伊坂幸太郎おすすめ名作15選!まず読むべき傑作を紹介します

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数多くある伊坂幸太郎さんの作品。おすすめは?まず何から読むべき?ってことで今回は伊坂幸太郎さんの超おすすめ作品をご紹介しちゃいます。

これらの伊坂幸太郎さんの作品を一度読んでしまえば、鳥肌の立つような物語の構成と爽快感溢れる展開にたちまち虜になってしまうでしょう。

この独特の世界観はやっぱり伊坂さんの作品でしか味わえません。

現在数多くの伊坂作品がありますが今回は、まだ伊坂さんの作品を読んだことがない方や、数冊しか読んだことのない方にぜひ読んでみてほしいこの作品を読んでおけば間違いないよ!」というおすすめ作品を厳選しました。

どの作品も伊坂ワールド全開。このなかの一冊でも好きな作品があれば、他の作品も気に入っていただけるはずです。

どうぞ、参考にしていただければ幸いです(* >ω<)=3

目次

 1.『逆ソクラテス』

『逆ソクラテス』『スロウではない』『非オプティマス』『アンスポーツマンライク』『逆ワシントン』の5つから構成される短編集。

物語は全て「子供」を視点で話が進めらていくものと「その後」で語られていきます。

一度掴むと絶対に離さない、と言わんばかりの魅力が詰まった内容になっています。

人には色々な事情があるけど、その気になればリスタートできるし逆転もできる。

そんな複雑なテーマも子供が主人公の話に落とし込み、サラリと描いているので誰にでも読みやすいと思わせる内容です。

偏見やそれに伴った言動はだめだとわかってはいるけれど、その一歩先の行動にどう繋げていくのかという所をピシリと書いてくれています。

この小説は人生のバイブルとして用いても良いかもしれない、と思わせてくれる素晴らしい作品です。

当たり前と思っていることは実はそうではなく狭い世界の考えだったと、この本を読めばそんな『当たり前』が実にちっぽけなもだったのか分かります。

2.『アイネクライネナハトムジーク』

散りばめられた6つのストーリーが、過去と現在を何回か行ったり来たりする内に徐々に繋がっていき、ラストシーンでようやく全てが繋がる。

伊坂さんならではの伏線と驚きに満ちたエンターテイメント小説です。

それぞれに悩みや思いを抱える男女たちの連作短編集となっており、恋愛に重きを置いているというより、合縁奇縁、出会い方や出会ったあとを重視しているイメージの作品です。

伊坂さんの作品にしては珍しく、悪人も殺人者も超能力者もいないラブストーリーですが、安定の面白さであっという間に読み終えてしまいます。

登場人物の関係も作中の時間軸も入り組んでて頭がついていけなくなくなることもありますが、終盤に向けて繋がっていくのは読んでいてめちゃくちゃ楽しかったです。

それぞれの日常や出会い、恋愛などがうまく絡み合って温かく愛おしい話になっているので、読んでいて優しい気持ちになれるんですよね。

伊坂さんは恋愛小説を書く腕前も素晴らしいんだなあ。

3.『ホワイトラビット』

初期の頃の伊坂作品をパワーアップさせたような、ファンも納得、どころか大騒ぎするくらい面白かった。

伊坂さんの新刊は発売するたびに読んでいるけれど、こんなに興奮したのも久々です。

仙台の住宅街で起きた人質立てこもり事件、通称「白兎事件」を様々な人物の視点から描き、最終的にどう絡み合っていくのか、が見所の伊坂さんらしい物語。

話が進むにつれて少しづつ「白兎事件」の全貌が明らかになっていくのですが、まあビックリです。ただの立てこもり事件ではなくて、「えー!裏でそんなことになってたのー!」という驚き。そして物語の楽しさ。

