新着記事
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短編集
『ウは宇宙船のウ【新訳版】』 レイ・ブラッドベリが夢見る少年に託した、17の時間旅行【読書日記】
「さよならをいうのは嫌いなの」 この一文にピンときたら、もうあなたはブラッドベリの魔法に片足を踏み入れている。 今回読んだのは、東京創元社から刊行された『ウは宇宙船のウ【新訳版】: ブラッドベリ自選傑作集』。 新刊といっても、もとは1962年に出... -
短編集
【随時更新】とにかく面白い短編集おすすめまとめ【短編小説】
短編集には、長編とはまた違った魔力がある。 どこから読んでもいい、すきま時間にぴったり、そして何より「この一編がすごい!」という一点突破の快感。ミステリ好きにとっては、「粒ぞろい」というより「一撃必殺」が詰まった宝箱のような存在である。 ... -
海外ミステリー小説
『フェアリー・テイル』- ハッピーエンドに向けた、キング50周年の風変わりな贈り物
スティーヴン・キングが50周年の節目に書いたのが、『フェアリー・テイル』だという事実を、まずどう受け止めればいいのか。 ずっとキングのホラーを読んできた身としては、タイトルからして信じられない。 フェアリー・テイル? おとぎ話? あの『ペット... -
国内ミステリー小説
梓崎優『叫びと祈り』- ミステリが旅をはじめたとき、「動機」は世界を語りだす【傑作小説エッセイ】
梓崎優『叫びと祈り』を初めて読んだときの衝撃は、いまだによく覚えている。 それは単なる面白いミステリではなかった。読み進めるうちに、まるで地図の端っこがぐいっと引っ張られ、世界そのものの形が変わっていくような感覚があった。 収録された短編... -
海外ミステリー小説
【2026年版 海外編】このミステリーがすごい!ベスト20作品紹介
「海外ミステリが熱い」 なんてセリフ、もう何度目か分からないけれど、今年のこのミスに選ばれた作品群は、ほんとうに凄かった。 アンソニー・ホロヴィッツ、M・W・クレイヴン、ホリー・ジャクソン、スチュアート・タートン、フランシス・ビーディング、S... -
国内ミステリー小説
【2026年版 国内編】このミステリーがすごい!ベスト20作品紹介
毎年「このミス」のランキングを見るたびに思う。今年もやっぱり、とんでもない年だったと。 なにせ今年の国内ミステリは、粒ぞろいどころか、もはや玉石混交どころか全て玉。ジャンルも文体もテーマもバラバラなのに、どの作品にも書き手の意地がにじみ出... -
短編集
『オー・ヘンリー傑作集1 賢者の贈り物』- 短編にしかできないひっくり返しの快感と魔法
短編小説というのは、気づけば中毒になっている。 たった数ページで始まり、いつの間にか転がり、最後の数行で「そう来たか!」と頭を抱える。 これは最高の娯楽だ。ミステリを読む人間として、このひっくり返される感じには本当に抗えない。 そういう「読... -
海外ミステリー小説
【乱歩の10選】江戸川乱歩が選んだ海外ミステリ小説ベスト10
日本ミステリの原点にして最大の推進力、それが江戸川乱歩という存在だ。 「日本の探偵小説の父」と呼ばれるのは伊達じゃない。作家としての実績はもちろん、評論家としての先見性、そして何より、海外の傑作ミステリを日本に紹介し続けた情熱。そのすべて... -
短編集
『ドイツロマン派怪奇幻想傑作集』- 幻想と狂気とからくりと、200年を超える「怖い」の系譜
「創元推理文庫のくせに、犯人当てがひとつもないじゃないか!」とツッコミを入れたくなる人もいるかもしれない。 だが、この『ドイツロマン派怪奇幻想傑作集』(遠山明子編訳)は、れっきとしたミステリ文庫から出ているだけあって、「謎」の核は確かにあ... -
海外ミステリー小説
2025年11月に読んで特に面白かった本16冊 – 小川哲『火星の女王』ほか
2025年11月に読んだ本の中から、特にこれは面白い!と思った16冊をご紹介するぞ。 ・2025年10月に読んで特に面白かった本15冊 – 『本好きに捧げる英国ミステリ傑作選』ほか ・2025年9月に読んで特に面白かった本15冊 – アンソニー・ホロヴィッツ『マーブル...
