩と小佐内は、平穏無事な日々を過ごすために小市民を目指している高校3年生。 大学受験を控えた12月のある日、小鳩が轢き逃げに遭う。 小鳩は迫ってくる車から小佐内を体当たりで逃がし、自分が轢かれてしまったのだ。 脳震盪に全身打撲、右足の骨折に... -
アビール・ムカジー『阿片窟の死』- 暴動寸前のカルカッタで繰り返される猟奇的殺人事件
1921年12月、英国支配下にあるカルカッタで連続殺人事件が発生した。 まず最初に中国人風の男が、両目を抉られ、腹を刺されて死んだ。 次にインド人の看護婦が、同じように両目玉を抉られ、胸の二ヶ所を刺されて死亡。 さらにイギリス人の科学者が死亡。や... -
アビール・ムカジー『マハラジャの葬列』- 訪問中の王太子が暗殺!?藩王国に潜む陰謀とは
帝国警察のウィンダム警部とバネルジー部長刑事は、カルカッタ訪問中の藩王国王太子の一団に同行していた。 バネルジーは王太子の同窓生であり、あだ名で呼び合う親しい間柄だったのだ。 その道中で、二人は王太子から私的に相談を受ける。 王太子がカルカ... -
アビール・ムカジー『カルカッタの殺人』- その殺人は政治絡みか、それとも暴動の前触れか
1919年、大英帝国の統治下にあるインドのカルカッタで、白人の高級官僚が何者かに殺害された。 しかも喉を掻き切られ、片目をえぐられ、手足を折られ、指を切り取られ、さらに口に血まみれのメモを詰め込まれるという凄惨な殺され方だった。 メモにはベン... -
『ナイフをひねれば』- 殺人犯はホロヴィッツ?ホーソーンの推理がますます光る第四弾
「すまない、ホーソーン。われわれの契約は、これで終わりだ」 作家ホロヴィッツは、今まで三度にわたって探偵ホーソーンが解決した殺人事件を小説化してきたが、これ以上はもうたくさんだった。 彼に、間抜けな相棒扱いされ続ける日々に、耐えられなくな... -
芦花公園『パライソのどん底』- 己の願望を映し出す美しき怪異に魅せられた男たち
祖父のいる村で暮らすことになった相馬 律(そうま りつ)は、田舎に馴染めず、日々をうんざりしながら過ごしていた。 しかし転校生の美少年・高遠 (たかとお るか)と出会ってから、生活が一変する。 透き通るように真っ白い肌、艶のあるふっくらとした... -
芦花公園『極楽に至る忌門』何もかもが手遅れ……。「仏」が求める生贄とは?
大学生の隼人は、友人・匠の帰省に付き添って四国の山村にやって来た。 その村では人々が家族のような距離感で付き合っているそうだが、しかし匠に対しては違っていた。 誰もが匠を無視し、目を合わせようともしないのだ。 また匠の実家でも、奇妙な出来事... -
貫井徳郎『龍の墓』- 現実とゲーム内の殺人がリンク?刑事とゲーマーが謎を解く!
東京都町田市で、ドラム缶の中から男性の焼死体が見つかった。 町田署の女性刑事・真萩は、警視庁捜査一課の刑事・南条と共に捜査を始めるが、手掛かりすら見つけることができない。 ほどなくして第二の事件が発生。 今度の被害者は女性で、アルカリの棒で... -
『処刑台広場の女』- 彼女は名探偵なのか、それとも死を招く者なのか
1930年、ロンドン。 元判事の娘で、若く美しい資産家のレイチェル・サヴァナクは、名探偵として活躍していた。 警察も舌を巻くほどの見事な手腕で事件を解決するレイチェルだったが、奇妙な疑惑もあった。 彼女が関わった事件の犯人が、なぜか法の裁きの前... -
知念実希人『ヨモツイクサ』- 禁域に潜む未知の生物が巻き起こす戦慄のバイオ・ホラー
北海道の「黄泉の森」と呼ばれる場所で、リゾート施設の開発中、作業員たちが突然行方不明になった。 作業場に残されていたのは破壊されたトラックや発電機、そして作業員のものと思われる内臓の一部。 さらに現場付近の土中で、食い荒らされた作業員たち...