エンターテイメント性とサスペンスが見事に融合した傑作でしょう。

伊坂作品によく登場する「黒澤」という泥棒が今作にも登場しますが、他の作品を読んでいなくても問題なく楽しめます。

これから初めて伊坂作品を読み始める、という方にも文句なしにオススメ。

仙台で人質立てこもり事件が発生。SITが交渉を始めるが―。伊坂作品初心者から上級者まで、没頭度MAX!書き下ろしミステリー。

4.『オーデュボンの祈り』

伊坂さんの記念すべきデビュー作。「荻島」という独特な世界観と住人を持つ島が舞台。

そんな不思議な島には「未来が見えるカカシ」が存在しているのですが、そのカカシがある日、殺されてしまいます。

未来が見えるはずのカカシがなぜ殺されてしまったのか。未来が見えるなら、自分の死を避けることもできたはず……。

という、ちょっぴりファンタジーなミステリ。

「ファンタジー設定ってなんか苦手だなあ」という方もご安心ください。そんなこと気にならなくなるくらい引き込まれてしまいますから。

バラバラに散らばったピースを一気に収束させ、あゆる伏線を綺麗に回収させていく気持ちよさはいつ読んでも色褪せません。

デビュー作の時から伊坂さんは伊坂さんなのですね(当たり前)。

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。

嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。

5.『アヒルと鴨のコインロッカー』

引っ越し作のアパートで出会った謎の青年に「一緒に本屋を襲わないか」なんて言われて、つい本当に協力してしまった僕。

現在と過去の2つのストーリーが交互に展開されていき、ラストに向かうにつれてだんだん繋がっていく……という伊坂さんならではの見事な展開が楽しめます。

とにかく物語の構成力が抜群に上手くて、伏線回収も最高。時間を忘れてグイグイ読まされてしまいます。まあ、この作品に限らず伊坂作品は大体そうなんですけど。

それに思わず「やられた!」と叫びたくなる、どんでん返しミステリの名作でもあります。

別に伊坂さんの作品にどんでん返しとか求めているわけではないですけど、さすがにコレには驚愕しましたね。

物語に関しても、これでもか!というくらいに伊坂さんらしさが詰め込まれており、気持ちの良いことこのうえないです。今作で伊坂さんにどハマりした人も多いはず。

引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑!?

6.『ゴールデンスランバー』

突如起こった首相の爆殺事件。しかもテレビでは、自分が犯人だと報道されている。全く身に覚えがないのに。

という、なぜか首相殺しの犯人の濡れ衣を着せられた青年・青柳雅春の逃亡劇を描いた作品。

まあ、一言で言えば「めちゃくちゃ面白い」ですよね。それしか出てこない。

文庫本にして700ページ近い長編ですが、その圧倒的な物語の面白さとスリリングな展開の連続に一気読みさせられてしまいます。

物語が後半に進むにつれて、最後の展開はどうなるんだ!オチは!と、ページをめくる手が止められなくなるんですわ。

とにかく、逃げる。ひたすらに、逃げる。ただそれだけなのに、こんなに面白くなる。

なぜ青柳雅春は濡れ衣を着せられたのか?この首相殺害事件には何が隠されているのか?青柳は無事に逃げ切れるのか?

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ?何が起こっているんだ?俺はやっていない―。首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。

7.『砂漠』

伊坂ワールド全開の青春小説。

数ある「青春小説」というジャンルの作品の中でも圧倒的に好き。

ミステリ好きな私としては、まさか「青春小説」でこんなに面白い作品があるとは思いませんでした。

他の伊坂作品と比べても、衝撃のどんでん返しもなければ怒涛の伏線回収などもありません。だたひたすらに、大学生5人の日常が描かれているだけです。

それが、なぜこんなにも面白いのでしょうか。

やはり大きな要素となるのが「登場人物の魅力」でしょうね。

伊坂さんの作品には魅力的な人物が多く登場しますが、その中でも『砂漠』に登場する5人は特に大好き。

ぜひ彼らの青春の日々を覗いてみてください。

入学した大学で出会った5人の男女。ボウリング、合コン、麻雀、通り魔犯との遭遇、捨てられた犬の救出、超能力対決…。共に経験した出来事や事件が、互いの絆を深め、それぞれ成長させてゆく。

8.『死神の精度』

その人物が死ぬ一週間前に派遣され、調査をしたのち、その人の死が「可」か「見送り」を判断する死神の物語です。

短編集なのですが、少し繋がりがあるので必ず順番に読みましょう。

死について考えさせられ、感動もでき、でも笑えて爽快感もある、という感情揺さぶられっぱなしの作品。

物語の構成がなんとも見事で、これぞ伊坂幸太郎!という良さが存分に詰め込まれています(*´∀`*)

人が死ぬので明るい話ではないんだけど、でも湿っぽくない。人はいつか死ぬけど、今死んでも後悔しないように生きていきたいね。そう思わせてくれる。

これを読んだら続編『死神の浮力 (文春文庫)』も続けてどうぞ。

CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない―そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。一週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断をくだし、翌八日目に死は実行される。

9.『重力ピエロ』

泉水と春の二人の兄弟を中心とした、ミステリーでありながら家族の物語でもある名作です。

ある日起こった放火事件。そして現場近くに残されたスプレーで描かれたグラフィティーアート。

連続放火事件とグラフィティアートには何か関係性があるのではないか?と疑問に思い始める二人だが……。

一気読みしてしまうストーリー構成、怒涛の伏線回収、そしてまさかの展開には鳥肌が立ってしまうほど。

数ある伊坂さんの作品の中でも結構ズッシリした読後感で、読み終わったあとはしばらく放心状態になりますが、それがまた良い。

改めて読んで見ると、胸に突き刺さるセリフの多さに驚く。

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。

10.『陽気なギャングが地球を回す』

とことん陽気な4人の強盗団のお話。

いつものように華麗に強盗を働いた4人だったが、その日はまさかのトラブルがあり売上を他の強盗団に横取りされてしまった!どうする!?みたいな展開。

登場人物のキャラが良いのは伊坂さんの作品全てに言えることですが、この4人は本当に面白いですよ。

強盗団が主役なんて物騒に思えますが、これは伊坂作品ですからね。物騒なものも、そうじゃなくなるのです。

世界中の強盗団を探しても、この4人ほど愛おしく魅力のある強盗団はいないでしょうね(*´∪`)

この後は、第二弾『陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)』、第三弾『陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)』と続きます。

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。この四人の天才たちは百発百中の銀行強盗だった……はずが、思わぬ誤算が。せっかくの「売上」を、逃走中に、あろうことか同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ!

11.『ラッシュライフ』

一見なんの繋がりもないと思われる複数の物語が交差して、最後はパズルがはまるように一つのお話になる。という伊坂さんらしさ満点の作品。

物語が結末に向かっていくにつれ徐々に全貌が見えてきて、「あー!なるほどー!そこでそう繋がるのかー!」とニヤニヤしっぱなし。

謎が、伏線が、ドミノ倒しのように次々と明かされていく展開が読者にとってこの上ない快感なのです。

上巻の冗長にも思える会話の中に、謎のヒントや伏線が張られており、それらを最終的に回収し謎の解明まで落としこむ。これが最高。

私の中の〈伊坂作品のお手本〉という感じですね。伊坂さんといえば、やはりこういう群像劇のイメージが強い。

そしてあの爽快感溢れるラスト。本当に気持ちがいい。

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場―。

12.『グラスホッパー』

妻を殺された「鈴木」が復讐をしようとある男を狙っていたら、その男が目の前で「押し屋」に殺されてしまって……。

元教師の「鈴木」、自殺専門の殺し屋「鯨」、ナイフを使って人を殺す若者「蝉」。

それぞれ3人の物語が絡みあい、終盤に向かって収束していく伊坂さんお得意のパターンのやつ。もう安心して読めます。

次々と入れ替わる三人の視点はどれも軽妙な会話が面白く、一気に読み終えることができます。疾走感が最高に良いんですよね。

終盤の「そこが繋がるのか!」というミステリ的な驚きから最後の一文まで目が離せず面白い作品です。

「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。

13.『マリアビートル』

『グラスホッパー』の続編的な作品。なので『グラスホッパー』を「面白い!」と思っていただけたならすぐに読みましょう。

「新幹線」という限られた舞台の中で巻き起こる、5人の人物による超エンターテインメントです。

誰が主役?ってくらいそれぞれのキャラが立ってるし、最後まで予想つかないドキドキハラハラ展開が続き、最後にはスカッとする終わり方で本当に素晴らしい。

登場人物が多くそれぞれにフォーカスされての、車内という密室の空間で行われる心理戦は見所満載です。

相変わらずの疾走感と爽快感がえげつない作品ですので安心してお読みください。

悪人ばかりなのにやっぱりキャラも良いですし。一人を除いては。

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利き二人組「蜜柑」と「檸檬」。

14.『チルドレン』

短編集のふりをした長編小説であり、〈陣内〉というちょっと変わった、破天荒な、でも憎めない不思議な人物を中心としたお話が五つ収められています。

伊坂さんの作品には、「変わっているけれどなぜか凄く魅力的に見える人物」がよく登場しますが、この〈陣内〉はトップクラスで魅力のある人物でしょうね。

おかしな人なのかな?と思わせておいて、ズバっと真理を突いてくるあたりが面白すぎます。

とにかく伊坂さんらしさに溢れた物語であり、心があたたまる展開もあれば、ついニヤリというてしまうオチもあって、とにかく心を揺さぶられる作品です。

短篇集という形をとりながらも各話きれいにつながるのでとても清々しい。ミステリ的な驚くような展開もありとても楽しめます。

『チルドレン』を読んだらほぼ間違いなく陣内のファンになってしまうので、続編の『サブマリン』も続けて読みましょう。

まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。信じること、優しいこと、怒ること。それが報いられた瞬間の輝き。ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。

15.『フィッシュストーリー』

売れないロックバンドが残した曲が、数十年後、誰かの世界を救うことになる。という表題作『フィッシュストーリー』を含めた4編からなる作品集。

表題作はもちろんですが、中でも『ポテチ』という中編が好きすぎる。ツボだ。これはいい。

まあ、そんな個人的な感情は抜きにして、最近再読してみたのだけれど、やっぱり『フィッシュストーリー』と『ポテチ』は伊坂作品の中でも群を抜いていますね。

正直言うと、「初めての伊坂作品」には向かないかもしれない。けど、必ず読んでほしい、そんな作品。

最後のレコーディングに臨んだ、売れないロックバンド。「いい曲なんだよ。届けよ、誰かに」テープに記録された言葉は、未来に届いて世界を救う。

おわりに

というわけで伊坂幸太郎さんの超おすすめ作品をご紹介させていただきました。

まだまだ面白い作品はあるんですけどね。

とりあえず、伊坂さんの作品をまだあまり読んだことがないよ!という方はここでご紹介させていただいた作品から読むことを強くおすすめします。

どの作品も伊坂ワールド全開の超人気作ばかりですので。この中のどれか一冊でも好きならば、他の作品もきっと気に入っていただけるでしょう。

参考にしていただければ幸いです。

それでは、良い読書ライフを!(=゚ω゚)ノ

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この記事を書いた人

年間300冊くらい読書する人です。
ミステリー小説が大好きです。

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